やる気には必ず波があり、やる気に頼って勉強や仕事をするのはリスキーです。やる気を出す方法を知っておくこと、やる気を維持するための習慣を身につけることが大切です。
本記事ではやる気が出ない原因や、今すぐやる気を出す方法を紹介。やる気と集中力を維持する方法、モチベーションに左右されず、常にフラットな気持ちで物事に取り組むための「習慣づくり」についても解説します。
本記事に書かれたことを実践すれば、あなたのやる気と生産性は今日から少しずつ、着実に高まっていくでしょう。
- やる気が出ない原因と解決策を、心理的・身体的な要因に分けて解説
- 今すぐやる気を出すとても簡単な方法
- やる気や集中力を維持する、今日から始められる方法
やる気が出ない原因とは?
やる気を出すうえで最も大切なのは、なぜやる気が出ないのか、その原因を知ることです。原因を知り、それを解決しなければ、本記事で紹介する方法は一時しのぎにしかなりません。
やる気が出ない原因は心理的なもの、肉体的なものに分けられます。当てはまるものがないか探してみましょう。
心理的な原因
やる気が出ない心理的な原因を4つ、解決策と併せて紹介します。
プレッシャーに押し潰されている
目標が高すぎる、周囲からの期待が大きすぎるなど、プレッシャーがかかりすぎているとやる気が萎えてしまいます。
高すぎて達成できる気がしない目標を立てても、心の中で「どんなに頑張ってもできるわけがない」と思い、行動を起こそうという気持ちになれません。たとえば上空100mの位置にバスケットボールのゴールがあったとして、シュートする気になるでしょうか。
目標を見直してみたり、ひとつずつ着実に達成していけるよう細かく分解したりするのがおすすめです。
周囲からの期待が大きすぎると、失敗することが怖くなり、行動する気力がなくなってしまいます。恐怖は私たちから行動力や気力を奪い、身動きを取れなくします。
周囲の目を気にしないよう意識してみる、プレッシャーに押し潰されそうになっている自分の気持ちを正直に伝えてみるなどの対処法がおすすめです。
目標が定まっていない
目標が定まっていないと、何をすればいいのかわからずやる気が出ません。「目標が曖昧」「自分にとって魅力的でない」という場合も同様です。
たとえば「勉強を頑張る」のような曖昧な目標では、何をどこまで頑張ればいいのかわかりません。「TOEICでスコア800を目指す」のように、具体的な目標、数値化できる目標を決めましょう。
目標が魅力的かどうかも重要です。「TOEICでスコア800を目指す」という目標は具体的ではありますが、何のためにそのスコアを目指すのかがわかりません。「英語で会話できるようになる」「洋書を原書で読めるようになりたい」など、何のために頑張るのかを具体的に決めましょう。
やりたいことが多すぎる
やりたいこと、やるべきことが多すぎるとやる気が失せてしまいます。「そんなにたくさんできるわけない」と諦めの気持ちが出てきますし、頭の中で処理する情報量が多くなりすぎて混乱してしまいます。
一度にたくさんのことをやりたい気持ちがあっても、意識的にそれをセーブし、ひとつずつ着実に行動していきましょう。
肉体的な原因
やる気が出ない心理的な原因を3つ、解決策と併せて紹介します。
栄養不足
栄養が足りていないと頭も身体も働かなくなり、パフォーマンスが落ちてしまいます。ホルモンバランスが乱れてメンタルが不安定になったり、集中力や生産性が落ちたりします。
「食事を取ると眠くなる」「空腹の方がパフォーマンスが上がる」という人もいるでしょう。自分に合った回数・タイミングで、栄養バランスの取れた食事を取ることが大切です。
睡眠不足
睡眠が足りていないとき、脳はお酒を飲み酔っ払っているときと似たような状態になります。
パフォーマンスが落ちるのはもちろん、メンタルも不安定になり、感情のコントロールが難しくなります。やる気がなくなるだけでなく、感情的になりやすくなり、トラブルも増えるでしょう。
毎日最低でも7時間以上寝ることを心がけましょう。ただ、必要な睡眠時間は人により異なります。
必要な睡眠時間 | 人口に対する割合 | |
ショートスリーパー | 3~4時間 | 1割ほど |
ミドルスリーパー | 7~8時間 | 8割ほど |
ロングスリーパー | 10時間ほど | 1割ほど |
ほとんどの人はミドルスリーパーなので、まずは7~8時間の睡眠を続け、身体の調子を観察してみましょう。睡眠が足りていないと感じるなら10時間ほど寝てみる、反対に眠りすぎと感じるなら少し減らしてみるなど、自分に合う睡眠時間を探すことが大切です。
過労
疲労がたまりすぎていると頭と身体の機能が落ちてしまいます。脳が「身体を休ませなければ!」と感じるため、やる気も出なくなるでしょう。
これは身体を守るための機能です。過労だと感じるときは無理にやる気を出そうとせず、まずはしっかり休みましょう。疲労がたまらないようこまめに休憩・休日を取ることも大切です。
