企業の中途採用試験を受けるとき、多くの場合面接の前に履歴書を送付、提出することになるでしょう。企業の採用担当者は、まずその履歴書を見て、最初の判断をするわけです。応募人数が多い場合は、履歴書の段階で「不採用」の通知が来てしまい、面接が受けられないということもあります。ですから、応募者にとってもっとも重要な就職活動の一つが履歴書作成と考えていいでしょう。
その重要性は、新卒であっても中途採用であっても同じです。しかし、採用担当者が重視するポイントは両者の間にかなり大きな違いがあります。ここでは、中途採用のケースに限って、履歴書のポイントを2つ紹介しましょう。
学歴以外の経歴により、社会経験を判断する
中途採用の場合、採用担当者がまず重視するのは、応募者の社会経験です。職業履歴がある場合は、どういう業界のどういう会社でどういう仕事をしてきたか、に注目します。「この人がわが社に入った場合、どういう部署ならその経験を生かせるか」「この人は果たして即戦力になりうるか」を、履歴書の情報から判断するわけです。
また、職歴のない場合でも、学校を卒業してから今まで、どういう社会経験をしてきたかは、担当者にとって貴重な情報になります。ですから、応募者側としては、その経歴について、履歴書で説明、アピールする必要があるのです。職業履歴のある人は、履歴書の職歴の欄に、「○○部××課所属」だけでなく、そのセクションでどんな仕事を担当したかも、書き添えるようにしたほうがいいでしょう。
職歴のない人でも、学生時代、あるいは卒業してからのなにがしかの社会経験について、記入することをおすすめします。実際の面接の時に、その情報が有効に機能するはずです。
「志望動機」欄で、入社への熱意を判断する
もう一つ、採用担当者が注目するのが「志望動機」の欄です。新卒の場合は多くの人が「この業界に憧れて」とか「大学で学んだことを生かしたいと考えて」といった志望動機になるでしょう。新卒者はそれで構いません。しかし、中途採用の場合、そのような内容では、担当者は「物足りない」と感じてしまうでしょう。
「どうしてもこの業界で働きたい。この業界の中で特に御社を選ぶ理由は◯◯です」ということが明確に記載されていれば、担当者は応募者の「強い熱意」を感じることになります。それが面接で生きてくることは、言うまでもないでしょう。
そうした志望動機を書くためには、一にも二にも「勉強」です。その業界とその企業についての勉強を徹底的にする。そうすれば、具体的な志望動機を書くことができます。具体的で説得力のある志望動機を作れれば、面接で「熱意」を強くアピールすることができるのです。
「マニュアルどおりの無難な履歴書」ではなく、「自分にしか作れない履歴書」をめざして、しっかり準備をすることをおすすめします。その履歴書は必ず、面接で大きな力を発揮してくれることでしょう。
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