日清オイリオグループ株式会社とキユーピー株式会社は、ドレッシングや食用油に使用されたペットボトルの資源循環に向けた実証実験を協働で開始しました。
食用油や、油脂を含んだ調味料で利用されたペットボトルは、飲み物が入っていたペットボトルのようにリサイクル資源として扱うことができません。
これは、リサイクルの洗浄工程で油が残ることが理由です。再生したPET樹脂の品質への影響が懸念されることからプラスティックゴミとして扱われています。
ドレッシングはノンオイルと油が入っているボトルでは分別が違います。おはようございます。ゴミ清掃員の滝沢です。同じPET素材でも油が入っているとプラになります。ノンオイルだとペットボトルで出せます。油が入っているとPETとしては再生できないので、プラになります。同じ素材なのに中身によって… pic.twitter.com/oqcNyt9T1w
— マシンガンズ滝沢 (@takizawa0914) January 25, 2024
日清オイリオグループとキユーピーは企業の枠を超えて、油を使う商品を取り扱ってきた両社の知見をもとに油が付着した使用済みボトルの資源循環の実現に取り組みます。
イオンでサンプルを回収
この技術検証には、使用済み油付きペットボトルのサンプルが数トン単位で必要になるといいます。
その回収には、イオン株式会社が協力。5月29日(水)から11月末まで、千葉市内の「イオン」「イオンスタイル」8店舗での回収を開始。再資源化の適否の確認など資源循環の実現に向けた技術検証に活用される予定です。
ゴミではなく資源として活用するための取り組み
使用済み油付きペットボトルをふたたびペットボトルに再生する「水平リサイクル」や、その他の用途にアップサイクルできるかなど、最適な資源循環スキームの構築を目指すといいます。
現在は「可燃ごみ」や「プラスチックごみ」に区分され、資源ではない使用済み油付きペットボトル。今後は社会の意識から変えていこうと、同社らは啓発活動を推進していくとのことです。
<参照>
~使用済み油付きPETボトルの資源循環を目指して~ 使用済み油付きPETボトルの資源循環に向けてキユーピーと日清オイリオグループが協働を開始
キユーピーと日清オイリオグループが協働して 使用済み油付きPETボトル回収の実証実験を開始
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