お給料を初めて手にしたことで社会人になったことを実感したという人は多いかもしれません。
東証プライムに上場する企業に2024年4月入社した従業員の「決定初任給」を、一般財団法人労務行政研究所が調査。4月10日(水)までにデータを得られたという152社分の情報を速報として取りまとめ、公開しています。
「決定初任給」は、時間外手当と通勤手当を原則として除き、諸手当込みの所定内賃金だといいます。
初任給の改定状況は?
若年労働力人口が減少を示していることから、新卒採用競争が激化していること、物価上昇にともなって、賃上げの機運が高まっていることなどを理由に、初任給の決定をめぐる状況は大きな転換点を迎えているそうです。
労務行政研究所の調査に応じた152社の86.8%が、初任給を全学歴引き上げしたと回答しているようです。
初任給の水準は?
業種を問わず、学歴別に分類した際の初任給水準は、大学卒(一律 ※初任給に差を設けない設定)23万9,078円、大学院卒修士25万9,228円、短大卒20万5,887円、高校卒(一律)19万3,427円という結果を示しています。
大卒初任給を前年から引き上げた企業は89.8%
大学卒(一律)を抽出した結果では、前年度(2023年)から引き上げたと回答した企業が全体の89.8%。その上昇額は平均で1万3,746円だといいます。
「1万~1万2,000円未満」と「1万4,000~1万6,000円未満」がいずれも14.4%で最も多い結果となっているようです。
調査概要
調査項目:
2024年度の賃金見直しによって確定された2024年4月入社者の決定初任給(学歴別)。なお、初任給は原則として時間外手当と通勤手当を除く、諸手当込みの所定内賃金である。
調査時期・方法:
3月下旬に調査票を発送、あわせて電話による取材を実施。
4月10日(水)までの回答分を集計。
調査・集計対象:
東証プライム上場企業のうち1,604社に調査票を発送,
回答のあった152社を集計。
調査主体:
一般財団法人 労務行政研究所
本調査の詳細はこちらから。
また、同研究所が編集・発行する『労政時報』第4077号(24. 5.10/ 5.24)で紹介されるといいます。
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