上司の大切な仕事の一つに、部下に仕事を任せるかどうかのジャッジがあります。いくら自分が優秀な能力を持っていたとしても、部下に仕事を任せることができなければ管理職としては失格です。部下に仕事を任せるかどうか決めるためには、どのような基準で判断すれば良いのでしょうか。今回は、部下に仕事を任せるかどうか決めるために持っておくべき判断基準について解説します。
1. 期限を守れるか
部下に仕事を任せるかどうかの判断基準の基本となるのが、期限を守れるかどうかというポイント。どんなに素晴らしい成果をあげたとしても、期限までに仕事を完了させることができなければ、ビジネスマンの仕事としては失格です。期限を守れなければ、自分の仕事だけではなく周囲にまで迷惑をかけてしまい、金銭的な損害も発生してしまいます。普段の仕事で期限に遅れがちだったり、遅刻が多く時間意識にルーズな部下は仕事を任せるに値するだけの人物とは言えません。
もし部下が任せた仕事を期限までに仕上げることができなければ、仕事を任せた上司の責任が問われることになります。期限を守ることは仕事に対する責任感の最も基本となる部分です。期限にルーズな人物は、他の点においても注意力が欠けている場合が多いので、仕事を任せるかどうかの判断基準として参考にしてください。
2. 実際にやらせてみる
部下に仕事を任せてきちんとした成果が得られるかどうかは、実際に仕事をやらせてみるまでわかりません。任せるに見合うかどうか判断するため、自分がいま抱えている仕事の一部分のみを代行させ、実際の仕事の力を試してみましょう。
最初は業務に支障のない範囲で仕事を任せ、少しずつ業務内容を増やしていけば、どの程度まで仕事を任せても大丈夫なのかを確認することができます。仕事を進める中で不安な部分や足りない点についてはその都度フォローしていけば、仕事力を確認するだけでなく部下の成長を促す効果も期待できるでしょう。
もし実際にやらせてみて望ましい成果が得られなければ、仕事を任せるのは時期尚早ということです。もう少し成長するまで見守りましょう。
3. 問題点の把握はできているか
仕事を完ぺきに進めることなど誰にもできません。どんなに優秀な人であっても仕事にミスやトラブルはつきものです。大切なのは完ぺきに仕事をこなす能力ではなく、問題が発生した時にきちんと問題点を把握することができる能力です。
問題点さえ把握できていれば、適切な対処とって解決することが可能です。もし能力不足で解決できないときは、上司に助けを求めることもできます。問題点そのものを認識する能力に欠けている部下は、問題を問題と認識せずにどんどんと損害を広げてしまいます。部下の問題発見能力こそが、仕事を任せるときの大切な判断基準の一つとなるのです。
仕事をできる上司ほど自分で仕事をこなそうと考えてしまうものですが、上手に部下に仕事を任せることができなければ、理想的な上司とは言えません。部下に仕事を任せることで成長を促し、より良い人材を育成するのも上司の大切な仕事。自分なりの判断基準を用意して適切に部下に仕事を任せることが、上司の役割を果たすことに繋がります。
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