10月に入り、いよいよ秋を感じる日が増えてきました。「読書の秋」として本を読もうという気持ちが高まりますが、なかなか書店に足を運べていない人は多いのではないでしょうか。
そんななか、大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、既存の施設が書籍の販売を取り入れることで利用者の体験価値を高めるサービス「書店開業支援」を開始しました。
サービスの対象者は、宿泊施設などの“書店業以外”の事業者です。
「読書」と「温泉」を楽しめる空間が登場
本サービスの第1弾として、北海道札幌市内にある旅館「定山渓第一寶亭留 翠山亭」内に導入。
約2,500冊の書籍を閲覧・購入できるという「風呂屋書店」が、読書と温泉を楽しめる空間として旅館内に9月19日(木)にオープンしました。
旅をテーマにした知的好奇心を刺激する本のセレクトが特徴だという「風呂屋書店」。「次はどこへいこう」「温泉とサウナ」「発想が生まれる」などのコーナーが設置され、購入前の書籍でも、書店ゾーンとラウンジで自由に読むことができるそうです。
「風呂屋書店」を利用するには、宿泊者は無料、入場料1,100円(税込)を払えば誰でも利用できます。
サービスの背景
出版文化産業振興財団(JPIC)によれば、2024年8月時点では、地域に書店が1つもない無書店の自治体は全国の27.9%に及ぶといいます。
一方で、サービスの付加価値やリピート率、滞在時間の向上の手法として、書店開業のニーズが、異業種事業者の間で高まっているとのこと。しかし、本の仕入れ条件の厳しさ、利益創出の難しさなどの課題が存在したそうです。
DNPはこのような課題の解決に向けて、出版関連事業で培ったノウハウを生かし、書店業以外の事業者に対して、書店開業に向けた一連の支援サービスの提供に至ったとのことです。
今後は、宿泊施設のほかにも、サービス付き高齢者向け住宅・飲食店・オフィス・ビジネスラウンジ・リゾートマンションなどでも書店開業支援を行っていくといいます。
<参照>
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