物流業界における人材確保・定着策をテーマにディスカッション
2024年10月23日(水)、関東近郊・食品物流に強みをもつ総合物流企業の2社:株式会社ギオン(所在地:神奈川県相模原市)とアサヒロジスティクス株式会社(所在地:埼玉県さいたま市)は合同勉強会「他流試合」を都内にて開催しました。この勉強会には両社の中堅社員約40名が参加し、次世代リーダーの育成や業界全体が抱える人材確保・定着の課題に対する議論が活発に行われました。本レポートでは、グループディスカッションの内容を中心に、イベント全体の流れと今後の提言をまとめます。
開催概要
- 開催日: 2024年10月23日(水)
- 会場: 新宿
- 参加者: 株式会社ギオン、アサヒロジスティクス株式会社の中堅社員40名
- ディスカッションテーマ: 「物流業界で本格化している人手不足に対して、どのように人材を確保・定着させるか。また、働きやすい環境をどうするか」
- 開催目的: 業界の発展を目指す競合企業が共催し、知見や人材の交流を通じて物流業界の人材課題に対する新たなアプローチを探る。
<タイムスケジュール>
13:00-13:10 イントロダクション
13:10-13:40 各社 代表者による会社紹介 15 分/1 社
13:40-15:30 グループ内で自己紹介・グループディスカッション
15:30-16:30 各グループの発表
16:30-17:00 まとめ
17:00-19:00 懇親会
当日の様子や「他流試合」についての詳しい解説を公式noteで公開しています。よければご覧ください。
リンク:https://note.com/quiet_tern6604/n/n1dd3207de189?sub_rt=share_pb
グループディスカッションで出た意見
各社3-4名ずつで構成された5つのグループで「人材の確保・定着」および「働きやすい環境」に関する解決策を議論し、発表しました。その発表内容をカテゴリーごとにまとめて紹介します。
1. 人材の確保
・採用活動の充実
SNSを活用し、情報発信を強化する
攻めの採用活動を行い、現場も積極的に参加する
紹介制度を導入し、従業員のネットワークを活かす
募集条件の間口を広げる(女性、高齢者、外国人を含める)
・他業種からの採用促進
同業内での人材移動だけでなく、他業種からの人材も取り込めるよう視点を変える
2. 人材の定着
・賃金・評価制度の見直し
地場の人気スーパーよりも高い賃金を設定し、離職率を予防する
残業が「えらい」ではなく、時間内に仕事を終わらせたことを評価する方向にシフトする
・マニュアル化
業務のマニュアル化を進め、幅広い人材が対応できるようにする
3. 働きやすい環境の整備
・ワークライフバランスの向上
週休3日制度を導入し、柔軟な働き方を可能にする
子育て支援のため、保育園併設などの施策を実施する
・職場環境の改善
コミュニケーションの機会を増やし、意見を吸い上げる仕組みを整える
コンプライアンス研修やストレスチェックを活用し、ストレス軽減を図る
設備の改修や業務量の平準化を図る
女性専用スペースを設け、女性が働きやすい環境を作る
生活環境に合わせたシフトを導入し、柔軟な働き方を提供する
4. 多様性の受け入れ
・ダイバーシティ推進
容姿や髪色などの自由を許容し、多様な価値観を受け入れる
若年層の研修制度を充実させ、多様な人材の確保に努める
5. 福利厚生の充実
・選べる働き方
従業員の多様な価値観やニーズに合わせた柔軟な働き方を提供する
「他流試合」開催を終えて
アサヒロジスティクス株式会社 採用育成グループ グループ長 井上健氏株式会社ギオン 執行役員 管理本部副本部長 兼 人事部長 須藤亮平
今回の勉強会では、各社・拠点別の課題認識や取り組み事例を踏まえ、物流業界が直面する人材課題の解決に向けた多くの提案が共有されました。労働環境の柔軟性や評価制度の見直しに加え、リファラル採用の導入や、現場を巻き込んだSNS活用による積極的な情報発信、他業種からの人材取り込みのための業界研究の必要性など、従前の取り組みになかった具体的な施策について、次世代ならではの観点で意見交換が行われました。
物流業界は競争が激化する中で、人手不足が深刻化していますが、今回の勉強会を通じて、競合企業同士が共に業界の課題を解決するための新たな視点を得ることができた点は、非常に意義深いものでした。この学びを実際の職場に持ち帰り、具体的なアクションに繋げていくことで両社はもちろん、業界全体の発展にも繋げてまいりたいと思います。
アサヒロジスティクス株式会社について
1,500台のトラックと2,500人超のドライバーで毎日500万人の食生活を支える『物流インフラ企業』として、関東を中心に食品に特化した物流サービスを展開しています。物流業界全体の課題である人材不足に対応するため、社員の育成制度の拡充を進め、「顧客満足度=社員満足度」という考えのもと、イベントの開催、福利厚生の充実にも取り組んでいます。
代表者 :代表取締役社長 横塚 元樹
本社所在地 :埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-10-17 シーノ大宮サウスウィング16階
事業内容:食品の運送・共同配送・サードパーティーロジスティクス・在庫管理・受発注請負・流通加工、他
URL:https://www.asahilogistics.co.jp/
ギオングループについて
神奈川県相模原市に本社を置き、「運ぶちから、未来をつくる」をミッションに掲げる総合物流企業。「人の生活になくてはならないもの」をコンセプトに据え、主軸の3PL(サードパーティロジスティクス)事業では食品を中心に幅広い物流を請負い、「環境」「健康」分野にも領域を拡大。2021年には日本最大級の物流施設GLP ALFALINK相模原で大手通販会社の業務を開始。2024年4月時点で全国90拠点。
【株式会社ギオン】
代表者:代表取締役社長 衹園彬之介
本社所在地:神奈川県相模原市中央区南橋本1-5-1
事業内容:一般区域貨物自動車運送事業、自動車運送取扱事業、倉庫の賃貸および倉庫保管業務、一般貨物の梱包に関する業務、他
URL:https://kk-gion.co.jp/
2024年10月23日(水)、関東近郊・食品物流に強みをもつ総合物流企業の2社:株式会社ギオン(所在地:神奈川県相模原市)とアサヒロジスティクス株式会社(所在地:埼玉県さいたま市)は合同勉強会「他流試合」を都内にて開催しました。この勉強会には両社の中堅社員約40名が参加し、次世代リーダーの育成や業界全体が抱える人材確保・定着の課題に対する議論が活発に行われました。本レポートでは、グループディスカッションの内容を中心に、イベント全体の流れと今後の提言をまとめます。
開催概要
- 開催日: 2024年10月23日(水)
- 会場: 新宿
- 参加者: 株式会社ギオン、アサヒロジスティクス株式会社の中堅社員40名
- ディスカッションテーマ: 「物流業界で本格化している人手不足に対して、どのように人材を確保・定着させるか。また、働きやすい環境をどうするか」
- 開催目的: 業界の発展を目指す競合企業が共催し、知見や人材の交流を通じて物流業界の人材課題に対する新たなアプローチを探る。
<タイムスケジュール>
13:00-13:10 イントロダクション
13:10-13:40 各社 代表者による会社紹介 15 分/1 社
13:40-15:30 グループ内で自己紹介・グループディスカッション
15:30-16:30 各グループの発表
16:30-17:00 まとめ
17:00-19:00 懇親会
当日の様子や「他流試合」についての詳しい解説を公式noteで公開しています。よければご覧ください。
リンク:https://note.com/quiet_tern6604/n/n1dd3207de189?sub_rt=share_pb
グループディスカッションで出た意見
各社3-4名ずつで構成された5つのグループで「人材の確保・定着」および「働きやすい環境」に関する解決策を議論し、発表しました。その発表内容をカテゴリーごとにまとめて紹介します。
1. 人材の確保
・採用活動の充実
SNSを活用し、情報発信を強化する
攻めの採用活動を行い、現場も積極的に参加する
紹介制度を導入し、従業員のネットワークを活かす
