経済産業省は5月15日(水)、2023年度の大学発ベンチャー(※)の企業数(速報)を発表。企業の総数・増加数ともに過去最高記録となったことを明らかにしました。
※大学発ベンチャー:経産省の定義では、大学で達成された研究成果に基づく特許や新たな技術・ビジネス手法を事業化する目的で設立されたり、大学から出資を受けていたりするなど深く関連があるベンチャーを指す。今回の調査では、2023年10月末日現在で設立されている大学発ベンチャー数を対象とした。
2014年度以降から増加が続く大学発ベンチャー数
経産省によると、2023年度の調査で存在が確認された大学発ベンチャーは4,288社。2022年度に確認された3,782社から506社増加する結果になりました。
大学別に企業数をみていくと、東京大学が420社で前年度に引き続き1位。慶應義塾大学、東京理科大学、立命館大学などの私立大学も続々とランクインしています。
入社前時点で技術やノウハウに精通した人材が活躍傾向
大学発ベンチャーの経営人材(CEO)は「大学・公的研究機関の教職員・研究者」などのアカデミア出身者が多い結果になりました。また、一般企業研究職と比較して、大学発ベンチャーでは博士号取得者が積極的に採用されています。
なかでも、設立5年以内に大学から技術移転などを受けた「技術移転ベンチャー」、大学と深い関連のある教職員らが設立した「教職員等ベンチャー」では、とくにその傾向が強いようです。
このことからも、大学発ベンチャーでは一般企業よりも、すでにある程度の技術やノウハウに精通している社員を求めていると予想されます。
詳しい報告書はこちらから
<参照>
経済産業省 令和5年度大学発ベンチャー実態等調査の結果を取りまとめました(速報)
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