新卒入社した会社で、「早く仕事を任せてもらえるようになりたい」「社内で信頼を得て、いろいろな仕事に挑戦したい」と思っている人は少なくないのでは?
入社して間もなく大きな仕事を任された若手ビジネスパーソンは、どのように仕事に向き合っているのでしょうか。
株式会社ベーシックの新卒社員 小幡鈴さん(24)は、入社直後にユーザー数10万超のフォーム作成管理ツール「formrun(フォームラン)」のサイトリニューアルを任され、ほぼ一人でプロジェクトをやり遂げたといいます。
なぜ、入社直後にもかかわらずこのような大役を任せてもらうことができたのか?新卒入社した会社で信頼を得るためにどのような工夫をしたのか?小幡さんに取材しました。
問題解決の専門家集団「ベーシック」
株式会社ベーシックは、「問題解決の集団として、情熱を妨げる世の中のあらゆる問題解決をやり抜き、多種多様な企業が強みに集中できる世界を創造する」をミッションに掲げるテクノロジーカンパニー。
企業が直面するWebマーケティングのための環境・ノウハウ・リソース不足の問題を解決するため、オールインワン型BtoBマーケティングツール「ferret One」、フォーム作成管理ツール「formrun」、Webマーケティングメディア「ferret」の3つの事業を展開しています。
フォーム作成から入力された顧客情報の管理までをワンストップで利用できる「formrun」は今年4月、株式会社ショッパーズアイが実施した国内有料フォームツールサービスの導入数についての調査で、有料ユーザー数No.1を獲得しました。
経験しないと“やりたいこと”はわからない
小幡さんは2020年2月から約1年間、同社でインターンとしてformrunの問い合わせ対応・プロダクトの要件定義・データ分析などさまざまな業務を経験した後、今年4月に同社に入社。
現在は、マーケティング推進グループとプロダクトグループを兼任し、LPO(ランディングページ最適化)やプロダクトの新機能の要件定義などを担当しています。
-----就活時に思い描いていたキャリアは?
小幡さん:実際に社会に出て働く経験をしてみないと自分のやりたいことや向いていることはわからないと考え、「複数の事業を持っていること」「理念に共感できること」「理念が社員に浸透していること」の3つを軸に就活しました。
複数の事業を手がけている会社でいろいろな仕事を経験し、自分に向いている仕事を見つけることで、今後のキャリアを描きたいと考えたからです。
-----現在の会社を選んだ決め手は?
小幡さん:3つの軸の中でも特にベーシックの掲げる“問題解決”という理念に共感でき、それが社内に浸透していると実感できたことなどから入社を決めました。
最終面接の際に風で窓が開いてしまったのですが、それを代表の秋山が率先して閉めに行っていました。その姿を見て、“立場に捉われず、動ける人が動いて課題解決に取り組む姿勢”が浸透していることが伝わってきて、とても魅力を感じました。
提案するときは、自分の意見・理由を用意
サービスサイトのリニューアルを任されたのは、小幡さんが同サービスの顧客データ分析等を行う中で気づいた課題を上司に提案したのがきっかけだそう。
-----提案するにあたって気を付けていることはありますか?
小幡さん:上司は常に忙しいものだと考え、確認期限の明示や内容の整理はもちろん、「自分はどの案がいいと思っているのか」「その理由」「それぞれの案のメリットとデメリット」まで添えて提示するなど、上司がより判断しやすい形で提案することを意識しています。
“なんでも屋”を意識
新卒入社直後にサービスサイトのリニューアルという大役を任されたのは、それだけ小幡さんがインターン時代の仕事ぶりから信頼・期待されていたからだと思われます。
-----インターン時代、仕事をするにあたって特に気を付けていた点は?
小幡さん:自分の足りないところを素直に認めて恥じること、抽象的なタスクを自分なりの解釈でやってみること、物怖じしないことなどに加えて、“なんでも屋”になることを心がけていました。
「何でもやりますよ!」という人の方が仕事は頼みやすいですし、その姿勢は自分の成長にもつながります。
そのため、できるだけどんな仕事でも引き受けて、何かしらのプラスアルファを付けて返すことで、より早く事業としての問題解決ができるように工夫していました。
-----プラスアルファとは?