仕事や勉強で今すぐやる気を出す6つの方法
仕事や勉強で今すぐやる気を出す方法を6つ紹介します。どれもすぐにできる方法なので、上から順に試してみましょう。
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今やらなかったらどうなるか想像してみる
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まずは1分だけやってみる
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メールやチャットの返信だけしてみる
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PCや参考書を開き、その前でボーっとしてみる
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仕事や勉強の代わりに家事をしてみる
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外に出かけてみる、外でやってみる
今やらなかったらどうなるか想像してみる
学校のテストや仕事の締め切りが迫っているのにやる気が出ないときは、「今やらなかったらどうなるか」を想像してみましょう。人間には締め切りがあると頑張れる心理があり、「やらないとやばい!」という気持ちがやる気を起こしてくれます。
余裕があるときでも同じように想像することで、「今やれば後が楽になる」「余裕ができた分ほかのこともできるな」という気持ちになり、やる気が出るでしょう。
まずは1分だけやってみる
今やらなかったらどうなるか想像するだけでは足りません。気持ちを多少奮い立たせることはできるかもしれませんが、最も大変なのは「最初の一歩を踏み出すこと」です。
行動を起こさないと「やらなきゃいけないのはわかってるんだけど…」と気持ちばかりが焦り、脳がパニックを起こしてしまいます。1分だけでもいいので、勉強や仕事にとにかく手をつけてみましょう。
人間の行動には習慣化されます。やりたくなかった勉強や仕事でも、一度手をつければ勢いがつき、続けやすくなります。
メールやチャットの返信だけしてみる
「たとえ1分であっても、勉強や仕事に手をつけられない」「今からやろうとしていることが自分にとって難しいことで、できなかったらどうしようと思うと着手できない」という人は、勉強や仕事そのものではなく、メールやチャットの返信だけしてみましょう。
メールやチャットの返信なら簡単です。勉強や仕事に関する連絡なら、先述した習慣となり、勉強や仕事そのものに取り掛かる「流れ」ができるでしょう。
「すぐに返信しなければいけないメッセージがない」という場合は、一緒に勉強や仕事をする仲間に「今からやるぞ!」と宣言してみたり、どのように勉強や仕事を進めるのか自分のスケジュールを立ててそれを共有してみたりするのがおすすめです。
PCや参考書を開き、その前でボーっとしてみる
「メールやチャットを送る相手がいない」「チャット1本送るのも難しいほどやる気が出ない」という人は、PCや参考書を開き、その前でボーっとしてみましょう。
勉強や仕事に取り掛かる必要はありません。デスクに座り、勉強や仕事に使う道具を出し、その前でボーっとするだけでいいのです。
ただし、スマホをいじったり、PCでネットサーフィンをしたりしてはいけません。何もせずボーっとしてください。
普段勉強や仕事をしている場所に行くこと、勉強や仕事をする環境に自分を置くことで、「まぁ暇だし、ちょっとやってみるか」という気持ちになってくるでしょう。
仕事や勉強の代わりに家事をしてみる
先述のとおり、人間の行動は習慣化されます。最初の一歩さえ踏み出せば、後は勢いに任せて勉強や仕事を続けられます。
しかし、勉強や仕事をどうしてもやりたくない日もあるでしょう。そんなときは、代わりに家事をしてみてください。家事は勉強や仕事と同じく、生産性の高い行為、やるべき行為です。家事を「最初の一歩」にして、勉強や仕事に向かう勢いをつけるのです。
ただ、家事のやりすぎには気をつけましょう。食器洗いだけ済ませるつもりがシンクやコンロをきれいに磨いたり、床にモップをかけるだけのつもりがいつの間にか大掃除を始めていたり、これでは勉強や仕事に使える時間も気力もなくなってしまいます。
外に出かけてみる、外でやってみる
「どうしてもやる気が出ない」「家にいるとダラダラしてしまう」というなら、外に出かけてみましょう。少し散歩をするだけでもやる気がわいてくるかもしれません。家だとサボってしまいそうなら、PCや参考書を持ってカフェか図書館にでも行ってみましょう。
