組織においてコミュニケーションが大切であることは、あらためて言うまでもないでしょう。適切なコミュニケーションが取れていれば、仕事も自然と円滑に進みます。企業なりセクションなりの実績を左右する事象の1つが、組織内のコミュニケーション力と考えられます。ここでは、組織内で起こりやすく見つかりやすい問題点とその対処法を、簡単に説明します。
起こりやすい問題点
言うまでもなく、すべての組織は人間によって構成されます。人間には好悪の感情があります。この好悪の感情が、時としてコミュニケーションに害を及ぼしてしまうのです。
例を挙げましょう。ある案件について、それに適切に対応するためにはAさんに相談してアドバイスを受けるのが一番良い方法だと、Bさんが判断したとします。BさんとAさんの関係が良好であれば何の問題もありません。しかし、BさんがAさんを疎ましく感じている、あるいは「苦手」と思っている場合、あえてBさんはAさんとのコミュニケーションを避けてしまう、ということが、組織内ではよくあります。
また、CさんがDさんに対して「これは伝えておいたほうがいいだろう」と考えたとします。その時Dさんは営業で外回り中。メールするほどでもないから帰社してから話そうと思いますががそのことを忘れ、Dさんが帰社する前にCさんは退社。結局、伝えるべき事項がそのまま放置されてしまう。こういうケースも十分起こりうるでしょう。さらに、確認すべきことを「まあいいか」でパスしてしまうことも、日常的に起こりやすく見つかりやすい問題点です。
問題点の対処法
これらの問題点は、組織内では必ず生じうるものです。まずはそのことを認識しておく必要があります。誰にでも、いつでも起こりうることという認識があれば、事前に対処法を考えられるからです。単に「密なコミュニケーションを」と心がけるだけでは、改善はむずかしいでしょう。前項の最初の例に関して考えるなら「自分は誰が苦手か」という自覚をまず持って、その苦手な人と仕事上のコミュニケーションを適切に取るためにはどうしたらいいか考えるのです。
直接話しづらかったら、メールでも構いません。第三者を交えてコミュニケーションを取るという方法もあるでしょう。場合によっては上司を通じてという手もあるかもしれません。好悪の感情や苦手意識は、簡単に改められるものではありません。それを前提として「ならば、どうやって必要なコミュニケーションを取るか」を考えることによって、適切な対処法が見つかるはずです。
「ついうっかり伝え忘れる」「まあいいかで済ませてしまう」については、本人の自覚さえあれば簡単に改められる問題点です。この問題点に対処できないようでは、一人前の社会人として働くことは到底できません。
以上、個々人の組織内の問題点と対処法をご紹介しました。もしあなたがマネジメントスタッフであるなら、個々の「好悪や苦手」という人間関係をもふまえた上で、個々のメンバーに直接アドバイスするといいでしょう。
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