仕事が完全に身につくと、自然に仕事のスピードは上がっていきます。仕事がスピーディにこなせるというのは、言うまでもなく良いことです。しかし、注意しなければならないのが、スピードが上がるとどうしても品質が低下してしまいがちなこと。作業が雑になってしまうのがその理由です。自分でも考えられない、ケアレスミスをすることもあるでしょう。
いくら仕事が速くできても、その成果の品質が低下してしまったのでは困ります。仕事は速さを競うオリンピック競技ではありません。「早いけれど、雑でミスも多い」というよりも、むしろ、ゆっくりでも高品質の成果を上げたほうが良いのです。では、品質を落とさずに仕事のスピードを上げるには、どうしたらいいのでしょうか?
キーワードは「間(ま)」
仕事だけではなく、人間の行動、活動で大切なのは「間」。ひっきり無しに、同じペースで仕事をこなしていくと、精神的にも肉体的にも無理を生じます。その無理が雑な作業につながり、つまらないミスを生んでしまい、仕事の成果の品質を落とす結果を呼ぶというわけです。
速いペースは維持しながらも品質を落とさないためには、「間」が重要。つまり、自分で自分を管理しコントロールするためのインターバルが必要なのです。
1分の休憩の意味
要するに適当なインターバルを取ること。考えなければいけないのは、その取り方です。これは「体質」にも関係してきますので、一概にどういう休憩の取り方が有効かは分かりません。人によっては1時間集中して仕事をし、5分インターバルを取ると上手くいくということもありますし、また別の人は、30分ごとに1分の「間」を取るやり方をしています。
とにかく体質に合った「間」を自分で作ることが必要なのです。そして重要なのは、たとえ1分の休憩でも、十分な「間」になるということ。その1分で軽いストレッチをすればさらに効果があります。
確認のための数分
また仕事が一段落したときの「間」も大切です。これは休憩を取るためと言うよりも、確認をするためのインターバル。集中してハイペースで仕上げた仕事を、そのあとで必ず確認する、品質を落とさないための必須工程と言っていいでしょう。そのために必要な時間はおそらく数分。仕事の内容によっては数十秒で済みます。そのわずかな時間を惜しんでスピードにとらわれてしまうと、得てしてミスをしやすく、品質低下を招くのです。
「仕事のスピードを上げながら品質は落とさない」というと、何か特別なスキルや豊かな経験が必要なようにも感じてしまいます。しかし、実はそれは誰にでもできること。「自分で自分のペースを管理する」という意識さえあれば可能なのです。自分の体質に合った「間」を、ぜひ見つけてください。
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