仕事にトラブルはつきもの。多くのビジネスパーソンは日々、トラブルの防止や、起こってしまったトラブルの処理に取り組んでいると言ってもいいでしょう。ここでは特に、自分の手には負えない仕事上のトラブルが起きてしまったときの対処法について考えてみましょう。
鍵は「自分の手には負えない」と判断するタイミング
仕事でトラブルが起きてしまったときに、最初に考えるべきことは何でしょうか。おそらく大部分の人は「トラブルをどうやって処理するか」を考えると思います。それは間違ってはいませんが、実はそれよりも先に考え、判断すべきことがあります。それは、「このトラブルは自分の能力で処理できるものかどうか」という判断です。
まずそれを判断してから対処法を考える、というのが正しい順序。ところが実際には、その判断をせず、とにかく自分で処理しよう、対処法を考えようとするケースが多くあります。小さなトラブルであれば、それで問題ありません。しかし、大きなトラブルの場合は、自分でなんとか対処法を見つけようとして、いたずらに時間が経ってしまい、その結果、さらに大きなトラブルになってしまうということにもなりかねないのです。
いかなるトラブルも、1秒でも早く対処法を見つけ、それを処理しなければならないのに、「自分でなんとかする」という思いがその妨げになってしまうのです。トラブルが起きたら、最初に、自分で処理できるものかどうかを判断することが肝心です。
上司・先輩に報告し、判断を仰ぐ
「これは自分の手に負えない」あるいは「自分で処理するよりも、上の人の力を借りたほうが良さそうだ」と判断したら、すぐに上司にトラブルの報告をしましょう。もし、上司が不在、もしくは連絡が取れない場合は、セクション内のできるだけ優秀な先輩に報告するべきです。
大切なのは、冷静かつ客観的にトラブルの内容を伝えること。しかし、これが実際にはなかなか難しいのです。大きなトラブルに直面しているため、当然、平常心ではありません。時にはパニック状態になってしまうこともあるでしょう。冷静になれないのは仕方ありません。しかしそれでも、可能な限りロジカルに、正しく報告する必要があります。上司や先輩は、その情報だけを頼りに対処法を考えるため、情報が正確に伝わらなければ、正しい対処もできないのです。
もう1つ大切なのは、上司や先輩に丸投げしない、という心構え。アドバイスを受けながら、自分も一緒に対処法を考える、という意識が必要なのです。トラブル処理は、あくまでも自分の責任で行わなければなりません。「上司に報告したから、あとは何とかしてくれるだろう」という意識を持っていては、いつまでたっても成長できないでしょう。
自分で処理できるかどうか、判断に迷ったら、その段階で上司に報告しましょう。判断に迷う、ということはつまり、処理できるかどうか自信がない、ということ。自信がないのに自分で処理しようとするのは、誤った判断と言えるでしょう。
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