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「ご教示」と「ご教授」の違いは?使い分けや正しい使い方・類語一覧を解説【例文あり】

U-NOTE編集部

2024/06/05(最終更新日:2024/06/05)


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「ご教示」も「ご教授」も相手に教えを乞うとき、教えてもらったことに対する感謝を伝えたいときに使う言葉ですが、教えてもらう内容や相手との関係性に応じてどちらを使うべきかが異なります。

本記事ではご教示とご教授の意味や違い、使い分け方、正しい使い方と間違った使い方をまとめて解説。「ご指導」や「ご鞭撻」などのニュアンスが少しずつ異なる類語も一覧で紹介するので、これらの言葉を適切に使い分けられるよう覚えましょう。

本記事の内容をざっくり説明
  • ご教示とご教授の意味や違い
  • ご教示とご教授の使い分け、正しい使い方と間違った使い方
  • ご教示・ご教授の類語一覧を、意味やニュアンス、適したシーン付きで紹介

 

「ご教示」と「ご教授」の違い

「ご教示」も「ご教授」も相手に教えを乞うときに使う言葉ですが、「何を教えてもらうか」「習得にどのくらいの期間がかかるのか」に違いがあります。

どのように使い分けるのがよいのか、それぞれの意味について確認しておきましょう。

「ご教示」の意味

「ご教示」は「教え示す」という意味を持つ言葉です。自分が知らない知識や情報を教えてもらうこと、その場で理解できるような、比較的簡単な内容を教えてもらうことを意味します。

「ご教授」の意味

「ご教授」は「教え導く」という意味を持つ言葉です。専門的な知識や技術を時間をかけて教えてもらうことを意味し、長期間にわたって指導を受けるときや体系的に知識や技術を学んで自分のものにしたいときなどに使う言葉です。

 

「ご教示」と「ご教授」の使い分け

ご教示とご教授はどのように使い分ければいいのか、具体的な使用シーンと併せて紹介します。

「ご教示」が適したシーン

比較的簡単な内容を短期間で教えてもらう「ご教示」は、次のようなシーンに適しています。

ご教示
  • 道順や操作方法など、その場で理解できるような簡単な内容を教えてもらうとき
  • 目の前の課題を解決するために、相手が知っている情報を教えてもらうとき
  • 目上の人に対して、謙虚な姿勢で質問するとき

「ご教授」が適したシーン

専門的な知識や技術を時間をかけて教えてもらう「ご教授」は、次のようなシーンに適しています。

ご教授
  • 大学で専門科目を学ぶとき
  • 習い事で先生から指導を受けるとき
  • 長い間お世話になった上司や先輩に、指導してもらったことへのお礼を伝えるとき

 

「ご教示」の正しい使い方を例文で確認

ご教示は基本的に書き言葉で使われる表現です。文章で「ご教示ください」と伝えるのが一般的で、口頭で教えを乞うときは「教えていただけないでしょうか」「お聞かせください」のように伝えます。

ただ、大勢の前で挨拶をしたり相手への敬意を示したりしたいときに、話し言葉としてご教示を使うこともあります。

「ご教示」の正しい使い方の例文

ご教示は相手への敬意を示す表現です。次のように、目上の相手への敬語表現として使うのが適切です。

ご教示
  • (取引先に対して)来週の会議の日程についてご教示いただけますでしょうか
  • (顧客に対して)どのような点にお困りなのか、ご教示いただいてもよろしいでしょうか
  • (先生に対して)この問題の解き方をご教示いただけないでしょうか

「ご教示」の間違った使い方の例文

ご教示は比較的簡単な内容を教えてもらうときに使う敬語表現です。次のように、習得に時間がかかる知識や技術を教えてもらうときや、尊大な話し方で使うのは不適切です。

ご教示
  • (ご教示ではなくご教授を使うべきケース)初心者の私が〇〇を習得するには時間がかかり、大変かと存じますが、何卒ご教示ください
  • (部下に対して)〇〇さん、来週の会議の日程をご教示して
  • (後輩を指導する部下に対して)〇〇さん、xxさんに仕事の進め方をご教示してあげなさい

 

「ご教授」の正しい使い方を例文で確認

ご教授もご教示と同じく、基本的に書き言葉で使われる敬語表現です。目上の相手に使うこと、大勢の前で挨拶したり相手への敬意を示したりするときに話し言葉として使う言葉がある点もご教示同様です。

「ご教授」の正しい使い方の例文

ご教授は相手への敬意を示しながら、専門的な知識や技術など、習得に時間がかかるものを教えてもらいたいときに使う表現です。具体的には次のように使います。

ご教授
  • (先生に対して)この分野について、より深くご教授いただけないでしょうか
  • (上司や先輩に対して)今回の件で私の実力不足を痛感しました。次こそプロジェクトを成功させられるよう、〇〇について一からご教授いただけないでしょうか

「ご教授」の間違った使い方の例文

ご教授は習得に時間がかかる内容を教えてもらうときに使う敬語表現です。次のように、簡単なことを教えてもらうときや、尊大な話し方で使うのは不適切です。

ご教授
  • (ご教授ではなくご教示を使うべきケース)私には失敗の原因がわかりません。〇〇さんのご意見をご教授いただけないでしょうか
  • (部下に対して)〇〇さんは商談の進め方が下手だから、成約につながる話し方や資料を出すタイミングをご教授してあげるよ
  • 後輩を指導する部下に対して)〇〇さん、xxさんにもマネジメントができるようになってほしいから、実際に仕事を見せながらご教授してあげて

 

「ご教示」と「ご教授」の類語一覧

ご教示やご教授には次のような類語があります。それぞれの意味やニュアンスを理解し、適切に使い分けましょう。

類語

意味

ニュアンス

適したシーン

ご指導

指導すること

目的や方向に向かって教え導く

目標を達成するための指導を受けたいとき

ご助言

助言すること

具体的なアドバイスをする

問題解決のための助言を受けたいとき

ご鞭撻

励まし指導すること

厳しく指導して、成長を促す

上司や先輩から指導を受けたいとき、指導のお礼を伝えたいとき

ご指南

教え導くこと

武術や芸術など、専門的な知識や技術を教える

専門分野の指導を受けたいとき、指南のお礼を伝えたいとき

ご示唆

それとなく知らせること

考えさせるようなヒントを与える

新しい視点を得るためにアドバイスを受けたいとき

 

「ご教示」と「ご教授」は教えてもらいたい内容が違う

本記事のまとめ
  • ご教示は比較的簡単、すぐに理解できる内容を教えてもらうときに使う
  • ご教授は専門的な知識や技術など、習得に時間がかかる内容を教えてもらうときに使う
  • ご指南やご鞭撻など、類語も適切に使い分けられるようになろう

「ご教示」と「ご教授」は、どちらも「教える」という意味を持つ言葉ですが、教えてもらいたい内容や期間、相手との関係性などに違いがあります。

比較的すぐに理解できる内容を教えてもらう「ご教示」は、先生や上司・先輩はもちろん、顧客からの問い合わせ対応時など幅広いシーンで使えます。その一方で、習得に時間がかかる内容を教えてもらう「ご教授」を使う相手は、先生や上司・先輩などに限られるでしょう。

類語を把握していると、より適切な使い分けができます。厳しく指導してもらいたいときは「ご鞭撻」、武術や芸術などの分野について指導してもらいたいときは「ご指南」というように、自分の気持ちや相手との関係性に応じて適切な言葉を選びましょう。

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