日本感染症学会は8月20日(木)、新型コロナウイルスに関するシンポジウムを開催。新型コロナウイルス感染症対策分科会・尾身茂会長は「全国的にみると(感染拡大は)だいたいピークに達した」との認識を示したが、同分科会メンバーの押谷仁・東北大教授は、接待を伴う飲食店を中心としたリスクについてはさらに低減させる必要があると指摘した。
飲食店をはじめ、様々な業界において今後もしばらく通常通りの営業が難しいとされるなか、感染予防と経営維持(向上)を両立させるべく、新しいサービスや官民連携活動などが次々とうまれている。
この記事では、8月第2~3週に発表された、「BtoB向け新型コロナ支援サービス」をいくつか取り上げ、紹介する。
デリバリー・テイクアウトシステム「NEW PORT」
デリバリー・テイクアウトプラットフォーム「NEW PORT」の運営会社であるスカイファーム株式会社は8月12日(水)、これまで横浜ハーバーエリア限定で提供を行ってきたデリバリー・テイクアウトサービスにおける「発注システム」、「受注管理システム」、「配送管理システム」を3点セットで全国向けにクラウドサービスとして提供開始することを発表した。
今後「NEW PORT」はSaaSシステムとして、利用料金を安価に抑えながら、デリバリー・テイクアウトの注文管理が一元的に行えるようになり、コストを抑えながら新しい生活様式に対応していけるようになるという。
SaaSシステムとしての「NEW PORT」は、10月よりβ判のサービス提供を開始。2021年からは本サービスとして、全国向けにクラウドサービス提供を予定している。
同社は、同システム導入により、こども食堂のデリバリー対応、フードロス削減、旅館・ホテルのキッチン機能分散化などにも寄与することが可能となり、地方創生や施設不動産価値の向上にもつなげられると考えているそうだ。
出典元:スカイファーム株式会社
ワーキングプラットフォーム「COCOON your branch」
北海道コカ・コーラボトリング株式会社は8月18日(火)、北海道の経済を応援し、地域創生に貢献していくことを目的に、道内店舗の遊休空間と利用者を繋ぐワーキングプラットフォーム「COCOON your branch(コクーン ユアブランチ)」の提供を開始した。
「集中しながらも安心できる空間」を求めるビジネスパーソンに快適な労働環境を提供するとともに、道内の遊休空間を有する企業にとっては、店舗の稼働率向上が目指せるサービスだという。
予約やお得なクーポンを利用できる専用のアプリもリリースし、ユーザーはこれまで知りえなかった街の心地良い空間を自分の仕事スペースとして手軽に活用することができる。
「バーチャル加盟店」
株式会社バーチャルレストランは6月より、実店舗を持たずデリバリーサービスを利用し、オンライン上で別のお店を出店できる新世代サービス「バーチャル加盟店」の提供を開始している。
サービス開始以降、導入店舗数は全8ブランドの合計50店舗以上と急激に伸長し、コロナ禍で経営難に陥る飲食店の新しい収益源として成果をあげているという。
「バーチャル加盟店」では、すでに飲食店を経営している店舗にノウハウと商材を提供することで、店側はデリバリーサービスのウェブサイト・アプリ上で加盟店として営業することが可能。
たとえば「ラーメン屋」が、オンライン上ではデリバリー「ワッフル専門店」として出店することができる。本業への影響が出ないよう、調理時間が5分以内のオペレーション負荷が少ない商材を提供することで、初期費用無料で簡単に導入ができるそうだ。
導入後の手厚いサポートが受けられることも特徴。アイドルタイムの有効活用にも貢献できるとし、現在も新規導入店舗を募っている。
出典元:株式会社バーチャルレストラン
「KARTE GATHER」
株式会社プレイドは8月20日(木)、CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」の新しいプロダクト「KARTE GATHER」を発表した。
「KARTE GATHER」は、愛らしいキャラクター型のオモチャデバイスを介して、店舗からオンライン接客を実現するプロダクト。
客は、ECサイト内に出てくる「お店のスタッフに相談」というボタンを押すと、店舗にいるスタッフとオンラインで会話することができる。店にいるスタッフは「KARTE GATHER」から客の声が聞こえる仕組みで、付属のカメラから客は店内の商品やスタッフの顔を観ることができる。
客もスタッフも、そこで売られているモノや趣味などへの関心を共有する人々が「KARTE GATHER」を介して集まり、買い物に終始しないフラットなコミュニケーションを促すことで、店舗が“コミュニティ”の場として機能することが期待できるという。
出典元:株式会社プレイド
「中食」ノウハウを持つCqreeと宮崎県延岡市の連携
飲食店に向けて様々なサポートを提供している株式会社Cqreeは8月20日(木)、宮崎県延岡市の地元飲食店を支援する目的で、同市と連携協定を締結した。
同社の持つ「中食」のノウハウと、同社のグループ会社でテイクアウトアプリ「ClickDishes」を運営するClickDishes Japan株式会社のテイクアウトサービスを通じ、同市の飲食店と地域の発展に協力する。
今回の連携に先立ち、同社は市内にキッチンカーを特別派遣する計画を推進。市内の飲食店事業者と連携したキッチンカーを展開する構想も検討しており、地元飲食店の支援を図るとともに、市民にテイクアウトアプリの利便性を体験してもらいたいとしている。
同社は今後も、グループの総合力を生かし、官民連携を強化し飲食店と地域の支援の輪を広げていくという。
出典元:Yahoo!Japanニュース/最悪シナリオ「可能性低まった」 新型コロナのシンポで専門家
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