組織のリーダーにはリーダーシップの素質が必要、とよく言われますが、リーダーシップの素質とはどのようなものなのか、ということまで踏み込んで考える人は少数です。リーダーシップとは非常に漠然とした概念です。組織を率いるのに必要な素質といっても一種類ではありません。
どのような素質が必要なのかを認識することが、リーダーシップとはなんなのかを理解する手がかりになります。今回は、組織のリーダーに求められるリーダーシップの素質について解説します。
1. 理論
組織のリーダーは、部下を納得させて活動させるための理論を持ち合わせていなければなりません。理論とは人を動かす説得力の源であり、組織活動の正しさを証明するための技術でもあります。理論が無ければ組織活動に対する理解を得ることができず、部下は疑問を抱えたまま働くことになってしまうでしょう。
理論がしっかりとしていれば、組織に対する忠誠心も高まり、自らの仕事に誇りを持って活動する意欲が生まれます。しっかりとした理論を掲げて活動している組織には理論に賛同した協力者も現れるので、よりスムーズに活動していけるようになるでしょう。
2. 判断力
組織活動ではあらゆる場面で判断を迫られることになります。業種を拡大するべきか絞り込むべきか、世界に進出するべきか地盤を固めるべきか、人材を増やすのか減らすのか等、どのような判断でも組織については重要なものであり、きちんとした判断を下せるだけの判断力が無ければ組織のリーダーは務まりません。
たとえその判断の結果が失敗であったとしても、なぜそのような判断を下したのかという理由に説得力があれば、周囲の人間はあなたの判断を尊重し、これまでと変わらない協力体制を続けてくれるはずです。判断には責任と決断が伴います。つらい仕事ではありますが、組織のリーダーとしては逃れられない重要な仕事です。
3. 気配り
組織が人間の集団である以上、人間関係の問題は常に付きまとう問題です。組織の構成員同士に問題の種はないか気を配り、うまくいっていない様子があれば声をかけて確かめる、そんな努力をこまめにするリーダーであれば、メンバーから信頼を寄せられるリーダーになるでしょう。
実績や業績で信頼を集めることも可能ですが、人間関係のトラブルで活動が台無しになってしまうことも珍しくありません。組織のメンバーが気持ちよく働けるように、骨身を惜しまず活動する、そんな気配りがあれば優秀なリーダーになる素質は十分です。
リーダーシップは様々な素質が集まって出来上がっているものであり、一言で語ることはできない複雑なものです。リーダーシップというものは、身に着けようとしても簡単に身につくものではありません。組織のことを第一に考え、メンバーの幸せのために活動できる、そんな人だけがリーダーシップを身につけることができるのです。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう