HOMEビジネス 成田空港を‟退役”したタイヤが、海で活躍ーー空港/港湾事業者によるサステナブルな連携

成田空港を‟退役”したタイヤが、海で活躍ーー空港/港湾事業者によるサステナブルな連携

服部真由子

2024/07/01(最終更新日:2024/07/01)


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空港の搭乗橋(パッセンジャーボーディングブリッジ)で使用されたタイヤを、船舶の防舷材(緩衝材)として利活用するための実証実験が行われます。

搭乗橋

この取り組みは、空港運営事業者である成田国際空港株式会社と港湾運営事業者・株式会社ダイトーコーポレーションが連携して行われます。

退役アイテムとは?

成田空港で使われていたものの、いまは不要になったアイテムやグッズを有効に利活用しようという取り組みを行う成田国際空港株式会社。「退役アイテム・グッズ」と名付けた廃棄予定品をリスト化して、個人・企業に向けて同社のWebサイトに掲載・公表するなど、利活用されるチャンスを生みだそうとしています。

退役グッズは実際に、Yahoo!オークションや航空ジャンク市(航空科学博物館開催)で出品・販売しています。

使用済みタイヤのセカンドライフは?

空の玄関口から海上へとステージを移して、使用済みタイヤのさらなる活躍が期待されています。

この実証実験には、東京港の船舶ターミナルなどのオペレーション事業者である株式会社ダイトーコーポレーションがパートナーとして参画。

水上構造物や船舶を押したり引いたりする曳舟、タグボートの画像をみるとわかるように、船体を保護するためにタイヤが用いられていることがわかります。

ダイトーコーポレーションが保有する防災曳舟「ホクト」

従来、産業廃棄物となっていたという‟退役”タイヤは、保管や処分が空港運営上の負担となっていたそうです。成田国際空港株式会社は、中古タイヤ需要が見込まれる提携先として、海運業者に着目したと伝えています。

今後、継続的な取り組みに発展した場合には、両社のコスト削減のみならず環境負荷の軽減をもたらすことを期待しているといいます。

<参照>
使用済みPBBタイヤの利活用についてNAA×ダイトーコーポレーション共同/空を支えたタイヤが今度は海を支える!?

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