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語られないアメリカの格差 格差拡大の原因は「富裕層と貧困層の分離」に

yuki

2014/11/14(最終更新日:2014/11/14)


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オバマ大統領が「格差問題」を主張

 先日行われた米中間選挙では様々な問題が争点となりました。その中でオバマ大統領が重要な課題としていたのは、アメリカで深刻化し続けている「格差問題」。

米中間選挙で、国内で深刻化する経済格差の問題が真正面に論じられていない。オバマ大統領は中間所得層の強化を訴えるものの、与党民主党議員は支持率が低迷するオバマ氏と距離を置こうと懸命。

出典:時事ドットコム:語られない「格差」=事態悪化の懸念も-米中間選挙

 オバマ大統領は就任当初からこの問題に力を入れていたものの、共和党の反対もあり、なかなか成果を出せずにいました。

なぜ格差が拡大しているのか?

 アメリカの格差はこの100年間で最大と言われるほど拡大しています。ここまでアメリカの格差問題が深刻化してしまったのには、2つの原因が。

富裕層に対する優遇政策

 停滞していたアメリカの経済成長率を改善させるために、ブッシュ元大統領が行っていたのが「富裕層優遇政策」でした。これは、累進課税であった個人所得税の最高税率を引き下げ、遺産税の減税・免税を行うもの。最終的に遺産税は0%にまで引き下げられました。

 これを問題視したオバマ大統領は富裕層優遇政策の廃止を求め、共和党との協議や政策延長を経て、2013年3月に富裕層への優遇政策は終了。2012年までは、この政策がアメリカでの格差問題を拡大させていました。

富裕層と貧困層の分離

 富裕層優遇政策が終了したにもかかわらず、拡大を続けるアメリカの格差。もう一つの原因は「富裕層と貧困層の分離」です。

 富裕層が自治体や税制等の全システムを創設したサンディ・スプリングス市では、警察と消防を除く全ての業務を民間に委託する等、劇的な経費削減が行われています。結果、富裕層が払った税が貧困層に使われるという富裕層の不満が解消。今後も富裕層による自治体が拡大していくと見られています。

 しかし、これまで富裕層が負担していた財源の多くが無くなり、サービスが上手く回らなくなったことによって、貧困層には多くの被害が生まれています。自治体の予算の削減による、ゴミ収集車の台数の削減や公立病院の業務縮小等、公共サービスの欠陥が発生する等まだまだ課題は山積みのようです。


 1つの国の中に富裕層と貧困層が存在している状態のアメリカ。今後の国のあり方が問われています。

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