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【STPマーケティングの成功事例】企業が成功した裏には企業の絶え間ない努力があった

Shingo Hirono

2014/05/24(最終更新日:2014/05/24)


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by TOTORORO.RORO (Off)
 STPマーケティングとは、「Segmentation=分割化」「Targeting=ターゲット選択」「Positioning=立ち位置を決める」によって、対象顧客を絞り込むマーケティング手法のことです。今回は、このSTPマーケティングによって成功した企業の事例を紹介します。

1. 建デポプロ

 ホームセンター「ビバホーム」を運営するLIXILビバグループが、展開している建築業界のプロ専門ショップです。この店は、一般的なホームセンターとは違い、建築業界のプロしか入れない会員制ショップになっています。

Segmentation(セグメンテーション)

 まず、LIXILビバは一般のホームセンターチェーン「ビバホーム」運営の経験から、その取扱商品を建築にかかわる資材や道具などに絞り込んで、分割化しました。

Targeting(ターゲティング) 

 建築資材専門に分割化したことにより、ターゲットをを建築業界のプロのみに設定しました。

Positioning(ポジショニング)

 そして、会員制をとることにより、専門性が高いショップであるというポジションを確立しました。また、早朝6時半に開店することで、プロが現場に行く前に立ち寄って、必要なものを購入できるという利便性を生み出したのです。

 このようなSTPマーケティングにより、建築業のプロは、一般客、特に子供がいない中で必要な商品を探せるようになり、また、建築業出身のスタッフを置くことで、専門的なことでも理解できるという信頼を得ることができました。

2. DELL

 DELLは注文生産による、直販専門のパソコンメーカーです。固定的なパーツ構成の商品ではなく、必要性と予算に応じたパーツや周辺機器の組み合わせを顧客が選んで、購入することができます。

Segmentation(セグメンテーション)

 DELLはまず、大きなまとまりとしての一般顧客ではなく、顧客を大企業・中企業・教育機関・小企業と個人というような分割を行いました。

Targeting(ターゲティング)

 そして、分割したそれぞれの顧客セグメントの中で、パソコン初心者・入門者を切り捨てて、ある程度パーツや周辺機器の知識があり、それを選ぶことができる中級者異常にターゲットを設定したのです。

Positioning(ポジショニング)

 それにより注文生産(BTO)専門のメーカーとして、また安く好みの構成のパソコンをメーカーとしてのポジションを確立しました。また、法人と個人顧客を分けることで、法人に対してはより安く、あるいはまとまった商品を提供する体制をつくることができたのです。

 DELLのSTPマーケティングは、分割した顧客層の中から絞って選ぶというのではなく、分割した顧客層の中のターゲットを絞るということで成功した事例です。

3. カクヤス

 酒類の量販チェーンです。店舗販売で一般顧客向けにも小売をしていますが、飲食業の店舗への配達も行っています。

Segmentation(セグメンテーション)

 カクヤスはまず顧客店舗への卸及び配達と、自店舗での小売を分割しました。

Targeting(ターゲティング)

 そして、飲食店、特にバーやクラブなど大量に酒類の購入が見込める酒場をターゲットとしたのです。

Positioning(ポジショニング)

 その上で、電話一本でビール一本からでも配達するという体制を作り、お酒が足りなくなったらすぐに調達できる店というポジションを確立しました。

 カクヤスは本来の業態をSTPマーケティングで強化して成功した事例といえるでしょう。


 以上、STPマーケティングによって成功した企業の事例を紹介しました。競合に勝つためには、自社の立ち位置を明確にした上で、ターゲットをきちんと定めることが大切です。ここで紹介した事例を参考に、競合に勝てるマーケティングを行いましょう。

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