2023年の採用実績、「正社員<中途採用>」が78.6%で2年連続増加パート・アルバイトから正社員の転換が活発化。「宿泊・飲食業」は2020年から約2倍
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、人材採用に関して「採用実施」「手法選定」「雇用の決定」のいずれかの決裁権を持つ採用担当者(2,202名)を対象に調査した、「マイナビ 人材ニーズ調査 2023年版」を発表しました。本調査は、今回で8回目となります。
《TOPICS》
2023年の採用実績は「正社員<中途採用>」が78.6%で2年連続増加。2024年の採用ニーズはいずれの雇用形態においても高まる結果に【図1、2】
パート・アルバイトから無期直接雇用(正社員)への転換では「宿泊・飲食業」が39.8%と、全体の21.8%を大きく上回る。コロナ禍の2020年と比較すると約2倍に増加【図3、4、5、6】
ミドル層(40~54歳)の採用意向は65.1%。業界別では「医療・福祉」「製造業」「運輸・輸送業」が7割以上【図7、8】
【調査概要】
2023年の採用実績を雇用形態別に聞いたところ、最多は「正社員<中途採用>」で78.6%、次いで「正社員<新卒採用>」が65.2%となった。また2019年からの推移を見ると、「契約社員・嘱託社員」は前年まで減少を続けていたが、4年ぶりに増加に転じ、「パート・アルバイト」は3年連続の増加となった。2024年の採用はいずれの雇用形態でも前年より増加を予定している。特に新卒は前年比+5.7ptと最も高い。新卒の採用理由をみると「事前の計画による定期的な採用(2019年比:6.0pt減)」と「慢性的な人手不足(2019年比:2.7pt増)」の差が縮まっており、企業の人手不足感の高まりが表れている。【図1、2】
【図1】<雇用形態別>2019年~2023年の採用実績と2024年の採用予定
【図2】正社員<新卒>2019年~2023年「採用の理由」の推移(2023年の上位3項目のみ)
2030年までに重要性が高まると思う人事施策について、「新卒採用を中心とした若手人材の確保」が52.2%で最多となった。また、設問を始めた2021年から最も増加したのは「非正社員からの正社員登用」で10.6pt増加した。企業における雇用形態の変更について、今年1年間で「派遣社員から無期直接雇用(正社員)への転換」があった割合をみると、全体で21.8%となり、業界別では「情報通信業」が31.0%と最も高かった。人材不足が著しい「情報通信業」では多くのエンジニア職が必要であり、正社員転換によって定着を促していると考えられる。また、「パート・アルバイトから無期直接雇用(正社員)への転換」では「宿泊・飲食業」が39.8%と、全体の21.3%を大きく上回った。コロナ禍の2020年と比較すると約2倍に増えており、インバウンド需要の回復に伴い、正社員登用を進めている様子がうかがえる。【図3、4、5、6】
【図3】2030年までに重要性が高まると思う人事施策(上位10項目)
【図4】2030年までの間で非正社員からの正社員登用の重要性がどう変化するか(重要性は高まると思う割合推移)
【図5】派遣社員から正社員への転換があった割合(上位5業種)
【図6】<宿泊・飲食業>パート・アルバイトから正社員への転換があった割合
ミドル層(40~54歳)の採用意向がある企業の割合は65.1%だった。業界別でみると「医療・福祉(74.1%)」が最多で、次いで「製造業(70.0%)」「運輸・輸送業(70.0%)」となり、ミドル層に期待することでは、「経験値・スキル(58.3%)」が最も多かった。特に2024年問題を控え、人手不足が高まっている運輸・輸送業では、「労働力(51.2%)」「体力・健康(42.9%)」が全体と比較して10pt以上高かった。人手不足や高齢化の課題がある運輸・輸送業においては、特に労働力としての期待や、体力・健康面での期待もあるようだ。【図7、8】
【図7】<業界別> いずれかの雇用形態でミドル層の採用意向がある割合(上位抜粋)
【図8】運輸・輸送業がミドル層に期待する点
【調査担当者コメント】
2020年のコロナ発生以降、主に非正規採用実績が低調になっていましたが、「契約社員・嘱託社員」を中心に非正規社員の採用実績も復調しています。多くの雇用形態で採用活動が活発化していますが、正社員(新卒採用)では採用理由の構成比が変わってきており、新卒採用には人手不足を補う意味合いもあるようです。また、多くの業界が人手不足に苦慮する中で、「非正規社員からの正社員登用」の注目度が高まっています。属性別で見ると40~54歳のミドル層の採用意向も高まっており、スキルや経験値のあるミドル層に期待が集まっていると考えられます。 マイナビキャリアリサーチラボ 研究員 荒木 貴大
【調査概要】「マイナビ 人材ニーズ調査 2023年版」
○調査対象/人材採用に関して、[採用実施][手法選定][雇用の決定]のいずれかの決裁権を持つ採用担当者
○調査方法/WEB調査(アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社)
○調査期間/2023年12月8日(金)~12月12日(火)
○回答数/2,202名
○企業分類/上場657名・非上場1,545名|製造 598名・非製造1,604名
○企業規模/300人未満 1,205名・300~999人 414名・1,000人以上583名
○回答属性/<重複あり> 各雇用形態別に決裁権を持つ方に限定して回答を集計
(新卒採用:1,200名、中途採用:1,521名、契約社員・嘱託社員:743名、パート・アルバイト:1065名、派遣社員:568名)
※「派遣社員」に関しては、採用実績のある回答者を対象とした
