
師走の字のごとく、バタバタと忙しい年末。「良いお年を」との言葉を聞く時期に入ると、仕事でお世話になった人には「年末の挨拶メール」を送ることがおすすめです。
年末の挨拶メールを送る際の注意点と例文をチェックして、多忙な中でもビジネスパーソンとして恥ずかしくない挨拶で1年を締めくくりましょう。
- 先方が「おっ」と目を引くような年末のご挨拶メールとは?
- 一工夫加えてオリジナルの年末のご挨拶メールを作る方法
- 年末にご挨拶メールを送り忘れてしまった場合の対処法
先方が「おっ」と目を引くような年末のご挨拶メールとは?
年末のご挨拶メールの文章や、タイミングを悩んでいる人もいるのではないでしょうか。特に、初めて年末のご挨拶メールを送るときには、タイミングに悩みがちでしょう。
まずは、ご挨拶メールを送るタイミングについてご紹介します。
社内の上司・先輩に年末のご挨拶メールを送るタイミング
まず、社内の上司・先輩に年末のご挨拶メールを送るタイミングについてご紹介します。
同じ会社内の上司や先輩なら、年末の最終営業日の朝からお昼くらいまでに送ることをおすすめします。相手が確実にメールを読める時間帯を選ぶことがポイントです。
取引先・社外の人に年末のご挨拶メールを送るタイミング
次に、取引先・社外の人に年末のご挨拶メールを送るタイミングをご紹介します。
取引先や社外の人に年末の挨拶メールを送る場合、先方の予定を把握しているならば、先方の年内最終営業日から逆算して、1週間前から3日前に送るのがベストです。
年末の最終営業日は、業種や勤務体系によって会社ごとに異なります。自分の会社と取引先では、年末の最終出社日が違う恐れがあることに注意しましょう。
自社の年末最終営業日に挨拶メールを送って、先方がメールを見られない……なんてことにならないように、取引先の年末の最終営業日は事前に確認しておくことをおすすめします。
年末のご挨拶メールを送るのは「最終営業日の1週間前〜3日前」が無難
先方の年末の最終営業日を知らないときは、一般的な会社の年末の最終業務日(仕事納め)となる12月28日を基準に考えて、12月28日の1週間前から3日前にメールを送ることをおすすめします。
12月28日が土曜日・日曜日と重なる場合は、直前の金曜日が最終営業日となるので注意しましょう。
ちなみに、なぜ12月28日なのかといえば、この日が官公庁の「御用納め」の日だからです。
官公庁の年末年始の休暇は、翌12月29日から1月3日までと法律で定めれており、これに準じて金融機関など企業活動に関わる重要なところも休みに入るため、仕事納めに設定する企業が多いのです。
年末の挨拶メールは、早すぎても先方に迷惑がかかる場合もあり、遅すぎたら逆に見てもらえない可能性もあります。
適切な時期に年末の挨拶メールを送るように心がけてください。
- 社内の場合は最終営業日の朝〜お昼
- 社外の場合は先方の年内最終営業日から逆算して1週間〜3日前
- 最終営業日がわからない場合は12月28日から1週間〜3日前
一工夫加えてオリジナルの年末のご挨拶メールを作る!
年末年始のご挨拶メールはタイミングも重要ですが、何よりも大事なのが「内容」です。実は、できあいの年末の挨拶メール文面にちょっとした工夫を加えるだけでかなり印象が変わります。
年末の挨拶はメールであるからこそ最低限のルールを守り、先方に失礼のないようにすること。そして伝えたいことが確実に伝わるようにすることが何よりも大切です。
それでは、できあいのメール文に一工夫加えるだけで、オリジナルのメール文になる例文をチェックしていきましょう。
年末のご挨拶メール例文1【社内向け】
まずは、社内に送る年末のご挨拶メール例文をご紹介します。
【件名】年末のご挨拶
- ○○課長(○○先輩)
20××年も残すところあと僅かとなりました。
○○課長には今年もご迷惑ご心配おかけして、公私ともに大変お世話になりました。
今年一年、誠にありがとうございます。
この職場で一年を無事に過ごせたのも、課長をはじめ皆様のおかげです。
感謝してもしきれません。
来年も何かとご迷惑をおかけするかもしれませんが、
ご指導ご鞭撻のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。
年明けには、また元気な姿で皆様とお会いできますことを心より願っております。
重ね重ね、今年一年、本当にお世話になりました。ありがとうございます。
本日の業務はまだ残っておりますが、取り急ぎ年末のご挨拶とさせていただきます。
それでは、良いお年をお過ごしください。
追伸.
