Z世代の男性の間でブームになっているメンズメイク。メンズコスメに関する意識調査によると、「男性がメイクすることについて、どう思いますか?」という質問に対して、「抵抗がない」と答えた割合は、Z世代で56.6%という結果になっているそうです(参考)。
インタビュー後編では、「ギャツビー」でおなじみ、株式会社マンダムの広報部・根岸沙英さんに、メンズコスメと女性からの印象の関係や、20代・30代男性におすすめしたいスキンケアやメイクアイテムについてお聞きしました。
20代女性はスキンケアをする男性に好感を持っている
―――メンズコスメに関して、女性からの反響は?
根岸さん:女性から見て、スキンケアに気を使っている男性は好感が持てるという結果が出ています。
2023年に20代の女性400人に「魅力的に感じる男性の自己投資は何ですか」と調査したところ、いろんな選択肢があるなかで「スキンケア」が1番高く、その次に「衣服」「ホワイトニング」「資格習得」「読書」などが続きました。
男性の肌で気になることは、1位が「ニキビ」、2位が「ベタつき」、3位が「毛穴の汚れ」でした。女性は毛穴なども含めて男性の細かい肌状態まで見ているようです。
また、男性がメイクをしていることについては、20代以下の女性は好意的な意見が多いようです。自分の外見について気をつかい努力していることや、清潔感のある見た目でいようとする意識を「魅力的」と感じているようです。
「モテたい」だけがメンズメイクをする動機ではない
―――モテたい、女性に良い印象を持ってもらうために、スキンケアやメイクをする男性が多いのでしょうか?
根岸さん:確かに「モテ」を意識している一面もありますが、一方でそれだけではないなとも感じています。
Z世代の方と話していると、韓国アイドルの影響が強く、「モテたい」「女性の視線を意識する」というより、「韓国の男性アイドルがみんなメイクをしていてかっこいいから」「自分が憧れの存在に近づきたい」という、自分のなりたい姿に近づくための手段としてメンズメイクをしてみたという方も多いんです。
その一方で、弊社で高校生や大学生へのメイク講座を開催した時にヒアリングすると、女性にいい印象を持ってもらいたい、モテたいという声も多くあります。
自分がかっこよくなるための手段としてだけでなく、女性からの印象を意識されている方は多いのかなとも思います。
―――以前は、女性も男性の視線を意識した「モテメイク」が定番でしたが、最近は「自分が好きなメイクをする」という風潮がありますよね。
根岸さん:そうですね。最近、自撮りやTikTokなどで、自分を直視する機会が増えているので、他者からの印象も重要と感じる一方で、自分が納得できる自分になりたいという意識が強くなっているのかなと思います。
リップカラーが実は手軽に顔の印象を変えられる
―――20代前半のビジネスパーソンにおすすめの商品はありますか。
根岸さん:まず、ご自身のビジネスの場で最適な身だしなみを考えていただくことを前提にした上で、おすすめしているのは、BBクリームとアイブロウ、リップカラーです。
肌が荒れていると、清潔感がない印象を与えたり、生活習慣が乱れていると相手に想像されることもある調査結果もあります。まずは、ベースメイクでBBクリーム(下画像)を使い、肌の赤みや凹凸などが気になる部分を整え、色のつかないパウダーを使ってテカりを抑えるのがおすすめです。
次に、アイブロウです。眉毛は表情などに影響し、顔の印象を左右する重要なパーツなので、前編でご紹介した「デュアルアイブロウ」などのアイテムで眉毛を書き足したり、毛流れを整えるだけで顔の印象が変化するのでおすすめです。
最後に、男性の方は抵抗を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、印象を変えるのは、意外にもリップカラーです。男性は唇のくすみがなくなると顔全体の血色がよく見えます。女性用の赤みが強いものやツヤ感があるものを使用することには抵抗を感じる方もいらっしゃると思いますので、「リップ&アイカラーリングスティック」(下画像)のように自然な赤みを感じるカラー付きのリップを塗るだけで、顔のトーンが明るく見え、顔色が良くなりますよ。
将来の自分のため、男性こそ紫外線対策!