環境が変わればやる気が出るかもしれません。人の目があれば頑張れるかもしれません。少なくとも、外に出ればベッドでゴロゴロし続けてしまうことはないでしょう。外でもサボってしまいそうというなら、スマートフォンを置いて出かけるのがおすすめです。
家事のやる気を今すぐ出す4つの方法
家事のやる気を今すぐ出す4つの方法を紹介します。どれも簡単なことなので、気になるものから試してみましょう。
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得意な家事からやってみる
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コップだけ洗ってみる
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目に付いた床のごみを手で拾ってみる
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家事の時間を耳学や好きな音声を聴く時間にする
得意な家事からやってみる
「床にはゴミや服が散乱し、シンクは食器でいっぱい。洗濯物は洗濯機からあふれて山盛りになっている」というような、家事が溜まった状態では、何から手をつけていいかわかりません。すべて片付けるのは大変なので、家事を始めるハードルも高くなります。
こんなとき、まずは得意な家事からやってみましょう。人間の行動には慣性が働きます。取り掛かりやすい得意な家事・簡単な家事をまずはやってみて、やりたくない家事をやるための勢いをつけるのです。
まずは洗濯機を回してみるだけでもいいでしょう。洗濯には時間がかかるので、最初に取り掛かるのが効率的です。「洗濯機のスイッチを入れる」という簡単な動作が、家事を始めるためのスイッチになってくれるでしょう。
コップだけ洗ってみる
どうしても洗い物が面倒なら、とりあえずコップだけ洗ってみましょう。コップを洗うだけなら1分で終わるので、取り掛かりやすいはずです。コップを洗うことで勢いがつき、お皿やお鍋を洗おうという気力がわいてくるでしょう。
目についた床のごみを手で拾ってみる
やる気が出なくて掃除を始められないなら、とりあえず目についたゴミを拾ってみましょう。掃除機やモップをかける必要はありません。目についたゴミをひとつだけ、手で拾ってみるのです。
ひとつゴミを拾ってみる間に、ほかのゴミも目につき拾ってしまっているはずです。ゴミを手で拾ってゴミ袋に入れるという動作をくり返すうちに、「このままモップもかけてしまおう」「ほうきで掃いた方が楽だな」という気持ちがわいてくるでしょう。
家事の時間を耳学や好きな音声を聴く時間にする
家事はそもそも面倒なものです。やりたくないと思うのは当たり前です。
家事の時間を耳学や好きな音楽を聴く時間にしてみてはいかがでしょうか。「家事をしなきゃ」と思うからやる気が出ないのです。「あの動画を観よう(聴こう)。あ、観ながらついでに家事でもやるか」と思えば、家事に対する抵抗は少なくなります。
「家事をするときだけこの動画を観てもいい、音声を聴いてもいい」のようなマイルールをつくれば、家事の時間が好きな動画・音声を楽しめる時間に変わるでしょう。
やる気と集中力を維持する8つの方法
やる気や集中力には波があり、これらを維持する工夫が大切です。やる気と集中力を維持する方法を8つ紹介します。これらの方法は組み合わせることで効果が高くなります。やりやすいものから始めて、最終的にはできればすべて取り入れましょう。
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最低限やる3~5のことを、前日のうちに決めておく
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こまめに休憩を取る
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休憩中は休憩に集中する
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作業用BGMを固定する
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仕事や勉強をする場所では、それ以外のことをしない
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作業スペースに余計な物を置かない
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水をたくさん飲む
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立って仕事や勉強をする
最低限やる3~5のことを、前日のうちに決めておく
