「人々の”暮らし”を豊かにする」をテーマに、DXサービスを提供しているIT企業「株式会社いえらぶGROUP」が自社で有する不動産の業者間流通プラットフォーム「いえらぶBB」のデータ分析結果を公表しました。
賃貸不動産の賃料が各地域で上昇しているようです。
関東・関西での賃料を比較
関東エリアの1都3県(東京都は23区/東京都下でさらに区分)と関西エリア2府1県の賃料上昇率は、全地域で前年比上昇を示しているといいます。
関西エリアの平均値と関東1都3県を比較したところ、賃料の上昇幅に差がありました。
上昇幅が大きかったのは、城東地区(台東区・墨田区・江東区)です。都心への距離が近いわりに、都心・副都心エリアと比べると割安だとして、需要が高まっているようです。
この調査では、東京都内ならびに大阪府中心6区として以下のように規定しています。
また、関東1都3県全体ではファミリータイプの賃料が、2023年の24.7万円に対して、2024年には前年比5.9万円増の30.6万円、上昇率は20%高だといいます。
家賃相場が上昇した理由は?
この調査結果を受けて、株式会社いえらぶGROUPは賃料上昇の理由を次のように考察しています。
新築分譲マンションの価格が高騰し、賃貸相場も連動して上昇したということ。持ち家から借家への住み替えを検討する人が、2013年以降増加していることは、総務省が公開している「令和5年住宅・土地統計調査」からも明らかだそうです。
また、東京都産業労働局がおこなった「テレワーク実施率調査結果」によるとテレワーク/在宅勤務の実施率が下がっているといい、「都心回帰」を後押ししたという見解が示されています。
賃料上昇傾向、福岡県で異なる理由?
東京都ではファミリータイプ物件の賃料が上昇していますが、福岡県、なかでも福岡市に限定して、シングルタイプの賃料が大きく上昇しているそうです。
福岡市には単身世帯の割合が高く、2020年に行われた「令和2年国勢調査」で、単独世帯割合が52.0%(全国平均は38.1%)。さらに、東京23区を含めた21大都市のうち、福岡市の若者率がトップ(17.6%)を記録しているそうです。
2015年から福岡市が主導する、福岡市中央区天神エリアにおける都市再開発誘導事業「天神ビッグバン」「グローバル創業・雇用創出特区」といった自治体による取り組みの成果が寄与しているとの見解が示されています。
福岡市|天神ビッグバン
<参照>
都内のファミリータイプ物件は平均6万円上昇!2024年1~3月賃貸市場動向分析(いえらぶ調べ)
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