1. 石野純也のモバイル活用術:他社より“縛り”が緩い?ドコモの「スマホおかえしプログラム」

石野純也のモバイル活用術:他社より“縛り”が緩い?ドコモの「スマホおかえしプログラム」

  6月1日から「ギガホ」「ギガライト」を導入し、分離プランに舵を切るドコモ。一方で、分離プランは、従来のような「端末購入補助」がつかず、見かけ上、端末の価格が上がってしまう。

  ドコモの場合、ギガホ、ギガライトを選択すると、料金そのものの水準が下がる一方で、端末を購入した際に受けられていた「月々サポート」がつかなくなる。

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分離プランの導入に合わせ、ドコモは「スマホおかえしプログラム」を開始する

  こうした負担感を緩和するため、ドコモは夏モデルの発売に合わせ、新たな仕組みを導入する。それが、「スマホおかえしプログラム」だ。

ドコモの「スマホおかえしプログラム」

  同プログラムは、ハイエンドモデルが対象の、いわゆるアップグレードプログラム。夏モデルでは、ソニーモバイルの「Xperia 1」、サムスン電子の「Galaxy S10/S10+/S10+(Olympic Games Edition)」、シャープの「AQUOS R3」、ファーウェイの「P30 Pro」(現在予約受付停止中)が対象になる。

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スマホおかえしプログラムは、ハイエンドモデルが対象

  スマホおかえしプログラムは、36回の分割払いと、端末の返却を組み合わせてユーザーの負担額を2/3に減らすのが特徴。使っていた端末は手元に残らなくなるが、最大で12回分の支払いが免除されるため、2年間に1回の機種変更がしやすくなる。

  ドコモによると、スマホの成熟化に伴い、1台の端末の使用期間は伸びているが、3年未満で機種変更するユーザーも過半数を超える。スマホおかえしプログラムで、こうしたニーズにこたえた格好だ。

条件は2つだけ。他社より“縛り”が緩いのが特徴

  分離プランを先行して導入したauやソフトバンクにも同様のアップグレードプログラムはあるが、他社の場合、分割払いの回数が48回で最長4年と長く、利用するには機種変更が必要になるため、拘束性が強くなっていた。“4年縛り”と揶揄されることもあったのは、そのためだ。4年割賦を組み合わせたアップグレードプログラムは、総務省や公取委にも問題視されており、分離プラン義務化後には見直しが入ることが想定される。

  これに対し、ドコモは、条件をできる限りなくし、縛りではないことを強調。実際、スマホおかえしプログラムは、36回の割賦と端末の返却だけで利用できる。仮にドコモを解約していても、端末さえ返却すれば12回分の支払額が免除される。もちろん、ドコモにとどまっている場合も、端末さえ返却してしまえば、スマホおかえしプログラムが提供される。

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条件が2つだけで、他社より“縛り”が緩いのが特徴

端末価格自体を安くして他社に対抗

  一方で、他社は48回の分割払いのうち半額だけを支払えばいいのに対し、ドコモは2/3を支払わなければなず、一見すると割高のようにも思える。同じ端末であれば、1/2より2/3の方が高くなるのは、ある種当然だが、ドコモは端末価格そのものを引き下げることで、他社に対抗した。端末価格自体が最初から安ければ、1/3の補助でも他社より安くできるというわけだ。

  たとえば、3キャリアから発売されるXperia 1の場合、auが10万4000円、ソフトバンクが12万6222円なのに対し、ドコモは9万5400円。スマホおかえしプログラムを適用し、24回分の代金を支払うと6万3600円になり、auやソフトバンクよりわずかに高いだけで、ほぼ同等といえる金額になる。auから発売されるGalaxy S10に関しては同じで、ドコモ版は8万2800円なのに対し、au版は10万円で、施策適用後はドコモの方が安くなる。

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Galaxy S10のように、他社より安くなるケースも。夏モデルは全体的に本体価格が安く、一括で買うヘビーユーザーにもうれしい結果となった

2年経過後は下取りか返却を選択可能

  ただし、ユーザーには、2年経過後に次の端末を買ったら、中古店で使用中の端末を売却するという選択肢もある。スマホおかえしプログラムは下取りではなく返却になり、端末の細かな状態まで査定されないため、ユーザーにとっては楽だが、状態がいいiPhoneのような人気端末は、中古店が高く買い取ってくれるケースもある。スマホおかえしプログラムは返却が必須になるわけではないため、2年後にどちらを利用するかを選択するといいだろう。

  また、ドコモは分離プランの導入に合わせ、これまでdocomo withとして導入してきたようなミドルレンジモデルを拡充した。ミドルレンジモデルは高いものでも5万円を下回っているが、こうした端末にはスマホおかえしプログラムが適用されず、正価を支払う必要がある。端末は手元に残る一方で、スマホおかえしプログラムを適用したハイエンドモデルとの価格差は小さくなるため、選択する際には、性能差や価格差をじっくり検討する必要がありそうだ。

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