今年、日本三大都市圏(東京・名古屋・関西)の人口が、過去最多を記録しました。日本人口の半分以上が三大都市圏に住んでいることに。東京以外の都市は人口が減少しているのに対し、東京に住む人の割合は増加し続けています。そのような「東京一極集中」が日本の成長を停滞させているかもしれません。
東京一極集中は「望ましくない」
東京一極集中を「望ましくない」と感じている人が、半数近くいることが明らかになりました。大都市よりも地方の町村で不安を感じている人が多くいるようです。
「望ましくない」状況とは?
半数近くの人が不安を示している東京一極集中。主に2つの社会問題をはらんでいます。1つ目は、格差拡大。バブル崩壊以降、多くの企業が都心に集中しました。そのため、地方に住む人も、高所得を求めて都市へ移り住むように。経済活動の規模が異なる東京とそれ以外の都市では、格差は拡大していく一方です。
もう1つは、少子高齢化問題。東京で働く女性は、出生率が平均よりも低いというデータが出ています。その原因は、子供を育てにくい環境であるということ。さらに、かつて働くために東京に移り住んだ若者が高齢者になった結果、少子高齢化問題が深刻になっていきます。
解決策は「地方創生」
東京一極集中は、日本にとって好ましくない状態であることは世論の通りでしょう。そのような状態を打破するため、政府は「地方創生」に取り組む姿勢を見せています。
安倍内閣では、地方創生担当大臣を新設し、今後5年間で取り組む戦略の策定に向け、着手しているようです。さらに、人口急激・超高齢化問題に対して各地域が、独自の特徴を活かして社会をつくるために、「まち・ひと・しごと創生本部」を設置。会議や法案提出を行なっています。
一方、東京と地方等の2本社体制をとる企業も出てきています。本社を東京と地方に1つずつ置いておくと、災害時に主要機関が受けるダメージが少なくなります。さらに、東京に集中していた人口が地方にも散るようになれば、人口問題が緩和の方向へ。
地方創生が日本の将来にとり、大きなキーワードとなるのは間違いありません。
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