2023年卒の新社会人の生活を漢字一文字で表すと「楽」が最多。今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」が最多で44.7%。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年3月に卒業した全国のマイナビ就職モニター会員(有効回答数:727名)を対象に実施した、「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」の結果を発表しました。本調査では、就職活動時と入社半年時点の調査データで比較を行い、入社前と入社後の満足度の変化について分析しています。
《TOPICS》
- 2023年卒の新社会人の生活を漢字一文字で表すと「楽」が最多。「充」「激」が新たにトップ10にランクイン【図1】
- 入社半年後の勤務先の満足度について、5段階中「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時より15.2pt減少。全体で入社満足度が下降した新社会人は40.1%【図2、3】
- 人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」が最多で44.7%。「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」、「早期リタイア・FIREしたい」という新社会人も【図4】
- 配属先の上司について「良い上司だ」と感じている割合は69.7%【図5、6】
- 「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」について、「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年より5.6pt減少。「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%に【図7】
【調査概要】
2023年卒の新社会人に、入社してから現在までの社会人生活を表した漢字一文字を聞くと、前年2位の「楽」が1位となった。次いで「学」「忙」が同率2位、「苦」が4位となった。ポジティブな意味の漢字が前年よりもランクアップしており、今年の新社会人が今の生活に前向きな様子がうかがえる。今年は「充」「激」も新たにトップ10にランクインし、「今まで生きてきた中で最も充実した生活を送れているため」といった回答があがった。コロナ禍を経ての社会人生活となったためか、学生時代以上の変化を感じているようだ。【図1】
就職活動時の入社予定先と入社半年後の勤務先の満足度(5段階)を比較すると、満足度の高い「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時(94.3%)より15.2pt減少した。さらに、就活時から入社半年後の総合満足度の変化を比較し、「上昇」「下降」「変化なし」で分類したところ、満足度が「下降」した新社会人は40.1%だった。【図2、3】
人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」と回答した新社会人は前年比1.9pt増の44.7%で最多。「ある程度昇進して、管理職として仕事をしていきたい」は前年比2.4pt増の21.7%だった。また、「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」が前年比3.7pt増の31.2%、「早期リタイア・FIRE※1したい」が12.5%(新設設問のため前年比なし)と、「定年まで働く」以外の価値観をもつ社会人が一定数いることがわかる【図4】
※1 FIRE:「Financial Independence, Retire Early」の略。経済的に独立し、仕事の早期退職を目指す考え方。
現在の配属先での上司についてどのように感じているかを聞くと、「良い上司だ」が69.7%だった※2。現在の上司にあてはまるものを聞くと、「仕事ができる」(88.4%)、「決断力・判断力がある」(87.4%)、「適切な指導をしてくれる」(83.0%)などの点を評価しているようだ。最も低かったのは、「キャリアの相談に乗ってくれる」(59.9%)で、唯一7割を下回る結果となった。【図5、6】
※2 本配属の都合などで上司との接点がほとんどなくわからない人を除く
「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」として、入社を決めた時とのネガティブなギャップを聞いた。「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年比5.6pt減と特に減少しており、初任給の引き上げを行った企業が多かったと推測される。一方、「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%だった。23年度上半期は物価高や円高、人件費の高騰や不安定化した国際情勢などの影響を受けた企業もあり、新入社員もその影響を感じとっているようだ。【図7】
【調査担当者コメント】
23年卒新社会人のキャリア観として、ワークライフバランスを重視する傾向や早期離職の希望など、Z世代の特徴がみられる結果となりました。ただ、今の仕事に対しては前向きに考えている印象です。新入社員の生活を表す漢字一文字としては「楽」が1位となり、また上司に対してポジティブな印象を持っている人も多いようです。勤務先で働いてみて思ったネガティブなギャップについては、昨年より改善がみられました。新社会人のポジティブなエネルギーを、組織や社会に還元してくれることを期待したいと思います。
キャリアリサーチラボ 主任研究員 井出翔子
【図1】あなたの「新社会人生活」(勤務先に入社してから今まで)を漢字一文字で表すと
【図2】総合満足度(総合的に考えてどの程度満足しているか)(n=373)
【図3】就活時から入社半年後の総合満足度の変化(n=373)
【図4】「人生100年時代」に向けた今後の働き方として、考えに近いもの(複数選択可、n=678)
【図5】新社会人からみた上司の印象(n=659)
【図6】現在の配属先の上司にあてはまるもの(n=659)
【図7】現在の勤務先で働いてみて思ったこと(一部抜粋、n=678)
【調査概要】「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」
○調査期間/2023年10月25日(水)~10月31日(火)
○調査方法/インターネット調査
○調査対象/2023年卒業予定として就職活動を行い、
その状況をモニター調査で回答した方を対象とした追跡調査