忘年会は本当に楽しかったです。色々とありがとうございました。
あのお店、雰囲気もとてもよくてプライベートでも、是非使わせていただきます。
私にはちょっと分不相応かもしれませんが……。
この年末の挨拶メールのポイントは、「追伸」の部分です。「追伸」を必ず付けろということではなくて、「相手がホッコリするようなことを入れる」ことがポイントです。
年末の挨拶メールの堅苦しい文面でも、このちょっとした「クダけ感」が好印象になります。
ただし、あまりにもわざとらしいとおべっかになってしまうので気をつけてください。年末の挨拶メールを送る相手が雲の上のような存在の上司だった場合には、追伸部分は不要です。
年末のご挨拶メール例文2【社外向け】
次に社外に送る年末のご挨拶メールの例文をご紹介します。
【件名】年末年始休業のお知らせ
- ○○株式会社 ◎◎部
△△様
いつも大変お世話になっております。
株式会社▽▽の〜〜です。
今年も早いもので、年末のご挨拶をさせていただく時期となりました。
貴社(の皆様)におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本年は□□(仕事内容)や、また△△様におかれましては□□(仕事以外のこと。プライベートなどあれば)など公私にわたり、特段のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
来年も誠心誠意努力していく所存ですので、より一層のご支援を賜りますよう、弊社一同心よりお願い申し上げます。
尚、弊社の年末年始の休業期間は下記の通りです。
(年末年始休業期間) 12月xx日()~1月x日()
新年は1月x日()9:00より営業開始となります。
時節柄、ご多忙のことと存じます。
くれぐれも体調などお崩しになられぬようお気をつけくださいませ。
来年も相変わらぬご高配を頂けますようお願い申し上げて、
歳末のご挨拶とさせて頂きます。
それではよいお年をお過ごしくださいませ。
取引先や社外の方に向けた年末の挨拶メールでも、相手との思い出があれば、ぜひ一言入れておきましょう。
そして、一番のポイントは「件名」と「年末年始の業務案内」です。
年末の挨拶メールの件名は、文書の中身を明確にしたものがベストなので、年末年始の営業日を挨拶メールの件名に記載してもマナー違反ではありません。
どうしても「業務連絡っぽくて愛想がない」と感じる人は、【本年もお世話になりました】という件名で年末の挨拶メールを送りましょう。
もし、年末にご挨拶メールを送り忘れてしまったらどうしたらいいの?

社会人になると、年末に礼儀としてご挨拶メールを送ることが一般的です。
とはいえ、歳末の業務に忙殺されて年末の挨拶メールを送り忘れてしまうことがあるかもしれません。
もしも、うっかり年末の挨拶メールを送ることを忘れてしまったら、新年の挨拶メールで挽回しましょう。新年の挨拶メールも、基本構成は年末の挨拶メールと同じと考えていいです。堅苦しい中にもワンポイントで相手がそれを思い出して「ホッコリ」するようなことを入れましょう。
相手の性格によっては、年末の挨拶を忘れたお詫びの一文を入れることをおすすめします。
新年の挨拶メールでは気を付けたいポイントがいくつかあるので、送る前に必ずチェックしておきましょう。
新年の挨拶メールで気をつけるべきポイント
- 「元旦」とは「1月1日の朝(日の出まで)」のこと
→1月1日のそれ以外の時間で使うならば「元日」にする - 「賀正」「迎春」は目上の立場から目下への言葉
→目下の者から送る言葉は「謹賀新年」「恭賀新年」「謹賀新春」「恭賀新春」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」など - 新年の挨拶メールは「松の内」1月7日までに送る(関西は1月15日)
年末のご挨拶メールで感謝の気持ちを伝えよう
- 社内の人には、最終営業日の朝から昼にメールを送る
- 社外の人には、最終営業日の1週間前〜3日前に送る
- 親しみやすさをアピールできるように追伸をうまく使う
ここまで年末の挨拶のメールの書き方や注意点を紹介してきました。年末の挨拶メールは、その年の感謝の気持ちを相手に表すものです。
近年は、年末の挨拶メールを一斉送信で済ます人も少なくありません。その中で、文面はほとんど同じでも要所要所を変えるだけで、「心のこもった年末の挨拶メール」になります。
しっかり心を込めた年末の挨拶メールを送ることで、翌年のビジネスや人間関係にも良い影響を生むかもしれません。
本記事で紹介した例文やテクニックを活用し、礼儀正しい年末の挨拶メールを送って1年を締めくくりましょう。
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