HOMEビジネス 「2024年問題」の影響はすでに出ている? 働き方改革関連法施行から3カ月、対策や給与の実態を調査【株式会社アシロ】

「2024年問題」の影響はすでに出ている? 働き方改革関連法施行から3カ月、対策や給与の実態を調査【株式会社アシロ】

Kotaro Kawanami

2024/07/09(最終更新日:2024/07/09)


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株式会社アシロは、労働問題の相談・対応を得意とする弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビ労働問題」内で、「2024年問題」に関する調査を実施しました。

2024年4月から施行された働き方改革関連法により、時間外労働の上限規則が適用された影響で、荷物運搬量減少やトラックドライバーの収入減少などが懸念される「2024年問題」。その実態を明らかにしています。

運送・輸送業の「2024年問題」対策

2024年問題を「知っていた」と回答した運送・輸送業関係者から無作為に選定した400人を対象に、「2024年問題に対して、会社では何かしらの対策・対応はしていますか?」とたずねたところ、45.0%が「すでにしている」と回答しました。

具体的には「ドライバーの拘束時間緩和策として、倉庫内で商品を仕分けする順番を変えたり、積み下ろしの予約システムの導入をしている」「配送の便数を減らしている」などの声が挙がったとのことです。

給与への影響や働き手の不満も

「2024年4月以降、2024年問題による影響はありましたか?」との質問には、ほぼ半数が「影響はない」と回答しました。

一方、400人のうち85人は「自分(従業員)の給与が変わった」と回答。そのうち43.5%は「1万円以上減った」と答えており、「1~9,999円の範囲で減った」と答えた14.1%と合わせると半数以上は給与が減っていることが明らかになりました。

また運送・輸送業関係者に「2024年問題について思うこと」を問うと、「勤務時間はたしかに緩和されたが、人手不足が起きているので、これ以上人手が離れないように待遇を改善すべき」「稼ぎたいのになぜ残業規制をさせなければいけないのか分からない。現場ドライバーの意見と政府の方針に温度差を感じる」など厳しい意見も聞かれたとのことです。

調査概要

【2024年問題の認知度調査】

調査対象: 運送・輸送業界に従事する男女1,000人

調査割合:20代(3.7%)・30代(12.5%)・40代(30.6%)・50代(37.4%)・60代以上(15.8%)

調査方法: Freeasyを用いたインターネットリサーチ

調査日: 2024年6月21日(金)〜 2024年6月22日(土)

調査対象: 15歳以上の一般男女3,000人

調査割合: 20代以下(5.2%)・30代(10.5%)・40代(20.7%)・50代(26.9%)・60代以上(36.7%)

調査方法: Freeasyを用いたインターネットリサーチ

調査日: 2024年6月21日(金)

【2024年問題の実態に関する調査】

調査対象: 2024年問題を知っており運送・輸送業界に従事する男女400人

調査割合: 20代(2.3%)・30代(12.0%)・40代(31.0%)・50代(39.2%)・60代以上(15.5%)

調査方法: Freeasyを用いたインターネットリサーチ

調査日: 2024年6月24日(月)

【2024年問題の実感に関する調査】

調査対象: 2024年問題を知っている一般男女500人

調査割合: 20代以下(4.0%)・30代(10.2%)・40代(23.0%)・50代(30.6%)・60代以上(32.2%)

調査方法: Freeasyを用いたインターネットリサーチ

調査日: 2024年6月24日(月)

 

調査主体:ベンナビ労働問題(株式会社アシロ)

出典元URL:https://roudou-pro.com/columns/659/

<参照>

6割弱の運送・輸送業関係者が「給与が減った」と回答!「2024年問題」について運送・輸送業関係者を含む900人に調査

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