2023年12月に株式会社帝国データバンクは、「2024年問題」に対する企業の見解について調査を行いました。
2019年4月1日から順次施行されている「働き方改革関連法」。すでに多くの業種や企業で、残業時間を見直そうと時間外労働の制限が従来よりも厳しく行われています。2024年4月1日からは運送・物流、建設業および医療(勤務医)などにも制限が適用されることから、とくに物流・運送業をめぐる労働力不足が問題視されています。
「2024年問題」とはどのような問題なのか
働き方改革の猶予期間が終了して、本施行されることは、長時間労働の是正による労働環境の改善に期待ができるため、健康被害や労働災害、さまざまな事故の削減につながることは間違いありません。
しかしながら、長時間の時間外労働にたよってきたとされる物流業界において、2024年問題は運送事業者だけの問題に留まらず、さまざまな産業に対して影響が波及し、消費者である一般市民への影響が生じると取りざたされています。
マイナス影響を予測する物流企業は7割近く
2024年問題全般に対して「マイナスの影響がある」と答える企業は59.9%と約6割の結果に。物流業界ではより顕著となり、「マイナスの影響がある」は68.6%に増加します。
具体的な影響の内容は複数回答可で「物流コストの増加」が66.4%、「人件費の増加」が41.0%、人手不足の悪化が40.0%で、多くの企業が自社の負担が増えることを危惧していることがわかります。
また、「物流の2024年問題」への対策は「運送費の値上げ・値上げの受け入れ」が43.3%でした。
調査概要
調査期間:2023年12月18日(月)~2024年1月5日(金)
調査対象:全国2万7,143社
有効回答企業数:1万1,407社(回答率42.0%)
調査機関:株式会社帝国データバンク
※調査における詳細データは景気動向オンライン(https://www.tdb-di.com)に掲載
<参照>
「物流の2024年問題」約7割の企業でマイナス影響見込む 運賃の値上げやスケジュール見直しなどで対応
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