“誰一人取り残さない”をスローガンとして、2030年までに全世界で達成を目指すSDGs(持続可能な開発目標)。その目標の1つに、「人や国の不平等をなくそう」というものがあります。当然、障がい者もそこには含まれます。
企業としても、障がい者が生きやすい世の中にするための活動を進めてきました。今回は、U-NOTE編集部が過去に配信した記事のなかから、ファミリーマートや老舗のゴムメーカー、NTTグループ企業などによる取り組みを4つ紹介します。
これまでになかった斬新なデザイン
きっかけは障がい当事者になったことーーユニバーサルデザインの視覚障害者歩行誘導マットを開発
創業88年を迎えるという大阪のゴムメーカー、錦城護謨(読み:きんじょうゴム)株式会社は、視覚障がい当事者のアイデアをもとに開発したという視覚障害者歩行誘導マット「歩導くん ガイドウェイ」を販売しています。
開発者が後天的な理由で全盲になったことがきっかけで誕生したという製品で、表面に凹凸がなくなだらかな傾斜であることが特徴です。
なぜ、このような形になっているのでしょうか?
メタバースを生かした取り組み
メタバース空間なら障がい者も自由に働ける? 綜合キャリアオプションが開発した新サービスとは
「働く」に関する社会課題をビジネスで解決することを掲げているキャムコムグループの株式会社綜合キャリアオプションは、同グループ特例子会社綜合キャリアトラストと連携し、障がいのある人などがメタバース空間で業務を行うことのできる「実践型障がい者雇用メタバースサービス」を開発しました。
障がい者をはじめ、引きこもりや介護、育児などの理由で家から出られない人も、ブラウザさえあればメタバース空間上で働くことができるといいます。
“誰もが行きやすいコンビニ”へ
手話挨拶・筆談OKをマークで表示 ファミリーマート新宿スポーツセンター店でトライアルを実施
コンビニエンスストア大手のファミリーマートが、「手話で挨拶ができる」「筆談ができる」というストアスタッフの「対応スキル」がひと目でわかるマークを作成。ファミリーマート・新宿スポーツセンター店(東京都新宿区)をトライアル店舗として、手話や筆談の講習を受講したストアスタッフの名札に表示しています。
これ以外にも、誰もが行きやすいコンビニを目指し、ファミリーマートは、さまざまなことに取り組んでいます。その取り組みとは?
議会の傍聴にもバリアフリーを!
情報も‟バリアフリー”へ 地方自治体などの議会で、傍聴席でもモニター字幕を表示
NTTアドバンステクノロジ株式会社は、議会映像配信システム「DiscussVisionSmart」の新たなオプションサービスを、2024年4月15日(月)から提供開始すると発表しました。
「DiscussVisionSmart」は、自治体などが行う議会の模様を録画やライブ配信形式でインターネットに公開するシステムです。しかし、これまで、議場で傍聴する人は議論を文字情報で追えず、得られる情報量に差があることが課題になっていたそうです。
今回導入されたのは、そういった差をなくすためのサービスになります。
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