新型コロナウイルスの収束目途がなかなか立たない状況の中、経営難に直面している企業や、急速な需要の落ち込みに伴い打撃を受けている業界を支援するためのサービス・活動が、今週も数々発表されている。
この記事では、4月25日~5月1日の1週間に発表されたサービス・活動をいくつか取り上げ紹介する。
飲食業界を支援
テイクアウト・宅配・弁当用にポスターの無料提供
株式会社プリントパックは4月27日、集客に苦難する飲食店を応援するための「がんばろう!飲食店応援委員会」を立ち上げた。
第1弾として、「テイクアウト用」・「宅配用」・「お弁当用」の3種類ポスターを制作し、飲食店へ無料提供する企画を開始。デザイン費・制作費・送料・すべて同社が負担する。
無料提供期間は5月15日(金)までを予定しているが、状況により変更の可能性があるという。
出典元:株式会社プリントパック
シーンごとのポジティブなPOPを無料提供
株式会社メニューデザイン研究所は、飲食店向けにシーンごとのPOPを制作し、無料提供している。
営業再開に向け「当店は只今、充電中です」などの文言が入ったものや、外出自粛を呼びかけるため「ねぇ。おうちで楽しも!」「お家ごはん応援中」などの謳い文句を取り入れたものなど、ポジティブなデザインのPOPを豊富に用意。
同社によれば、「営業自粛」「臨時休業」といったワードをなるべくポジティブな言葉へと変換することで、飲食店の活力に繋がれば、という想いで制作を行ったという。
出典元:株式会社メニューデザイン研究所
地域飲食店応援クラウドファンディングプログラム みらい飯
クラウドファンディングサービス「READYFOR」を運営するREADYFOR株式会社は4月28日、日本商工会議所と連携し、「地域飲食店応援クラウドファンディングプログラム みらい飯」を開始した。
同プロジェクトでは、各地の商工会議所がクラウドファンディング実行者となり、プロジェクトページの作成や支援金募集の呼びかけを実施。集まった支援金を、地域の参加飲食店に配分するという仕組みだ。
商工会議所が代表してプロジェクト実行者の責務を負うことで、飲食店は独自にプロジェクトを立ち上げる負担がなく、資金を受け取ることができるという。
支援者は、飲食店舗を指定しない地域応援型と、飲食店舗を指定して応援する店舗指定型の2タイプから選択が可能。後者を選ぶと、新型コロナウイルス収束後にその店で利用できるお食事券が発行される予定だ。
第1弾として同日、大阪商工会議所が実行者となり、大阪府内の飲食店63件が登録したクラウドファンディングプロジェクトを開始した。プロジェクト期間は5月15日(金)まで。
出典元:READYFOR株式会社
「BUY LOCAL tsuyama」プロジェクト
レプタイル株式会社は4月28日、岡山県津山市周辺の飲食店を支援することを目的とし、同エリアにある飲食店で7月10日以降に使えるお食事券「BUY LOCAL tsuyamaカード」を購入できるクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げた。
支援者は、応援したいお店に飲食代金を先払いすることで、お店の「今」を応援することができる。
参加店舗は、金銭的負担なくプロジェクト終了後に支援金額を受け取ることが可能。7月10日(金)以降、支援者が来店した時に、チケット利用に対応しサービスを提供する。
このプロジェクトでは同時に、「#BUYLOCALtsuyama」「#地元を支えよう」「#10万円の使い道」などのハッシュタグをつけて積極的にSNS発信し、地元を応援しようという協力も呼びかけている。
出典元:レプタイル株式会社
食結び by ぬま田海苔
株式会社NUMATA HARUO SHOTENは4月28日、飲食店メニューと相性が良い初摘み海苔を組み合わせたオリジナル商品をオンライン販売し、諸経費と海苔代を除いた利益を飲食店に還元するプロジェクト「食結び by ぬま田海苔」を開始した。
第1弾として、羽根つき焼きおにぎり専門店「焼きおにぎりバーgao -ガオ-」とコラボレーションし、5種類のテイストを味わえる羽根つき焼きおにぎり10個と、初摘み海苔・おにぎりカット1袋のセット商品を販売する。
価格は1セット5583円(税抜) 。専用サイトから購入ができる。
#SAVE THE EATS KUMAMOTO
PREO DESIGN合同会社が運営する飲食店の食券前売りサービス「みらいの食券」は4月28日、熊本県内の自治体・商工団体・銀行・新聞社などと連携し、飲食店応援プロジェクト「#SAVE THE EATS KUMAMOTO」を開始した。
