海洋ごみ問題解決に向けて「潮流を利用した海洋ごみ回収装置の開発」に注力するNPO法人クリーンオーシャンアンサンブルが、アフリカ大陸南部に位置するモザンビーク共和国において、海洋ごみ回収装置(1号機)による実証実験を実施。
硬質プラスチックなどを含む、海洋ごみの回収に成功したと伝えています。
計55gの海洋ごみ回収に成功
同団体は、これまでに香川県小豆島において7回の海洋ごみ回収実証実験を行い、4回目で初めて回収に成功。その後も改良を進めてきたといいます。
同装置のデータ収集を目的に、小豆島以外の自然条件下でも有効であることを実証するため、2024年6月に始動したのが今回実施された実証実験「モザンビークプロジェクト」です。
実証実験では、硬質プラスチック(49g)、発泡スチロール(1g)、自然物(5g)の計55gにおよぶ海洋ごみの回収に成功。
同団体は、回収重量は小さいものの、さらなる海洋ごみ回収技術改良における貴重な知見を得たと伝えています。
なお、今回の実証実験では、回収装置の撤去時に魚などの海洋生物は確認されなかったとのこと。クリーンオーシャンアンサンブルは、この結果に対し「海洋環境への負荷はなかったと考えています」と述べています。
実証実験から得られた課題と展望
今回の実験では、海洋ごみの回収成功や海洋環境への負荷の少なさといった良い面が見られた一方で、装置の設置中や回収中に風向きや海流などにより思わぬ影響が出たという報告もありました。
また、今後は海洋での実験だけでなく、河川への適用なども視野に入れ、回収装置の改良を進めていくとしています。
<参照>
NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル、モザンビークプロジェクトにおける海洋ごみ回収装置(1号機)の実証実験を実施しました
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