最低限やるべきこと、やりたいことを3~5個、前日のうちに決めておきましょう。前日の夕方から夜のうちに、順番も含めて決めておくことで、翌日行動を起こすときの「迷い」がなくなります。何をすればいいか考える必要がないため、すぐに行動に移せるわけです。
やることリストが多すぎるとやる気が削がれる
「翌日やることリスト」は3~5個にとどめておきましょう。時間がかかりそうなことをやるなら、1個だけでも構いません。
やることリストが多すぎると、「こんなにたくさんできるわけない」とやる気が削がれます。「全部できなかったらどうしよう」と怖くなり、恐怖でパフォーマンスが落ちることもあります。
やることリストを消化して時間が余ったら、プラスアルファで別のことをすればいいのです。
所要時間は予想の2倍で見積もる
「翌日にやることリスト」を作るときは所要時間も考えましょう。たとえば勉強や仕事を7時間やるつもりなら、7時間以内に余裕を持って終わらせられることだけをリスト化するのです。
ここで大切なのが、所要時間を予想の2倍で見積もることです。人間には自分の能力を過大評価し、所要時間を少なく見積もる傾向があります。途中でトラブルが起こり、思い通りに作業を進められないこともあるでしょう。
余裕を持って2倍の時間を見積もることで、やることリストをより確実に消化できます。やることリストを消化できずに1日を終えると「自分はできないんだ」と感じ、自己効力感とやる気が下がってしまいます。
こまめに休憩を取る
勉強や仕事を続けていると、気持ちがノってくることがあります。しかし、どんなにノっていても、休憩はこまめに取りましょう。
一度蓄積した疲労はなかなか取れません。「疲れていない」「まだいける」と思えるうちに休憩を取り、疲労をそもそも溜めないことが大切です。疲労が溜まると生産性もやる気も下がってしまいます。
休憩時間をあらかじめ決めておき、時間がきたらどんなにノっていても休憩しましょう。「1時間がんばったら15分休憩する」のようなサイクルを決め、アラームをかけるのもおすすめです。
集中と休憩のサイクルをつくるときには「カウントダウンタイマー」などを活用するのもおすすめです。集中する時間と休憩する時間はもちろん、サイクル数も自由に設定できます。残りの集中時間がどのくらいか視覚的にわかるので、「これだけがんばろう!」とやる気も出やすいです。
ポモドーロテクニック
集中と休憩のサイクルで有名なのが「ポモドーロテクニック」です。「25分集中したら5分休憩」のサイクルをくり返すテクニックで、細かく休憩を取りながら少しずつ作業を進めていけます。長く集中できない人、気が散りやすい人におすすめのサイクルです。
ウルトラディアンリズム
ウルトラディアンリズムは「90分集中して15~20分休憩する」というサイクルです。人間の体内時計には90分周期のリズムがあり、たとえば睡眠も、90分周期で浅い眠りと深い眠りをくり返しています。
ウルトラディアンリズムはヴァイオリニストの練習にも使われているサイクルで、90分が一度にまとめて練習する時間だというヴァイオリニストが多いといわれています。
「ポモドーロテクニックは気持ちがノってきた頃に毎回手を止めなければならず合わない」「5分の休憩は短すぎ」という人におすすめです。
休憩中は休憩に集中する
こまめに休憩を取ることと同じくらい大切なのが、休憩中は休憩に集中することです。休憩中はとにかく心身を休ませることに集中しましょう。スマートフォンをいじったり漫画を読んだりしてはいけません。作業用BGMをかけているなら、それも止めた方がいいでしょう。
勉強や仕事をしている間、私たちの脳には膨大な量の情報が流れ込んでいます。スマートフォンをいじったり漫画を読んだり、音楽を聴いていたりしては、休憩中も脳に情報が流れ込んでしまいます。
横になって目を閉じる
休憩中は最低でも目を閉じ、BGMを消し、できれば横になりましょう。目を閉じBGMを消すことで、情報をシャットアウトするのです。これにより脳が回復します。
ちなみに、20分以内の短い昼寝は「パワーナップ」と呼ばれ、高い回復効果を得られることがわかっています。パワーナップを取り入れる企業、一流のパフォーマーも多いです。眠れなくても、横になって目を閉じているだけでも効果があるので、さっそく試してみましょう。
疲労回復には片鼻呼吸がおすすめ
パワーナップと同じくおすすめなのが「片鼻呼吸」です。次の流れで、片鼻ずつ息を吸って吐く呼吸法です。
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右の鼻の穴を押さえ、左の鼻の穴から息を吸う
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1秒間息を止める
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右の鼻の穴を開け、左の鼻の穴を押さえ、右の鼻の穴から息を吐く
