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「頑張ります」を目上の人に使ってもいいの?ビジネスシーンでの伝え方の例文や言い換え方を紹介

U-NOTE編集部

2023/06/12(最終更新日:2023/08/27)


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熱意や意欲があることを表すときに使用する「頑張ります」。ビジネスシーンで目上の人には使ってはいけないと言われてるのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

本記事は、「頑張ります」を目上の人に使ってもいいのか、使用時の注意点、言い換え方などをご紹介します。

本記事の内容をざっくり説明
  • ビジネスシーンで「頑張ります」を使うときの注意点
  • より丁寧に頑張る気持ちを伝える言い換え表現
  • 目上の人に「頑張って」の気持ちを伝えるときに使いたいフレーズ

 

「頑張ります」は丁寧な言葉

「頑張ります」とは、あることに向けて努力することを意欲的に表した言葉。

「頑張ります」は、「頑張る」という動詞に丁寧語である「ます」を足した言葉です。つまり、「頑張ります」は、相手を尊敬する丁寧な表現だといえます。

 

ビジネスシーンで目上の人に「頑張ります」を使うのは避けておくほうが無難

すでにご紹介したように、「頑張ります」は丁寧な言葉なので、目上の人に使用しても問題ない言葉です。

しかし、年齢関係なく頻繁に使用することから幼稚な印象を与える恐れがあるので、ビジネスシーンではあまり使用しないほうがいいとも言われています

洗練された印象を与えたいと思っている上司の前では、より丁寧な表現を使うことをおすすめします。

 

ビジネスシーンで「頑張ります」を使うときの注意点

例えば、親しい上司と話すときに「精進する所存でございます」のような言葉遣いは違和感があるもの。ときには、ビジネスシーンで「頑張ります」という表現を使うこともあるのでしょう。

以下では、ビジネスシーンで「頑張ります」を使うときの注意点をご紹介します。

注意点1.何について頑張るかを明確にする

ビジネスシーンで「頑張ります」を使うときの1つ目の注意点は、何について頑張るかを明確にすることです。

「頑張ります!」とただ伝えるだけでは、具体的に何について何について頑張りたいと思っているのかが伝わりません。

例えば「これからも、お客様を笑顔にするために心を込めた接客を頑張ります」と、目的を明確にできるとよいでしょう。

注意点2.「頑張らせていただきます」とは言わない

ビジネスシーンで「頑張ります」を使うときの2つ目の注意点は、「頑張らせていただきます」とは言わないことです。

なるべく敬語を話さなければいけないという焦りから「頑張らせていただきます」という表現を使ったことがある人もいるのではないでしょうか。

例えば「お皿を下げさせていただいてもよろしいでしょうか」のように「〜させていただく」は、許可を求めるときに使用します。

そのため、「頑張らせていただきます」と使用してしまうと、丁寧な表現のようにも聞こえるかもしれませんが、頑張ることに許可はいらないので、表現に違和感を覚える人も。

他にも「頑張っていきたいと思います」「頑張りたいと思います」のように、「頑張ります」と言い切っていない表現は、意欲にかけて見えるので使わないように注意してくださいね。

注意点3.メールでは熱意が伝わらない恐れがある

ビジネスシーンで「頑張ります」を使うときの3つ目の注意点は、メールでは熱意が伝わらない恐れがあることです。

特に、メールでは「頑張ります」ではなく、別の言い換え方法を使用するほうが無難です。

顔を合わせての会話の場合、「頑張ります!」と言い方や表情などで意欲を伝えられますが、メールの場合、「〜を頑張ります」と書いても相手に気持ちが伝わりにくい難点があります。

メールの場合は、「精進する所存でございます」などの、社会人にふさわしい言葉遣いを意識できるといいですね。

 

ビジネスシーンで熱意が伝わる「頑張ります」伝え方の例文

すでにご紹介したように、「頑張ります」を使用するときは、何について頑張るかを意識して伝えることが大切です。

以下では、より熱意が伝わる「頑張ります」伝え方のコツをご紹介します。

意欲的に「頑張ります」を伝えるためには、「どのような方法で」「何について」「どんな気持ちで」の3ポイントを意識することが大切です。

例えば、「営業成績を上げることを頑張ろう」と思っている場合、

  • 「お客様の悩みや不安に寄り添うことで」
  • 「営業成績を上げることを」
  • 「誠心誠意」頑張ります

と、3つのポイントをすべて入れた内容を伝えられるといいですね。

 