募集条件の間口を広げる(女性、高齢者、外国人を含める)
・他業種からの採用促進
同業内での人材移動だけでなく、他業種からの人材も取り込めるよう視点を変える
2. 人材の定着
・賃金・評価制度の見直し
地場の人気スーパーよりも高い賃金を設定し、離職率を予防する
残業が「えらい」ではなく、時間内に仕事を終わらせたことを評価する方向にシフトする
・マニュアル化
業務のマニュアル化を進め、幅広い人材が対応できるようにする
3. 働きやすい環境の整備
・ワークライフバランスの向上
週休3日制度を導入し、柔軟な働き方を可能にする
子育て支援のため、保育園併設などの施策を実施する
・職場環境の改善
コミュニケーションの機会を増やし、意見を吸い上げる仕組みを整える
コンプライアンス研修やストレスチェックを活用し、ストレス軽減を図る
設備の改修や業務量の平準化を図る
女性専用スペースを設け、女性が働きやすい環境を作る
生活環境に合わせたシフトを導入し、柔軟な働き方を提供する
4. 多様性の受け入れ
・ダイバーシティ推進
容姿や髪色などの自由を許容し、多様な価値観を受け入れる
若年層の研修制度を充実させ、多様な人材の確保に努める
5. 福利厚生の充実
・選べる働き方
従業員の多様な価値観やニーズに合わせた柔軟な働き方を提供する
「他流試合」開催を終えて
アサヒロジスティクス株式会社 採用育成グループ グループ長 井上健氏株式会社ギオン 執行役員 管理本部副本部長 兼 人事部長 須藤亮平
今回の勉強会では、各社・拠点別の課題認識や取り組み事例を踏まえ、物流業界が直面する人材課題の解決に向けた多くの提案が共有されました。労働環境の柔軟性や評価制度の見直しに加え、リファラル採用の導入や、現場を巻き込んだSNS活用による積極的な情報発信、他業種からの人材取り込みのための業界研究の必要性など、従前の取り組みになかった具体的な施策について、次世代ならではの観点で意見交換が行われました。
物流業界は競争が激化する中で、人手不足が深刻化していますが、今回の勉強会を通じて、競合企業同士が共に業界の課題を解決するための新たな視点を得ることができた点は、非常に意義深いものでした。この学びを実際の職場に持ち帰り、具体的なアクションに繋げていくことで両社はもちろん、業界全体の発展にも繋げてまいりたいと思います。
アサヒロジスティクス株式会社について
1,500台のトラックと2,500人超のドライバーで毎日500万人の食生活を支える『物流インフラ企業』として、関東を中心に食品に特化した物流サービスを展開しています。物流業界全体の課題である人材不足に対応するため、社員の育成制度の拡充を進め、「顧客満足度=社員満足度」という考えのもと、イベントの開催、福利厚生の充実にも取り組んでいます。
代表者 :代表取締役社長 横塚 元樹
本社所在地 :埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-10-17 シーノ大宮サウスウィング16階
事業内容:食品の運送・共同配送・サードパーティーロジスティクス・在庫管理・受発注請負・流通加工、他
URL:https://www.asahilogistics.co.jp/
ギオングループについて
神奈川県相模原市に本社を置き、「運ぶちから、未来をつくる」をミッションに掲げる総合物流企業。「人の生活になくてはならないもの」をコンセプトに据え、主軸の3PL(サードパーティロジスティクス)事業では食品を中心に幅広い物流を請負い、「環境」「健康」分野にも領域を拡大。2021年には日本最大級の物流施設GLP ALFALINK相模原で大手通販会社の業務を開始。2024年4月時点で全国90拠点。
【株式会社ギオン】
代表者:代表取締役社長 衹園彬之介
本社所在地:神奈川県相模原市中央区南橋本1-5-1
事業内容:一般区域貨物自動車運送事業、自動車運送取扱事業、倉庫の賃貸および倉庫保管業務、一般貨物の梱包に関する業務、他
URL:https://kk-gion.co.jp/
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