「複数の仕事を同時進行でこなすためには、一度に複数の仕事について考える必要がある」、そう思っている人が多いのではないでしょうか。特に、一度に沢山のことを考えるのが苦手な人は、「だから自分にはマルチタスクをこなすことはできそうもない」と感じているかもしれません。しかし、それは考え違いです。その意識を変え、徹底したタスク管理をするよう心がければ、どんな人でもマルチタスクをこなすことが可能なのです。
意識改革~「常に1つの仕事のことだけ考える」
たとえばA、B、Cという3つのタスクを同時進行で担当するとしましょう。マルチタスクに対して苦手意識のある人は、「いつでも頭の中に3つの仕事のことがあって、それぞれについて考えながら仕事を進める」というイメージを持つのではないでしょうか。常に3つのことを考えるというのは、人間にはほとんど不可能。ですから、そもそもその考え方が間違っているのです。
Aの仕事をしているときはAのことだけ考えて、仕事に集中する。その仕事に一区切りがついてBの仕事に移るときには、頭の中を切り替える。これが正しい取り組み方です。つまり、頭の中にあるのは常に1つの仕事のことだけですので、誰にでも出来るでしょう。
徹底したタスク管理
「常に1つの仕事のことだけ考える」とは言っても、現実にはA、B、Cという3つのマルチタスクが目の前にあるわけです。頭を整理し、3つをこなすためには、それぞれの仕事の自己管理が大変重要になってきます。管理は必ず可視化した形にしましょう。それぞれの仕事について、スケジュールはもとより、細かい進捗状態や課題などを目に見える形で記録するのです。
この可視化したタスク管理が、仕事を実際に進めていく上での、いわば「マップ」になるので、大雑把なものでは役に立ちません。できるだけ細かなマップを作りましょう。
ポイントは2つあります。仕事を進めながら細かくメモすることと、1日の終わりにそのメモをもとに管理表を整理していくことです。実際にマルチタスクを進めていく際は、時間的余裕がないのが一般的。ですから、とりあえずメモして、あとで整理するという方法を取ることをおすすめします。1日の終わりに整理しておくと、翌日の仕事もスムーズに開始できるのです。
タスク表は手帳などペーパーを使ってもいいですし、スマホなどで管理してもかまいません。大切なのは、いずれの場合も、常にそれを携帯すること。管理表を持たずに仕事をするのは、地図を持たずに土地勘のない町を歩くようなもの。間違った方向へ行く危険もありますし、効率的な仕事にはなりません。
要するに、徹底したタスク管理を行うことによって初めて、「常に1つの仕事のことだけ考える」ことが可能になるのです。「タスク管理は手帳やスマホが完璧にしてくれている」という安心感が、仕事への集中力を生んでくれるというわけです。逆に言うと、それがきちんとできていないと、「常に複数のことを考えなければならない」という情況になり、マルチタスクをこなすことが不可能になるでしょう。
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