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/727名(文系男子128名 文系女子206名 理系男子185名 理系女子208名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年3月に卒業した全国のマイナビ就職モニター会員(有効回答数:727名)を対象に実施した、「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」の結果を発表しました。本調査では、就職活動時と入社半年時点の調査データで比較を行い、入社前と入社後の満足度の変化について分析しています。
《TOPICS》
- 2023年卒の新社会人の生活を漢字一文字で表すと「楽」が最多。「充」「激」が新たにトップ10にランクイン【図1】
- 入社半年後の勤務先の満足度について、5段階中「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時より15.2pt減少。全体で入社満足度が下降した新社会人は40.1%【図2、3】
- 人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」が最多で44.7%。「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」、「早期リタイア・FIREしたい」という新社会人も【図4】
- 配属先の上司について「良い上司だ」と感じている割合は69.7%【図5、6】
- 「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」について、「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年より5.6pt減少。「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%に【図7】
【調査概要】
2023年卒の新社会人に、入社してから現在までの社会人生活を表した漢字一文字を聞くと、前年2位の「楽」が1位となった。次いで「学」「忙」が同率2位、「苦」が4位となった。ポジティブな意味の漢字が前年よりもランクアップしており、今年の新社会人が今の生活に前向きな様子がうかがえる。今年は「充」「激」も新たにトップ10にランクインし、「今まで生きてきた中で最も充実した生活を送れているため」といった回答があがった。コロナ禍を経ての社会人生活となったためか、学生時代以上の変化を感じているようだ。【図1】
就職活動時の入社予定先と入社半年後の勤務先の満足度(5段階)を比較すると、満足度の高い「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時(94.3%)より15.2pt減少した。さらに、就活時から入社半年後の総合満足度の変化を比較し、「上昇」「下降」「変化なし」で分類したところ、満足度が「下降」した新社会人は40.1%だった。【図2、3】
人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」と回答した新社会人は前年比1.9pt増の44.7%で最多。「ある程度昇進して、管理職として仕事をしていきたい」は前年比2.4pt増の21.7%だった。また、「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」が前年比3.7pt増の31.2%、「早期リタイア・FIRE※1したい」が12.5%(新設設問のため前年比なし)と、「定年まで働く」以外の価値観をもつ社会人が一定数いることがわかる【図4】
※1 FIRE:「Financial Independence, Retire Early」の略。経済的に独立し、仕事の早期退職を目指す考え方。
現在の配属先での上司についてどのように感じているかを聞くと、「良い上司だ」が69.7%だった※2。現在の上司にあてはまるものを聞くと、「仕事ができる」(88.4%)、「決断力・判断力がある」(87.4%)、「適切な指導をしてくれる」(83.0%)などの点を評価しているようだ。最も低かったのは、「キャリアの相談に乗ってくれる」(59.9%)で、唯一7割を下回る結果となった。【図5、6】
※2 本配属の都合などで上司との接点がほとんどなくわからない人を除く
「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」として、入社を決めた時とのネガティブなギャップを聞いた。「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年比5.6pt減と特に減少しており、初任給の引き上げを行った企業が多かったと推測される。一方、「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%だった。23年度上半期は物価高や円高、人件費の高騰や不安定化した国際情勢などの影響を受けた企業もあり、新入社員もその影響を感じとっているようだ。【図7】
【調査担当者コメント】
23年卒新社会人のキャリア観として、ワークライフバランスを重視する傾向や早期離職の希望など、Z世代の特徴がみられる結果となりました。ただ、今の仕事に対しては前向きに考えている印象です。新入社員の生活を表す漢字一文字としては「楽」が1位となり、また上司に対してポジティブな印象を持っている人も多いようです。勤務先で働いてみて思ったネガティブなギャップについては、昨年より改善がみられました。新社会人のポジティブなエネルギーを、組織や社会に還元してくれることを期待したいと思います。
キャリアリサーチラボ 主任研究員 井出翔子
【図1】あなたの「新社会人生活」(勤務先に入社してから今まで)を漢字一文字で表すと
【図2】総合満足度(総合的に考えてどの程度満足しているか)(n=373)
【図3】就活時から入社半年後の総合満足度の変化(n=373)
【図4】「人生100年時代」に向けた今後の働き方として、考えに近いもの(複数選択可、n=678)
【図5】新社会人からみた上司の印象(n=659)
【図6】現在の配属先の上司にあてはまるもの(n=659)
【図7】現在の勤務先で働いてみて思ったこと(一部抜粋、n=678)
【調査概要】「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」
○調査期間/2023年10月25日(水)~10月31日(火)
○調査方法/インターネット調査
○調査対象/2023年卒業予定として就職活動を行い、
その状況をモニター調査で回答した方を対象とした追跡調査
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/727名(文系男子128名 文系女子206名 理系男子185名 理系女子208名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
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