小幡さん:例えば、新機能の開発検討にあたって競合他社の調査を依頼された場合は、他社の価格だけでなく、価格の中央値や平均値も付け加えて提出しました。そうしたほうが上司がより早く意思決定できると考えたからです。
他にも、期限より早く返すこともプラスアルファの一つとして心がけていました。
-----新しい環境で信頼関係を築くために工夫したことは?
小幡さん:上記に加え、相手を不安にさせない柔らかいコミュニケーションを心がけることです。
インターン開始2カ月目でリモートワークに移行したのですが、チャットベースのコミュニケーションは無機質になりがちです。そこで、チャットの文面に「!」と記号を付けたり、言葉を「~」と伸ばしてみたり、絵文字を多用したりして、柔らかい雰囲気を出すようにしました。
また、ベーシックには社内チャットツールの自分専用チャンネルで“今やっていること”や“困っていること”をつぶやく「分報」という慣習があるのですが、それをインターン生第一号として作り、自分の悩みや考えを積極的に発信することで、社内の人との関係性を築いていきました。
「一人では絶対にできなかった」
多くの企業が利用しているサービスサイトのリニューアルという、ともすればプレッシャーに押しつぶされそうな大役を小幡さんは2カ月でやり遂げました。
-----わからないことや難しいことがあった時はどうしたのですか?
小幡さん:サービスサイトの移行は、弊社が提供する、コードの知識がないマーケティング担当者でも見たままにページを編集・改善できるオールインワン型BtoBマーケティングツール「ferret One」を活用して行いました。
そのため、身近にいたferret Oneに詳しい社員に疑問点を聞いたり、上司に方向性を確認したりと、積極的に相談して進めるようにしていました。
一人では絶対にできなかったと思います。
-----相談するにあたって心がけていたことはありますか?
小幡さん:具体的な悩みの場合は、「どこに悩んでいるのか」「自分は、どういう案があると考えているのか」など、相手に理解してもらいやすいよう論理立てて相談するようにしていました。
仕事を楽しむコツは、全力でやること
小幡さんは「毎日、仕事が楽しい」と話しています。
-----仕事を楽しむためのコツは何だと思いますか?
小幡さん:与えられた課題だけではなく、身の回りにある問題にも全力で取り組むことです。
新人は意思決定のプロセスに携わりにくいため、仕事に面白みを感じられないという人もいるかもしれません。
でも、どんな仕事でも、「もっと改善できることはないかな」と探しながら、「自分で仕事をつくっていく」という心構えで取り組めば、楽しむことができるのではないのでしょうか。
例えば、単純作業の自動化やルーティンワークの進め方を改善するなど、仕事の効率化という観点でも改善できることは多々あると思います。
-----仕事のモチベーションを維持するために工夫していることはありますか?
小幡さん:モチベーションが下がってしまった時は、上司に率直に相談するようにしています。
上司は合理的でフラットな人柄のため「モチベーションが湧かない」という話題であっても決して否定せずに次の行動のための具体的なアドバイスをくれますし、話すことで自分の思考が整理されて悩みの本質に気づくこともできます。
また、自分で仕事を見つけて主体的に取り組むこともモチベーションになっています。
自分が見つけた課題のほうが自分ごととして捉えやすく、「私がこれを解決しないといけない」という使命感も明確です。そのため、自分で何気ない課題を見つけて解決に動くことを積み重ねるようにしています。
-----これからどのようなことに挑戦し、どう成長したいですか?ビジョンを聞かせてください。
小幡さん:明確なキャリアはまだ定まっていませんが、その時その時で心惹かれるままに動いていきたいと考えています。
今一番やりたいことは、目の前にあるformrunというサービスをもっといろいろな人に届けられるように、さらに良いプロダクトにしていくことです。
プロダクトが人の顕在的・潜在的な課題を解決し、非効率をなくしていく未来を作ることは簡単ではないと思いますが、ユーザーや社会のニーズと真摯に向き合い、人々から愛されるプロダクトにしていきたいと考えています。
与えられた仕事はプラスアルファで返す、コミュニケーションに自分なりの工夫を加える、貰ったアドバイスを素直に行動に反映させるなど、積極的に仕事に向き合っている小幡さん。
立ち止まることなく、主体的に仕事に取り組んでいる姿勢に勇気を貰いました。
全てを“自分ごと”として捉え、自分なりの工夫やアイデアをプラスして主体的に働いている姿こそが、社内からの信頼や期待につながっているのかもしれませんね。
出典元:株式会社ベーシック
出典元:formrun
出典元:ferret One
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