15~42歳の男女を対象に行ったメンズコスメに関する意識調査によると、「男性がメイクすることについて、どう思いますか?」という質問に対して、「抵抗がない」と答えた割合は、Z世代で56.6%という結果になっているそうです(出典:マーケティング企業・僕と私と株式会社 参考)。注目をあつめているというメンズコスメで、どんなアイテムが人気なのか気になりませんか?
今回、U-NOTEでは「ギャツビー」でおなじみ、株式会社マンダムの広報部・根岸沙英さんに、男性用のスキンケアだけでなく、ベースメイク、ポイントメイクといったメイクアイテムを展開するラインの売れ筋商品や男性ならではのメイクのニーズについてお聞きしました。
男性も涙袋ライナーで、自然に目を大きく見せたい
―――まず、マンダムのメイクアイテムについて教えてください。
根岸さん:「gatsby THE DESIGNER(ギャツビー ザ デザイナー)」という「多様性」と「自己表現」をテーマにした新ラインを2021年から販売しております。
(同ブランド)デビューの段階で、BBクリームなどベースメイクのアイテムから、アイブロウや、リップとチークの両方で使えるポイントカラーアイテムなど、幅広く取り揃えて提案しています。
―――そのなかで、初めにヒットした商品は?
根岸さん:眉毛に使う「デュアルアイブロウ」が、好調な売れ行きでした。片側がペンシル、もう片側が眉マスカラになっているアイテムで、ペンシルで眉毛を描き足し、マスカラで毛流れを整え、眉の濃い部分を自然にトーンアップして見せるものです。
男性向けの眉アイテムで、ペンシルと眉マスカラが1本で完結することは珍しいので人気が出たのかと思います。
―――男性の眉毛は毛量が多いので、マスカラで毛の流れを整えるだけでも印象が変わりますよね。では、ここ1、2年で新たにヒットした商品は何かありますか。
根岸さん:「ナチュラル涙袋ライナー」で、これも非常に好評な売れ行きです。
女性の間でも涙袋ライナーは流行っていますが、こちらは、男性のニーズに合わせた仕様になっています。
女性向けのものだと薄いパープルやピンクなどの色味で、涙袋の上に明るさを乗せてぷっくり見せますが、この商品は薄いブラウンで、ペン先が極細になっています。1度描きだとかなりナチュラルで、重ねて描くことでブラウンに近い色になり、自然な陰影がつけられます。
男性にも「自然に目を大きく見せたい」というニーズがあるのですが、女性と同じようなメイクをすると、化粧感が強く出てしまい違和感を感じる方もいらっしゃるかと思いますので、ナチュラルに陰影がつく仕上がりになるようしています。
ぱっと見、どこが変わったのかわからないくらいで、「ちょっと目元がくっきりした?」程度の自然な仕上がりなので、周りにバレないようにメイクをしたい男性にも人気なようです。
―――男性用の涙袋ライナーがあるとは知りませんでした……!
男性がオンラインで気づいた「肌悩み」
―――男性のスキンケアやメイクアップ、身だしなみ全般について、どんな悩みが多いのでしょうか。
根岸さん:2023年4月に実施した20~24歳の就活経験者への調査では、ヘアスタイルの悩みが最も多かったです。どういうヘアスタイリングをすべきか、スタイリングのやり方をもっと勉強しておきたかった、という声がありました。
次にスキンケアについての悩みです。
最近は就活やビジネスシーンでも、オンラインでの印象を気にする男性が多いです。自分の顔の血色やくすみ、ニキビや赤みなどの悩みをオンライン会議などで自覚し、コロナ禍を経て現在もそれが続いているという印象です。
男性の肌は、皮脂量が女性よりも多く、内側の角層の水分量は少ないという特徴があります。肌の内側は乾燥しやすくカサカサしているものの、肌の表面はテカリが気になったり、皮脂のつまりによってニキビが発生しやすいという男性も多いです。
最近は若い頃から親と一緒にスキンケアをしていた男性もいますが、肌トラブルやテカりを解決したいと思っていても、スキンケアを何から始めたらいいかわからない方も多くいます。
女性はスキンケアの後にメイクをして出かけますが、男性はメイクをする方は少ないので、なんとなくスキンケアをやってみたけれど、保湿後のベタつきが気になるという声も多いですね。
顔色を明るく見せるスキンケアアイテムは?
―――そんな方に向けて、おすすめのアイテムは?
根岸さん:具体的なアイテムも大事なのですが、まずは、スキンケアの基本をおさえることが重要です。
マンダムでは、就活生や新入社員、高校生などにスキンケア講座を行っているのですが、若い男性のなかにはどうやって顔を洗って、保湿するのかがわからないという方もかなり多いので、まずは洗顔の方法をお伝えしています。
温度は人肌程度のぬるま湯で洗うこと、水が冷たすぎたり熱すぎたりしないように気をつけることが重要です。そして、泡をしっかり立てて肌をこすらずに優しく洗い、10回以上すすぎを行うようにお伝えしています。
保湿ローションは適量を守り、叩いたりこすりつけたりせず、押さえるように優しく塗り込むようにお伝えしています。
ギャツビーのオールインワンタイプの商品がおすすめです。
この商品は、化粧水・乳液・美容液が1本になったもので、ニキビケアや毛穴目立ちケアなどのタイプで選べます。個人的におすすめなのは、「EXパーフェクトエッセンス」(画像)です。
パウダー成分が入っているので、ベタつかずさらっとしているけれど、潤っている肌の仕上がりになります。
また、肌のくすみや赤みを整えるトーンコントロール処方になっているので、洗顔後にこのローションをつけるだけで、肌が明るく見えて印象がアップします。
洗顔は泡洗顔をおすすめしています。多くの男性はチューブに入った洗顔料を使われていますが、泡を上手く立てるコツをつかむまではモコモコの泡を作るのに時間がかかったり、うまくできなかったりすることもあるので、タイパやコスパを重視する若い方にこそ、泡洗顔タイプの商品がおすすめです。
この「マイクロスパークリング泡洗顔」は、手で泡立てるよりもしっかりとしたホイップ状の炭酸泡が一瞬で出てくる商品で、濃密な泡で肌をこすらずに洗顔ができます。女性向けの炭酸泡の商品だと4~5,000円くらいするものもありますが、こちらは1,000円以下でお手頃に炭酸泡洗顔ができるということで人気です。
―――炭酸泡の商品は女性向けだと多く出ていますが、泡で出てくるハンドソープなどよりも、もっと崩れない固めの泡ですよね。
根岸さん:せっかく泡立てても、柔らかい泡だと肌に乗せているうちに崩れてしまうという経験は女性もあると思うのですが、これだとすぐに解決します。
ちなみに、こちらの白いほうは私、個人的に家で使っています(笑)。コスパもよくて濃密な泡がお気に入りなので。
―――ギャツビーというと、スースーする清涼成分のイメージがあったのですが、今は清涼成分が入っていないアイテムも出しているんですね。
根岸さん:実は、清涼成分入りの商品とそうでない商品の両方を展開しています。
さっぱりとした使用感でスースーした清涼感の商品を使いたいという方もいる一方で清涼感の刺激を嫌う方もいらっしゃるので、お好きなタイプを選べるようにさまざまな商品をご用意しています。
後編では、メンズコスメと女性からの印象の関係や、20代30代男性におすすめしたいスキンケアや・メイクアイテムについてお聞きしました。
マンダム「gatsby THE DESIGNER(ギャツビー ザ デザイナー)」商品サイト
https://gatsby-the-designer.jp/
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