「強い台風が接近する見込みです」——台風接近時、企業も従業員も「どのように対応するのが適切なのか」と悩んだ経験があるのではないだろうか。
本記事では「台風接近時に企業や従業員が行なうべき対応」について解説する。
【従業員側の対応】台風接近時の対応は「就業規則に従う」のが基本
台風によって「出社するか否か」を考える際、企業・従業員の双方が疑問に感じるのが「出社の可否を判断する基準」だ。
リモートワークが導入されている会社であれば「台風時は自宅就業」といった対応が可能だが、オフィスワークが基本となっている会社で働くビジネスパーソンにとっては「出社するか否か」というのは悩ましい問題だろう。
就業規則に自然災害(台風)に関する記載がないか確認する
判断が難しい台風接近時の出社対応だが、企業の「就業規則等」に従うのが基本である。
台風など「自然災害時の出勤について」の記載がある場合は、そちらに従えば問題ない。
台風時の「自己判断による未出勤」は欠勤扱いになることも
では、「台風だし、ダイヤも乱れそうだから自宅対応でいいかな」などと自己判断した場合はどうなるのだろうか?
もしも就業規則の内容にそぐわない対応を自己判断のみで行ってしまった場合、欠勤扱いになってしまう恐れがある。
確認不足による欠勤を防ぐためにも、就業規則は確認しておくといいだろう。
【企業側の対応】「台風の注意勧告メール」だけでは不十分?
台風接近時、「気をつけて出社しましょう」「交通機関の乱れが予想されるので、無理せず出社してください」など、社内チャットやメールリストで従業員に連絡している企業が多いのではないだろうか。
従業員に注意喚起のメールを回すことは大事だが、“従業員の身を守る”という意味では不十分といえる。
なぜなら、従業員が「気をつけて出社しましょう」の裏に「台風だけど通常通りに働きましょう」という意図を感じて、無理して出社してしまう可能性があるからだ。
そこで、以下で「台風接近時に企業が行なうべき対応」について紹介する。
【企業側の台風への対応】「臨時的な対応」について従業員へ周知しておく
台風の勢力が強い場合、「出勤自体が危険」という状況も起こり得るだろう。
企業は「従業員の安全を守るべき立場」であるため、可能な限り危険を排除する必要がある。
そのため、「出勤に危険がともなう可能性がある」とわかった場合には「自宅待機」や「業務の自宅対応」について速やかに連絡をするべきである。
「暴風警報が出た際は自宅待機」など、公の機関の発表に合わせて対応を行っている企業もあるが、暴風警報などが発令していなくても出社時に危険がともなうことは十分考えられる。
大事な従業員を守るためにも、従業員に無理を強いないアナウンスを心がける必要があるといえるだろう。
【企業側の台風への対応】企業側から「有給の消化」を勧める
豪雨、強風などが予想される巨大台風が上陸したときは、取引先が休業していて営業メールのやりとりができなかったり、仕事や指示をふる上司が出社できなかったりなどと、さまざまなトラブルが予想される。
「出社した従業員の仕事がない」といった事態を未然に防ぐためにも、企業が「有休の消化」を勧めるのも一つの手段だ。
台風を考慮して「有休の消化」を企業が勧める場合はどうすればいい?
台風などの災害時に「有休の消化」を企業が促す際は、事前にメールや掲示板などで以下のように従業員に連絡しよう。
台風などの災害時に「有休の消化」を促す例文
- 明朝は台風の接近が予想されます。そのため、電車が動かなくなる可能性がありますので、業務に支障がない方は有休を利用しましょう
上記のようにメールなどで連絡すれば、従業員も安心するはずだ。
台風に備えてしておくべき事前準備
上記で説明したとおり「出勤に危険がともなう場合」は例外だが、台風の影響を考慮しつつ出社する場面は少なくない。
そうした状況では、仕事に悪影響が出ないよう可能な限り事前準備することを心がけよう。
台風に備えた事前準備①:交通機関の乱れを想定/迂回ルートの確認
台風上陸で交通機関が乱れているとき、なかなか落ち着いて確認できないのが「迂回ルート」だ。
前日に確認しておくことで、「迂回ルートだといつもより30分時間がかかるから、早めに準備をしておこう」などと余裕を持つことができる。
台風に備えた事前準備②:出勤状況についての連絡先を確認しておく
また、「出勤が難しい場合は誰に連絡をするべきか」ということも事前に考えておくとよい。
連絡すべき上司が明確ではない場合、前日までに必ず確認しておこう。
また、台風の状況によっては「どれだけ対応策を練っていても出勤できない」ということもあるだろう。
そんなときは下記のように共有すべき情報をしっかりとまとめた上で、上司や会社に報告を入れることを心がけよう。
台風で出社できない場合の上司への連絡事項
- 利用沿線はいつから止まっていて復旧の見込みはないのか
- 出社できないことによってトラブルが発生する仕事はないか
- 自宅対応の許可が出た場合はどのような作業が可能か
台風に備えた事前準備③:天候に合わせて業務時間を調整する
「台風が通過するから午後になれば出勤できる」など、天気予報をもとに前日の段階で台風による影響を判断できるケースもある。
その場合は、午前中に入っていた商談を別日に変更したり、社内ミーティングを午後にずらすなど、事前に関係者に連絡を取り業務の調整を行なうとスマートだ。
「台風」は、企業・従業員の双方にとって対応が難しいものである。
どんな状況であれ、ビジネスパーソンとしては可能な範囲で対応を行なう必要がある。しかし、無理をするあまり怪我をしたり事故に巻き込まれてしまっては元も子もない。
企業は従業員の「安全第一」を念頭に置くことを、従業員は企業の指示や台風の状況に合わせて臨機応変に対応することを心がけよう。
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