入社して間もない新社会人という立場では、「できないことがあっても、あまりそれを言いたくない」「未熟な自分が、提案なんて…」と考えて、"自ら伝えること"を怠ってしまうことはないでしょうか。
株式会社サムシングファンの1年目動画ディレクター・山口莉起さん(20)は、先輩のアシスタント業務を行いながら、日々仕事を覚えている最中。高校や専門学校でこれまでずっと映像を学んできた彼ですが、「やはりビジネスの現場は全く違う」と語ります。
そんな彼が、入社後に気付いた一番大きな気付きとは?詳しく話を聞きました。
企業がもつ課題を動画で解決「サムシングファン」
株式会社サムシングファンは、東京・大阪の動画制作会社。年間2500本以上、企業の動画活用企画提案を行っています。
動画制作から動画広告出稿まで専門の映像ディレクターが担当。動画配信SaaS「DOOONUT」の開発販売や、4000人以上の動画クリエイターリソースを提供するサムジョブなどを通じ、動画活用を検討する企業がもつ課題を、さまざまな観点から解決に導きます。
中学時代から映像に興味を持ち、動画制作会社へ
山口さんは、動画の専門学校を卒業した後、2022年4月に同社へ新卒入社。現在は先輩ディレクターのアシスタントとして、動画制作の企画、撮影の準備、撮影補助、クライアント対応、エディターとのやりとりなど一連の業務を担当しています。
-----入社の経緯についてお聞かせください。もともと映像業界を志望していたのですか?
山口さん:はい。私が中学生のころ、ちょうどYouTubeが誕生し、広まっていた時期でしたので、それを機に「自由で常識にとらわれない映像の制作」に興味を持ちました。
映像や写真を学ぶ公立高校に通い、その後は動画の専門学校で2年間動画制作を勉強しました。ずっと映像業界を目指していたので、今年の春に憧れの動画制作会社に入社できたのはとても嬉しかったです。
-----中学生のころから動画に興味を持っていたんですね。
山口さん:そうですね。中学校の修学旅行で「短編映画を作る」企画が立ち上がり、「面白そうだからやってみよう」と手を挙げたこともありました。
もともとモノづくりや「制作する時間」が好きなので、動画制作もすごく楽しくて…。それからずっと映像業界に憧れていました。
-----数ある動画制作会社の中から、サムシングファンを選んだ理由は?
山口さん:いくつかある会社の中でも、ダントツに輝いてみえたからです。
作っている作品が魅力的なのはもちろんですが、何より働いている社員の方々がとても楽しそうで生き生きとしている様子を見て、「自分もここで働きたい!」と思い入社を決めました。
行動理由や「できないこと」は周囲に伝えるべき
こうして、晴れて憧れの映像業界で社会人デビューを果たした山口さん。入社後は、社内の活発なコミュニケーションに驚いたといいます。
-----オープンな社風なんですね。
山口さん:はい。自分から誰かに聞かなくても、社内チャット内で飛び交っている会話を追っていると「まさにこういう情報が欲しかった!」と感じる内容にも出会えるので、とても学びになります。
また、例えば何か企画を立てようと思った時「過去にどんな企画があったのか、参考までに見てみたいな」と思うことがよくありますが、そういった過去のアイデアや実績も社内チャットで遡って参照することができます。
意識的に誰かに聞くことも大切ですが、流れてくる情報にも自然と気づくことができるよう、常にアンテナを張っているので、よい刺激になっていますね。
-----なるほど。山口さんはずっと映像の勉強をしてこられたわけですが、やはりビジネスの現場は雰囲気が全く違うのでしょうか?
山口さん:そうですね、学生時代の学びの場とはまったく違います。そのため、「自分はちゃんと仕事にコミットできているんだろうか?」と不安になることもあります。
-----そういった不安に駆られた時は、どんな行動を起こすようにしていますか?
山口さん:毎回、撮影後にその日の振り返りを行って、次回に活かすために反省点をまとめたり、先輩や上司からフィードバックをもらったりしています。
もらったフィードバックの中で一番印象に残っているのは「自分の考えや行動理由は、しっかり周りに伝えるべき」ということです。
自分が考えていることや思っていることは、言葉にしないと人には伝わりませんし、自分の中では「こうしたほうがいいだろうな」と思ってやったことでも、本当は必要のない行動かもしれません。
そのため、ただ行動するだけではなく、その理由をしっかり発信するべきだ、ということを指摘されて初めて気が付きました。
-----自分からコミュニケーションをとっていくことの重要性ですね。
山口さん:そうですね。また、「"できないこと"を隠す必要もない」と言われた時もハッとしました。
"できないこと"があるのは当たり前で、それ自体は問題ではないんです。一番よくないのは、"できないこと"を隠してしまうこと。
「まだできないんです」と正直に伝えることで、周りのメンバーは「じゃあ、誰がこう動いて、こんな風にフォローしよう」と、バックアップの体制を整えることができるので、やっぱり「伝えること」は大切なんですよね。
-----社内の会話にアンテナを張ることも大切ですが、自分から発信することはもっと大切なのかもしれませんね。山口さんが、仕事をする上で大切にしていることは他にもありますか?
山口さん:映像の制作は、それ自体が目的ではなく、お客様の課題を解決するための手段なので、課題解決の視点に立って制作に取り組むことを大切にしています。そのうえで「こうすれば、課題の解決に近づくのでは?」といった提案もどんどんできるようになりたいですね。
お客様の立場になりつつ、自分ならではの視点も持ち、解決に向けた提案ができる…そんな動画ディレクターを目指しています。
遠回りでもいいから、たくさん経験したい
-----具体的に「こんな動画を制作してみたい!」というイメージはありますか?
山口さん:日本国内を旅してまわることが好きなので、国内の「知られざる名所」を広めるための映像を作ってみたいと考えています。
その動画を見た人が「ここに行ってみたい」と思ってくれて、実際に足を運び、その地域の地方創生に繋がったら嬉しいなと思いますね。
-----サムシングファンではそういった地方の動画も制作した実績があるようなので、関われるのが楽しみですね。最後に、キャリアにおける今後の展望をお聞かせください。
山口さん:まずは色々なことを経験して、トライ&エラーしてみることが、今の自分には必要なことだと思っています。
直近では動画ディレクターとして独立することを目標としていますが、無理に近道をしようとは思いません。遠回りでもいいから、さまざまな経験を積んで自分なりに感性を磨いていくことが、結局は近道になるのかな、と。
そうして基礎を固めて、独立できるようになったら、「じゃあ次はどうしたいか?何をしたいか?」とネクストステップについて考えていきたいです。
-----ありがとうございました。
憧れの業界でキャリアをスタートし、さまざまなことを吸収しながら着実に前へ進んでいる山口さん。学びの場とビジネスの場の違いにも直面し、「考えを発信すること」「意見を持ち、提案すること」の大切さを日々体感しているといいます。
新社会人だからこそ、受信アンテナを張るだけではなく、"発信"も意識して日々の仕事に積極的に取り組んでいきたいですね。
出典元:株式会社サムシングファン
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