住友商事株式会社(以下、住友商事)と株式会社白洋舍(以下、白洋舍)、株式会社TBWA HAKUHODO(以下、TBWA HAKUHODO)は、7月9日(火)から洗濯サービス「洗濯のアライさん」を開始しました。
展開エリアは東京都渋谷区・新宿区・世田谷区で、朝預けると当日の夜に洗濯物が返却されるといいます。同日に行われた事業説明会では、サービス概要のほか、誕生の背景や今後の展望が説明されました。
洗濯・乾燥・畳みまで代行してくれる「洗濯のアライさん」
「洗濯のアライさん」は、他人を家に入れることがない、ドア前完結型の洗濯サービスです。
「LINE」の専用アカウントから集荷時間を7時~10時の間で設定し、洗濯物を専用バッグに入れて玄関前に置くと、スタッフが回収し、その日の19時~22時には返却してくれます。
洗濯・乾燥・畳みまで代行してくれるので、これにより1回あたり45分~1時間程度の時間を削減できるといいます。
利用料金は3つのプランから選択可能。
週1回の定期プランが2,980円/回(税込、以下同)、その都度申し込むスポットプラン・羽毛布団プランが3,500円/回とのこと。専用バッグのサイズは35リットルで、これは4人家族2日分の目安に相当するそうです。
また、盗難対策として、専用バッグには回収時にプラスチック製の鍵を付けることができます。
社内起業制度から誕生した洗濯代行サービス
日本国内では、あまりなじみのない家事代行サービスですが、昨今では国内の家事代行サービス市場は右肩上がりで拡大しつつあるといいます。
とはいえ、家事をアウトソースすることが日常的な海外に比べると、その利用は遅れており、日常的な利用者の割合に関して日米間では約18倍もの差があるそうです。
国内では過去20年間で、家事を含む有償・無償労働時間が1日当たり1時間増加するなど、自分のために自由に使える可処分時間の減少傾向にあるなか、それでも家事のアウトソースが進まない現状があります。
住友商事は、その理由を「他人を自宅に入れることへの抵抗感」「家事を他人に任せることへの罪悪感」といった心理的ハードルによるものと説明。
同社の海外駐在勤務を経験した社員が、現地で家事を日常的にアウトソースするという文化に触れ、社内起業制度「0→1(ゼロワン)チャレンジ」を活用し「洗濯のアライさん」が誕生したといいます。
同社ライフスタイルグループCFOオフィスの植田信氏は、「家事のなかでも洗濯代行であれば、他人を自宅に入れることなく、ドア前完結型でサービス提供ができる点にも着目しました。洗濯から家事代行を広めていきたいです」と思いを語りました。
また、10兆円規模の無償労働をつぎ込んでいるとされる洗濯市場を開拓していく狙いもあるそうです。
「2023年8月に実施した実証実験では、リピート率が全体で52%、カップル世帯で68%と好評をいただきました。『洗濯のアライさん』で洗濯市場を開拓していき、5年後には100億円規模の売り上げを目指していきたいです」(住友商事 ライフスタイルグループ CFOオフィス 植田信氏)。
続いて、白洋舍事業戦略室の谷村一美氏は、同サービスにおけるクリーニング技術を説明。
「100年以上もの間、クリーニングに向き合ってきた白洋舍のノウハウを活用したプログラムで洗濯を行います」と語り、色柄ものへの影響が少ない消毒剤、汚れ落ちと生地へのダメージに配慮した温水洗濯、肌に優しい天然植物性精油配合の柔軟剤などを使用していくと説明しました。
『洗濯のアライさん』のサービス提供から、家事全般にまでサービスを広げていくことを目指すと語った植田氏は、「住友商事・白洋舍・RBW HAKUHODOの3社で連携し、家事代行が選択肢として当たり前になる世の中の実現を目指していきたい」と説明会を締めくくりました。
サービス概要
料金:定期プラン 2,980円/回(週1回 曜日・時間指定あり)、スポットプラン 3,500円/回、羽毛布団プラン 3,500円/回
※クリーニングオプションあり
受付時間:集荷前日の13:00まで
預かり時間:当日午前中(7:00から1時間ごとに設定可能)または、前日の20:00~22:00
届け時間:回収当日19:00~22:00(1時間ごとに設定可能)
展開エリア:東京都渋谷区、新宿区、世田谷区
ブランドサイトはこちら
<参照>
家事代行の日常利用、日米間で約18倍の差!洗濯代行を、新たなライフスタイルに。住友商事、白洋舍、TBWA HAKUHODO共同事業 当日返却洗濯サービス「洗濯のアライさん」を先行ローンチ
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