より丁寧に頑張る気持ちを伝える言い換え表現

「頑張ります」という言葉よりも、より丁寧に聞こえる言葉は多々あります。以下では、より丁寧に頑張る気持ちを伝える言い換え表現を紹介。

気に入った言葉をメモして、いつでも使えるようにすることをおすすめします。

尽力いたします

「尽力(じんりょく)」とは、「力を尽くすこと」をいいます。自分の持っている力や能力がなくなるほど出し尽くすという意味で使用されます。

「尽力する」という動詞を「尽力いたす」という敬語にしたものに、丁寧語の「ます」をつけているので、「頑張ります」よりも敬意を表した言葉です。

メールでこの表現を使用する際は「尽力致します」と書くのはNG。「いたす」は補助動詞として使用されているので、必ずひらがなで書きましょう。

「尽力いたします」を使った例文
  • お客様の笑顔のために尽力いたします。
  • 今後のプロジェクトの成功のために、尽力いたします

精進する所存でございます

「精進する所存でございます」は、ビジネスシーンでも使用しやすい「頑張ります」の言い換え表現です。

「精進(しょうじん)」とは、「一生懸命努力する」ことを意味します。

「所存でございます」とは、「〜と思っている」を丁寧に表した言葉です。「尽力してまいる所存でございます」「努めていく所存でございます」と汎用性が高い言葉なので、この機会に覚えておきましょう。

励んでまいりたいと存じます

「励んでまいりたいと存じます」は、力を奮い起こして行うことを意味する表現。

「励む」という動詞+補助動詞「まいる」と、「思う」の謙譲語「存ずる」をあわせた言葉なので、とても丁寧な印象を与えられます。

「励んでまいりたいと存じます」は、二重敬語なのではないかと思われる人もいるかも知れませんが、二重敬語ではありません。

二重敬語とは、「おっしゃられる」のように「おっしゃる」という尊敬語に「〜れる」という敬語を重ねたものをいいます。これは、ひとつの動詞にふたつの敬語なので、二重敬語になりNG。

一方で、「励んでまいりたいと存じます」は、「いく」の謙譲語「まいる」、「思う」の謙譲語「存ずる」と、ふたつの動詞にふたつの敬語を別々に使用しています。

よって、「励んでまいりたいと存じます」は二重敬語ではないので、安心して使ってくださいね。

努めてまいります

「努めてまいります」は、「努力していく」という気持ちを丁寧に表現した言葉。

「努めてまいります」は、「努める」という動詞に「まいる」という補助動詞、丁寧語の「です」が使用されているので、「頑張ります」よりも丁寧な表現です。

「努めてまいります」の例文
  • 御社に貢献できるよう努めてまいります
  • 誠心誠意努めてまいります
  • ご期待に応えるべく努めてまいります

 

目上の人に「頑張って」の気持ちを伝えるときに使いたいフレーズ

目上の人に「頑張ってください」と言うのは、大変失礼に当たるので使用はNG。「頑張る」+命令形の「ください」は、立場が上の人には使わないようにしましょう。

以下では、目上の人に「頑張って」の気持ちを伝えるときに使いたいフレーズを紹介。丁寧な言葉で気持ちを伝えられるようになりましょう。

応援しております

「応援しています」は、「応援する」という動詞に丁寧語の「ます」をつけた表現。

丁寧語なので、目上の人に使用しても問題ない表現ですが、より丁寧な表現にするために「応援しております」を使うとGOOD。

「応援しております」は、「応援している」の「いる」謙譲語「おる」にしているため、「応援しています」より丁寧な表現。

「陰ながら応援しております」「いつも応援しています」「〇〇さんのことを部署一同応援しております」などと使用するといいですね。

益々のご健勝とご多幸をご祈念いたします

「益々のご健勝とご多幸をご祈念いたします」は、ビジネスシーンではよく使用される、相手の健康と幸福を祈る言葉のひとつ。聞き慣れない言葉ですが、手紙やビジネス文書の文末で使われるので、その意味と使い方を覚えておきましょう。

「益々(ますます)」とは、「より一層状態が良くなる」ことをいいます。「ご健勝」とは「健康が勝れて(すぐれて)よいこと」をいいます。

よって「益々のご健勝とご多幸をご祈念いたします」は、「あなたの健康と幸せがますますいいものになりますように」という意味を表します。

成功をお祈りいたします

「祈る」の敬語「お祈りします」は、丁寧な響きの言葉で印象良く頑張って欲しい気持ちを伝えられます。

ビジネスシーンでは、「ご活躍を心よりお祈り申し上げます」という表現もよく使用される一例です。

「〇〇をお祈りいたします」「〇〇をお祈り申し上げます」という表現はどちらも覚えておきましょう。

 

頑張る気持ちを丁寧に伝えられるようになろう

本記事のまとめ
  • 「頑張ります」は目上の人に使用しないほうが無難
  • 「頑張ります」を使用する際は、「何について」「どんな方法で」「どんな気持ちで」を意識しよう
  • 「尽力いたします」「努めてまいります」などの丁寧な表現も覚えよう

本記事では、「頑張ります」という気持ちを丁寧に伝える方法などをご紹介しました。

「頑張ります」のフレーズを使用する際は、「何について」「どんな方法で」「どんな気持ちで」を加えて話すことをおすすめします。具体的に何を頑張るのかがわかり、印象が良くなりますよ。

また、目上の人と話す機会がある場合は、より丁寧な表現を使えるようにしておくといいでしょう。

本記事を参考に、頑張る気持ちを丁寧に伝えてみてはいかがでしょうか。

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