東京都は、新たな結婚支援マッチング事業として、AIマッチングシステム「TOKYO縁結び」を9月20日から本格スタートします。
東京都の未婚率は全国1位の高さ
2020年の国勢調査によると、東京都の50歳未婚率は男性32.2%、女性23.8%と全国1位の結果が報告されています。
一方で、2021年に東京都が実施した意識調査では、未婚者の約7割が「いずれは結婚するつもり」と答えました。このうち、「特に婚活をしていない」人も69.3%と結婚への一歩をためらう人が多いことが明らかとなっています。
マッチングアプリで結婚する時代になりつつある?
今回、東京都が「TOKYO縁結び」をスタートさせた背景には、マッチングアプリによる出会いが増加している背景があるといいます。
明治安田生命保険相互会社のアンケート調査によると、2023年、出会って1年以内に結婚した人のうち、きっかけは「マッチングアプリ」と「職場の出会い」が25.0%と同率トップに。4人に1人という結果となっており、マッチングアプリが出会いの主な手段の1つになってきているようです。
登録までの条件で利用者の安心に
「TOKYO縁結び」に入会するためには、東京都による本人確認書類のアップロードやWEB面談が必要となります。本人確認書類には、年収を確認できる書類や本籍のある区市町村で取得できる独身証明書を含み、Web面談で書類確認を実施。
登録料は、11,000円(税込)で入会から2年間システムを利用できます。これらの手続きは最短で1週間かかるそうです。
東京都の担当者は、「登録まで一定の条件を課すことでマッチングアプリで気になる安全性や信頼性を高め、利用者の安心につなげたい」といいます。
マッチングの流れは?
入会条件を満たすとサービスの利用が開始。価値観テストなどに基づいてAIがマッチングする相手を月に4人まで紹介します。また、希望条件で相手を検索して月に3人までやり取りすることができ、毎月最大7人と出会えるチャンスがあります。
マッチングが成立すると、システム上でメッセージのやり取りや、顔を合わせて話すことなどができるように。直接対面で会うだけでなく、オンラインでもお見合いができるそうです。
お見合い後、お互いが希望すると「お友達期間」が開始。この期間は、相手の紹介やお見合い、他の人とも「お友達」になることなども並行してできるそうです。
「お友達期間」を経て、2人が真剣交際を希望すると相手の紹介や見合いは全てストップ。その後の進捗状況によって、サービス継続や退会を選択できます。
サービス利用時には、無制限で活動中の悩みなどに専門のスタッフが相談に対応するサポート体制もあるといいます。
システムはシンプルな構成
「TOKYO縁結び」は2023年12月から先行利用を開始しており、1,200人ほどがモニターとしてシステムを使ってきました。
筆者が報道関係者向けに行われた説明会で実際のシステムを確認したところ、シンプルな構成で従来のマッチングアプリやサイトのような華やかさはあまりなく、インターネットを使い慣れていない人でも使いやすそうな作りになっていました。
東京都の担当者は、「今回のシステムの導入で、多様な選択肢が叶えられる社会の実現に向けて結婚を望む人の一歩を後押ししたい」と話しています。
<参照>
4人に1人が「アプリ婚」(※1)AIマッチングシステム「TOKYO縁結び」9月20日スタート
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