県が一丸となって県内の飲食店を応援するこのプロジェクトでは、「みらいの食券」などの飲食代金先払いサービス提供事業者と連携することで、特設サイトでそのような先払いサービスを紹介し利用を促進するなどして、県内の飲食事業者に向けた積極的な売り上げ支援に取り組んでいる。
出典元:PREO DESIGN合同会社
観光業界を支援
35万円の記事広告プランを無料化
観光情報サイト「スナップレイス」を運営する合同会社SNAPLACEは4月27日、客の減少で困っている観光施設を対象に、35万円の記事広告プランを期間限定で無料化すると発表した。
新型コロナウイルス収束後の反動による観光需要をチャンスに変えてほしいとして、売上が大幅に落ちている観光施設限定で無料記事広告の掲載を決定。
無料化する記事広告は、35万円(税別)の永久プラン。3000字以上の記事広告で、同社のライターが施設の魅力について長期的な認知獲得を目指し作成する。
無償提供期間は7月申し込み分までを予定しているが、申し込み状況や、新型コロナウイルス感染拡大状況などを踏まえ延長する可能もあるという。
出典元:合同会社SNAPLACE
雇用創出を支援
雇用シェアリングサービス「Retaff」
MINIPAは4月30日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い解雇や雇い止めに遭う人が急増している状況を受け、人員余剰の企業から人手不足の企業へ一時的に雇用を移動できる雇用シェアリングサービス「Retaff」のβ版を、全国で提供開始した。
各企業が「Retaff」を導入することで、スタッフを送り出す側の企業は賃金給付の負担が軽減でき、スタッフは収入を失うことなく、雇用ニーズが回復した際には元の職場に復帰ができる。そして、受け入れ側の企業にとっても、需要の急増によるスタッフ不足を迅速に補うことができ、三方にメリットがあるサービスとなっているという。
出典元:MINIPA
酒蔵による限定商品・サービス
飲食店の休業や観光客の激減などにより、厳しい局面に立たされている各地の酒蔵は、この窮地を乗り越えるため、自ら新しい商品やサービスの提供を発案している。
消費者は自宅にいながら、各地の酒を楽しむことで、酒蔵の支援をすることができる。
酒と特産品のパッケージ「脳内帰省パック」の販売
常山酒造合資会社は4月30日、福井県外にいる福井出身者が県内に帰省せずに、今暮らしている場所で地元を思い出しながら楽しむことができる「脳内帰省パック」を発売した。
「脳内帰省パック」は、同県福井市にある常山酒造の限定地酒と、地元老舗味噌屋「米五のみそ」の特産品を詰め合わせたパッケージ商品。購入者には、常山酒造より、福井の近況を報告する手紙も一緒に届くという。
なお同社によれば、売上の5%は、福井県を通じ県内医療機関へ寄付をするとしている。
■脳内帰省パック
【1泊2日】 地酒720ml×1種(純米酒)+そばみそ 1925円(税込・送料別)
【3泊4日】 地酒720ml×2種(純米酒・純米吟醸)+そばみそ 3520円 (税込・送料別)
【6泊7日】 地酒720ml×3種(純米酒・純米吟醸・純米大吟醸)+そばみそ+里芋 5940円 (税込・送料別)
出典元:常山酒造合資会社
オンライン蔵元体験会の実施
酒ストリート株式会社は5月16日(土)、京都にある酒蔵・松井酒造株式会社と共同で、蔵元からお酒にまつわるストーリーを聞きながらお酒を堪能できる「オンライン蔵元会」を開催する。
「オンライン蔵元会」では、イベント限定日本酒飲み比べセットを事前にオンライン販売。イベント当日参加者は、そのお酒を造った蔵元から、商品にまつわるストーリーを聞きながら飲み比べを楽しむことができるという。
■イベント概要
日時:5月16日(土)19:00~21:00
参加方法:
酒ストリート株式会社のオンラインショップにて対象商品を購入後、Eメールで送付されるオンライン会議の招待URLから参加
(事前にオンライン会議ツール「ZOOM」のアカウント登録とインストールが必要)
対象商品・価格:
松井酒造「神蔵」「富士千歳」150ml・6種飲み比べセット
5000円(税込・送料別)※オンライン蔵元会参加権付き
参加人数:先着30人
出典元:酒ストリート株式会社
なお、紹介したサービスや活動、商品の詳細は、それぞれのプレスリリースにて見ることができる。
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