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「自己紹介」はきっかけ作り、「自己PR」は決定打。面接で失敗したくないなら2つの違いを理解する

Tobayashi

2015/09/05(最終更新日:2015/09/05)


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「自己紹介」はきっかけ作り、「自己PR」は決定打。面接で失敗したくないなら2つの違いを理解する 1番目の画像
出典:blog.clearadmit.com

 面接で必ず聞かれるのが「自己紹介」と「自己PR」である。自己紹介と自己PRは似たものに感じるため、その区別ができていない人も多い。

 特に面接を受ける人の大半が間違っていると言われるのが、自己紹介だ。面接担当者の多くは「根本的に自己紹介を間違っている人が多い」と言う。これは、面接で述べるべき自己紹介と自己PRの違いを、明確に把握していないことが理由となっているはずだ。

 どのような自己紹介が正しくて、間違っているのか、また自己PRはどのように進めるのが正しいのか、採用されるためにはこれをきちんと把握して面接に望もう。

面接の始まりとなる「自己紹介」

 まず、面接で必ずと言っていいほど述べる「自己紹介」について説明する。

 普段の生活でも、初対面の人間といきなり打ち解けて話すことはあまりないだろう。多くは同席する人などから、「職場の仲間だ」「高校時代からの友人だ」という紹介を受けて会話を始め、そこから詳しい自己紹介に移る。

 同様に面接の場でも、いきなり「御社に入社しましたら○○したいと思っております」と宣言したところで、「どういう人物なのだ?」と面接官も途方に暮れるしかないだろう。採用面接では自分を紹介してくれる人がいないのだから、「自分はこういう人物なのだ」ということを理解してもらうために、自己紹介をする必要があるのだ。

 自己紹介で入社後の意欲などを強く語るのは間違っている。気合いが入りすぎるあまりに自己紹介から自己PRへと流れてしまうタイプが多いが、面接担当者としては「それはまだ聞きたくない」と思ってしまう。
 
 自己紹介は面接の始まりである。出身校、名前、専攻、得意な分野などを述べ、最後に「本日はよろしくお願い致します」と言う。これが自己紹介の主な流れとなる。

面接の始まりでありながら、メインへの導線とする

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 自己紹介は、自分がどんな人物かを分かってもらうためもの。だからといって、自己紹介で完結してしまう内容だと、面接は失敗へと進んでしまうだろう。自己紹介は面接のスタートを切るものでありながら、面接官に「おや?」と思わせ、「もっとこの内容を聞いてみたい」と考えさせるきっかけにならなければならないのだ。

 自己紹介で述べる得意な分野などには、できるだけ具体的で数字を用いつつ、学業や仕事などでの成果などを盛り込もう。長すぎず、それでいて面接官の興味を引く自己紹介であることが重要だ。

 また、自己紹介は○分以内で、といった指示が出ることもある。こんなときにあたふたとしないためにも、自己紹介の内容はあらかじめ箇条書きでまとめておこう。

 自己紹介の目安として、1分間話すと、おおむね250文字から300文字となる。自己紹介で自分が本当に言いたいところへ進む前に「では質問に移ります」と言われたり、グループによる面接なら「はい、次の方」となってしまったりしては、せっかくの自己紹介が台無しだ。自己紹介の長さに応じて、一番言いたい部分をうまく組み込んでいくテクニックも必要になるのである。

自己PRはシンプルさが功を奏す

 次は自己紹介の次の段階、自己PRについて説明しよう。

 自己PRは文字通り、自分のことをPRするものである。自己PRで注意したいのが、どうしても採用してほしいという気持ちが大きすぎると、つい長々と話してしまい、結局何を伝えたいのか分からなくなってしまうこと。

 募集をかけている企業は、求める人材というのは既に明確に決まっているものだ。面接でどんなに長い自己PRをしたところで、求める人材と大きくかけ離れていては、企業としては採用するわけにはいかない。自分はこんなことができるという自己PRの前に、企業が求める人物像を把握する努力をしておくことが必要だ。

 面接官に的確に自己PRできれは、シンプルであっても伝わるであろう。履歴書の自己PR欄で主張したいことは、1つから2つまでに収めるべきと言われている。長所や能力は、あれもこれもと詰め込まないようにしておこう。履歴書の自己PR欄ではあまりに内容を膨らませすぎず、面接で自己PRを補強する気持ちでいるように注意しておくとよい。

自己PRにはインパクトを持たせよう

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 自己PRは誰かと同じでは意味がない。インパクトがあり、かつ面接官に訴える自己PRが求められる。

 面接官に「自分は行動力があります」と訴えたいなら、それだけでは数多く応募者の中に埋もれてしまうし、自己PRだけで他の人との違いを出せない。「困難だとわかっている道も、突き進める人間です。またそれを全うしなければ気が済まないタイプです」と自己PRすれば、面接官の記憶にとどまり、「仕事を任せてみようか」と思ってもらえる可能性が高まるだろう。

 自己PRを過剰な言葉で飾り立てる必要はない。しかし、自分が言いたいことを相手の印象に残すためにも、自己PRではシンプルかつインパクトを心がけるべきだ。

 もちろん面接では気持ちが大切なのだが、限られた時間では伝えきれないかもしれない。どう言えば「はっ」とさせられる自己PRができるか、これを研究してみるのも悪くないはずだ。

 
 面接に向けての準備は大切なことで、自己紹介や自己PRを一生懸命記憶していこうとする人もいるだろう。きちんと言えるだろうかという不安から、カンペを準備する人もいるはずだ。

 しかし、記憶を呼び起こして棒読みの自己紹介や自己PRよりも、言いたいことがクリアでコンパクトにまとまっている自己紹介や自己PRのほうが、説得力ははるかに高くなるはずである。自己紹介や自己PRを覚えることも大切だが、自分が本当に分かってもらいたいことは何なのか、これを頭の中できちんと整理しておくことが大切だ。

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