※調査結果の詳細は会社HPのニュースリリース(https://www.mynavi.jp/news/)からご確認いただけます。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、人材採用に関して「採用実施」「手法選定」「雇用の決定」のいずれかの決裁権を持つ採用担当者(2,202名)を対象に調査した、「マイナビ 人材ニーズ調査 2023年版」を発表しました。本調査は、今回で8回目となります。
《TOPICS》
2023年の採用実績は「正社員<中途採用>」が78.6%で2年連続増加。2024年の採用ニーズはいずれの雇用形態においても高まる結果に【図1、2】
パート・アルバイトから無期直接雇用(正社員)への転換では「宿泊・飲食業」が39.8%と、全体の21.8%を大きく上回る。コロナ禍の2020年と比較すると約2倍に増加【図3、4、5、6】
ミドル層(40~54歳)の採用意向は65.1%。業界別では「医療・福祉」「製造業」「運輸・輸送業」が7割以上【図7、8】
【調査概要】
2023年の採用実績を雇用形態別に聞いたところ、最多は「正社員<中途採用>」で78.6%、次いで「正社員<新卒採用>」が65.2%となった。また2019年からの推移を見ると、「契約社員・嘱託社員」は前年まで減少を続けていたが、4年ぶりに増加に転じ、「パート・アルバイト」は3年連続の増加となった。2024年の採用はいずれの雇用形態でも前年より増加を予定している。特に新卒は前年比+5.7ptと最も高い。新卒の採用理由をみると「事前の計画による定期的な採用(2019年比:6.0pt減)」と「慢性的な人手不足(2019年比:2.7pt増)」の差が縮まっており、企業の人手不足感の高まりが表れている。【図1、2】
【図1】<雇用形態別>2019年~2023年の採用実績と2024年の採用予定
【図2】正社員<新卒>2019年~2023年「採用の理由」の推移(2023年の上位3項目のみ)
2030年までに重要性が高まると思う人事施策について、「新卒採用を中心とした若手人材の確保」が52.2%で最多となった。また、設問を始めた2021年から最も増加したのは「非正社員からの正社員登用」で10.6pt増加した。企業における雇用形態の変更について、今年1年間で「派遣社員から無期直接雇用(正社員)への転換」があった割合をみると、全体で21.8%となり、業界別では「情報通信業」が31.0%と最も高かった。人材不足が著しい「情報通信業」では多くのエンジニア職が必要であり、正社員転換によって定着を促していると考えられる。また、「パート・アルバイトから無期直接雇用(正社員)への転換」では「宿泊・飲食業」が39.8%と、全体の21.3%を大きく上回った。コロナ禍の2020年と比較すると約2倍に増えており、インバウンド需要の回復に伴い、正社員登用を進めている様子がうかがえる。【図3、4、5、6】
【図3】2030年までに重要性が高まると思う人事施策(上位10項目)
【図4】2030年までの間で非正社員からの正社員登用の重要性がどう変化するか(重要性は高まると思う割合推移)
【図5】派遣社員から正社員への転換があった割合(上位5業種)
【図6】<宿泊・飲食業>パート・アルバイトから正社員への転換があった割合
ミドル層(40~54歳)の採用意向がある企業の割合は65.1%だった。業界別でみると「医療・福祉(74.1%)」が最多で、次いで「製造業(70.0%)」「運輸・輸送業(70.0%)」となり、ミドル層に期待することでは、「経験値・スキル(58.3%)」が最も多かった。特に2024年問題を控え、人手不足が高まっている運輸・輸送業では、「労働力(51.2%)」「体力・健康(42.9%)」が全体と比較して10pt以上高かった。人手不足や高齢化の課題がある運輸・輸送業においては、特に労働力としての期待や、体力・健康面での期待もあるようだ。【図7、8】
【図7】<業界別> いずれかの雇用形態でミドル層の採用意向がある割合(上位抜粋)
【図8】運輸・輸送業がミドル層に期待する点
【調査担当者コメント】
2020年のコロナ発生以降、主に非正規採用実績が低調になっていましたが、「契約社員・嘱託社員」を中心に非正規社員の採用実績も復調しています。多くの雇用形態で採用活動が活発化していますが、正社員(新卒採用)では採用理由の構成比が変わってきており、新卒採用には人手不足を補う意味合いもあるようです。また、多くの業界が人手不足に苦慮する中で、「非正規社員からの正社員登用」の注目度が高まっています。属性別で見ると40~54歳のミドル層の採用意向も高まっており、スキルや経験値のあるミドル層に期待が集まっていると考えられます。 マイナビキャリアリサーチラボ 研究員 荒木 貴大
【調査概要】「マイナビ 人材ニーズ調査 2023年版」
○調査対象/人材採用に関して、[採用実施][手法選定][雇用の決定]のいずれかの決裁権を持つ採用担当者
○調査方法/WEB調査(アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社)
○調査期間/2023年12月8日(金)~12月12日(火)
○回答数/2,202名
○企業分類/上場657名・非上場1,545名|製造 598名・非製造1,604名
○企業規模/300人未満 1,205名・300~999人 414名・1,000人以上583名
○回答属性/<重複あり> 各雇用形態別に決裁権を持つ方に限定して回答を集計
(新卒採用:1,200名、中途採用:1,521名、契約社員・嘱託社員:743名、パート・アルバイト:1065名、派遣社員:568名)
※「派遣社員」に関しては、採用実績のある回答者を対象とした
※調査結果の詳細は会社HPのニュースリリース(https://www.mynavi.jp/news/)からご確認いただけます。
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