国立アートリサーチセンターと東京藝術大学が協同して取り組むプロジェクト「Art&Wellbeingああとも」が運営するメディア「ああともTODAY」が公開されました。アートとテクノロジーの活用によるウェルビーイング(※)の向上を目的とした情報発信を行っています。
ウェルビーイング
厚生労働省によると、ウェルビーイングとは、個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念としています。
厚生労働省|雇用政策研究会報告書 概要(案)
ウェルビーイングな社会を実現したい
メディア「ああともTODAY」を運営する「ああとも」は、東京藝術大学を拠点とする事業「JST COI-NEXT共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」のなかで始まったプロジェクトです。
アート・テクノロジー・ミュージアムの領域で「望まない孤独や孤立」を解消することを目的として、大学・ミュージアム・地方自治体・民間企業などの39組織が連携しているといいます。
「望まない孤独や孤立」を、人が「その人らしくクリエイティブにいられない状態」と規定。そういった状態をポジティブに変換するには、アートや文化がキーワードになるという考えのもとに、さまざまな分野の専門家や市民が協働し、ウェルビーイングな社会を目指します。
「文化的処方」とは?
先述したウェルビーイングな社会の実現を目指して、アートや文化を介在させたケアの活動「文化的処方」を提案。文化的処方とは、社会参加や地域資源の活用などを通じて健康増進を図る「社会的処方」という概念から着想を得たということです。
アートや文化活動を通じて個人の活動意欲や幸福感を高め、健康の維持・改善を図ることで、ウェルビーイングの持続的な効果を期待します。
「ああともTODAY」の内容
「ああともTODAY」は、主に3つのコンテンツからなります。1つ目は、取り組みの紹介です。同メディアに携わる桐山孝司教授(東京藝術大学)、稲庭彩和子さん(NCARラーニンググループ)、それぞれの思いをインタビューし、記事として公開します。
2つ目は、「ウェルビーイングな社会の実現」を目指す、国内のアートや文化をめぐる取り組みを紹介。心身の健康やクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)とクリエイティビティ(創造性)の関係性を示す「アート&ヘルス」分野に注目しているといいます。
3つ目のコンテンツは、本プロジェクトにかかわる人や街の背景にある、アートや社会に関連した物語を紡ぎます。社会的処方の概念を提唱し、その実践と普及に尽力している西智弘医師(川崎市立井田病院/一般社団法人プラスケア代表理事)にインタビューします。
〈参考〉
ミュージアムが持つ力と医療・福祉・テクノロジーを繋げウェルビーイングな社会を作る事例と活動を紹介するウェブマガジン~『ああともTODAY』を2024年5月7日より公開~
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