―――20代で男性がやっておくべき身だしなみやケアについて教えていただきたいです。
根岸さん:前編でもお伝えしたように、まずは洗顔をしっかりして保湿をするというスキンケアの基礎を習慣化することがおすすめです。
あとは、日焼け止めや紫外線対策をしっかりすることも、10代・20代から取り組んでいただくと、年齢を重ねたときの肌状態がより良くなります。
とくに男性は、紫外線ケアをせずに日差しを浴び続けている方が多いので、40代ぐらいになった時に、シミ・シワが出てきたり、肌に赤みが出たりと、時間差でダメージが表に出できやすいです。
今が大丈夫だからと思うのではなく、将来の自分の肌のために日焼け止めを塗る・紫外線対策をすることで未来の肌が変わります。
―――30代の男性に向けても、同じくやっておくと良いケアなどがあれば教えてください。
根岸さん:ボディケアになりますが、30代以降になると体臭ケアが重要になってきます。
男性は年齢によって体臭の種類が変わってきます。よく「加齢臭」と言われますが、その臭いは実は50歳以降に出てくるもので、30代の頃に体臭が変わったと感じるのは「ミドル脂臭」というものなんです。
これは頭皮から出る、使い古した油のような臭いです。なので、枕の匂いが変わってきたとか、汗臭い感じが今までと違って脂っぽい臭いになったなどの症状はこのミドル脂臭が原因です。
男性が見落としがちなのは、髪の毛の予洗いです。洗う時に、最初に髪の毛を濡らすのは、単に髪を濡らしているのではなく、シャンプー前にしっかり汚れを落とすために必要な過程なので予洗いはしっかりしてください。
あとはシャンプーの仕方にも注意してください。30代になると抜け毛が気になって、髪の毛だけをふわっと洗う方が増えてきますが、それだと汚れが落ちきらないのです。頭皮を優しく扱っているからといって必ずしも抜け毛が減るというわけではないので、頭皮までしっかりゴシゴシと、脂を落とす意識で洗ってください。
自分の印象はコントロールできるもの。身だしなみを楽しんで
―――ビジネスパーソンが身だしなみを整える重要性とは?
根岸さん:『メラビアンの法則(第1印象をめぐる心理学の学説)』では第1印象は約3秒で決まり、その半分は視覚情報だと言われています。
身だしなみを整えることには、会社のルールやTPOを守るといった観点もありますが、自分自身をより良くプレゼンするという意味でも大事なんです。
身だしなみを整えることを「やらなきゃいけない」と義務のように認識されてる方も多いですが、そうではなく、自分自身を相手にどう見せたいのか、自分の印象をコントロールする楽しい行為だと思っていただきたいですね。
「第1印象は変えにくい」とよく言われていますが、最初にだらしない印象だと思われたら、その後もずっとだらしない印象が残ってしまうこともあるかもしれません。
就活生にもお伝えしているのが、「印象は自分でコントロールできるもの」だということです。髪型を少し変えるだけでも印象は変わります。男性なら、おでこや耳を出すかどうかで全然印象が変わって見えます。
たとえばアグレッシブな印象にしたいなら、前髪を上げて、眉毛もしっかり描いてみるとか。逆に、少し柔らかい印象にしたい場合には前髪をおろしてみるなど試してみてください。
外見は自分でコントロールできるものなので、「なりたい自分になるために、見せたい自分になるために、身だしなみは楽しむもの」と思っていただけたらうれしいです。
マンダム『gatsby THE DESIGNER(ギャツビー ザ デザイナー)』商品サイト
https://gatsby-the-designer.jp/
【関連記事】
「自己投資」としてみんなが意識しているものは?男女500人にアンケート調査
株式会社ビズヒッツは、社会人の男女を対象に「自己投資に関する意識調査」を実施。 調査の結果、「スキルアップ・勉強」が自己投資として最も人気なことが分かりました。しかし、「健康」や「美容」な...
清潔感について20代1000人に意識調査 男性の5割は「自分はある」と回答、対する女性の認識は……?
相手に不快感を与えない服装やふるまいをオン・オフ問わず心がけている人は多いはず。身だしなみのなかでも、とても重要な「清潔感」について、20代男女およそ1,000人に調査を行った結果が発表されまし...
20代、何割がスキンケアしてる? メンズメイクしてみたい? 2,400人へメンズ美容の意識を調査
メンズ美容が一般化しているといわれる昨今。スキンケアに気をつかっている人、メイクに関心がある人は実際増えているのでしょうか? マーケティング・リサーチ会社の株式会社クロス・マーケティングは...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう