HOMEビジネス 暗号資産? ネットコミュニティー?……「DAO」って実際のところ、なに!?

暗号資産? ネットコミュニティー?……「DAO」って実際のところ、なに!?

服部真由子

2024/08/13(最終更新日:2024/08/14)


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テック系エンジニアであれば、「Web3」をめぐる技術や取り組みは注目を集める話題のひとつ。なかでも「DAO(ダオ/分散型自律組織)」は、次世代インターネットの中心となりうるものだといいます。

しかし、IT領域に精通していないと、その実態がわかりにくいという側面も……。活用されている例にはどのようなものがあるのでしょうか。

将来をみすえたときに「Web3」をめぐるトピックは、人よりも先におさえておきたいという人の「学びの入り口」となりそうな記事をあわせて紹介します。

DAOとは?

メンバーが主体的に共同所有・管理する組織(分散型自律組織)、Decentralized Autonomous Organizationを略してDAOと呼びます。「ブロックチェーン」や「NFT」と同様にWeb3技術のひとつです。

「NFT」「トークン」と呼ばれる暗号資産を購入することで、メンバーシップを得て加入するネットコミュニティーを示す言葉です。データや資産を個人が管理することや、プラットフォーム間で相互運用できることが特徴。透明性が高い交流やサポートが実現できるといいます。

ウガンダの農村で「まちづくり」

Web3技術が拓く国際協力と地方創生~みんなで進めたアフリカの農村での“まちづくり”とは

この記事では、Web3技術についての定義や説明とあわせて、DAOを用いた国際協力プロジェクトの事例がくわしく紹介されています。

この取り組みにより、現地住民とNFT購入者による投票を経て、2022年5月には45世帯の村人が清潔な水にアクセスできる15基の雨水貯水タンク、同年10月にはコンクリート製の教室2部屋とトイレなどの建設が実現したそうです。

起業を目指す人へ向けた解説書籍

Web3やDAOを、新技術をめぐるトレンドではなく、「インターネットの歴史の一部」と位置付け、体系的に解説したという書籍『誰もが主役になれる「新しい経済」』。

Web3に特化したインキュベーションプログラム(起業家・プロジェクト育成を行う)を実施するという企業、Fracton Ventures株式会社の共同創設者3人による共著です。

「Web3」「DAO」って一体どんなもの?起業を目指す人に『誰もが主役になれる「新しい経済」』発売中

DAOを活用したシェアハウス

実際にDAOを活用した事例として、DAO型シェアハウスとして誕生した「Roopt DAO神楽坂」をめぐる取り組みを紹介しています。

物件の管理運営はオーナーなどではなく、DAOメンバーである入居者と出資者が自律的に行います。シェアハウス利用料・賃料の一部を予算として計上し、その用途や運営をめぐるルールをDAOメンバーで議論。そのうえで投票・決定が行われるといいます。

Web3/DAOを活用して人手不足・採用難を解決 DAO型シェアハウスのメンバーが協力【宮城県石巻】

農業事業の継続と新規就農を目指す「RICE DAO」

東京大学経済学部に籍を置く現役東大生が代表をつとめる‟お米スタートアップ”企業「dot COME Inc.」。2024年6月にアメリカで起業したばかりの会社です。

後継者が不足する農業事業の承継と、新規就農支援を目的としたDAOプロジェクト「RICE DAO」の運営を行っています。

Web3/DAOを活用して人手不足・採用難を解決 DAO型シェアハウスのメンバーが協力【宮城県石巻】

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