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左の鼻の穴を押さえたまま、右の鼻の穴から息を吸う
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1秒間息を止める
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左の鼻の穴を開け、右の鼻の穴を押さえ、左の鼻の穴から息を吐く
これを1分~5分ほどくり返しましょう。集中力が高まり、眠気や脳の疲労が軽くなる効果があります。
作業用BGMを固定する
勉強や仕事をするときに作業用BGMを流しているなら、作業用BGMは毎回同じものにしましょう。いわゆるパブロフの犬を活用するためで、そのBGMを聴いたら自動的に勉強・仕事モードになるよう、自分を調教するのです。
作業用BGMはピアノやクラシックなどの歌詞がない音楽、波の音や焚き火の音のような環境音がおすすめです。歌詞が入っている音楽やゲーム実況などの「言葉が入った音声」だと、脳が耳から入ってくる言葉を理解しようとするため、頭が疲れてしまいます。
ただ、「一人で作業するのは孤独だから、人の声を聴いていたい」という人もいるでしょう。個人差はありますが、自分と相性のいい「作業の邪魔にならない声」なら、作業用BGMにできることもあります。
仕事や勉強をする場所では、それ以外のことをしない
勉強や仕事をする場所では、それ以外のことをしないようにしましょう。たとえば勉強机で漫画を読む、仕事で使うPCでゲームをするなどです。
人間の脳は「ここは仕事をする場所、ここは食事をする場所、ここは眠る場所」のように、どの場所で何をするかを覚えています。
仕事をする場所でゲームをしたり漫画を読んだりすると、「ここは仕事をする場所のはずなのに」と、脳が混乱してしまいます。脳がその場所を「ゲームや漫画をする場所」と認識してしまうと、仕事中の誘惑も強くなるでしょう。
部屋を分けるのが理想ですが、それが難しいなら、机を変えたり座る位置や向きを変えたりするだけでも構いません。
作業スペースに余計な物を置かない
集中力を維持するためにも、脳を疲れさせないためにも、作業スペースに余計な物を置かないようにしましょう。
私たちの脳は目から入ってきた情報を自動的に処理するようにできています。たとえば机にコップが置いてあれば「ここにコップがある」、時計が置いてあれば「ここに時計がある」と脳が勝手に処理してしまうのです。
このような小さな処理も、積もれば脳を疲労させます。作業スペースに物を極力置かないようにすることで、脳の疲労を軽くできるでしょう。
壁を背にすると集中しやすい
勉強や仕事をするとき、壁を背にすると集中しやすくなるかもしれません。
私たちは今でこそ文明社会で暮らしていますが、もともとは野生動物でした。狩猟・採集生活をしていた時代では、ライオンや狼などの肉食動物に襲われるリスクが常にありました。後ろに壁があれば、少なくとも背後から襲われる心配がなくなり、リラックスしやすくなるのです。
もちろん、現代の私たちがいきなりライオンに襲われることはありません。しかし、私たちの脳は原始時代からほとんど進化していないといわれています。実際に襲われるかどうかに関係なく、壁を背にすることで心が落ち着き、目の前の勉強や仕事に集中しやすくなるのです。
カーテンで小さな秘密基地を作ってみよう
壁を背にするようにデスクを配置すると、壁に向かってデスクを配置するのに比べて、余計な物が目に入りやすくなります。そこでおすすめなのが、デスクの前にカーテンを吊るす方法です。
壁を背にデスクを配置し、そのスペースをカーテンで覆うことで、「壁を背にしていることによる安心感」と「余計な物が目に入らない作業スペース」の両方が手に入ります。
何より、秘密基地にいるような感覚がして楽しいです。誰にも邪魔されない自分だけの秘密基地には安心感とワクワク感があり、そこにいるだけでやる気がわいてくるでしょう。
ただ、窓や照明の位置によっては多少薄暗くなるかもしれません。小さなランプを置けば暗さは解消できますが、ここで少し工夫して、やる気が出るような作業スペースを作ってみましょう。
たとえばネットカフェが好きな人なら、作業スペースをあえて薄暗いままにして、ネットカフェのような雰囲気を残しておくのがおすすめです。ゲームが好きな人、ゲームセンターが好きな人なら、ゲーミングカラーのライトやLEDイルミネーションを使ってみてはいかがでしょうか。
このようなアイテムは、「カラフルライト」と検索すればたくさん見つかります
創造性を高めたいなら散らかっている方がいい
基本的に、集中力を高めたいなら作業スペースは片付いている方がいいです。しかし、創造性を高めたいなら、少し散らかっているスペースもおすすめです。
物が少なく整理整頓されたスペースでは自己管理力が、散らかったスペースでは創造性が高くなるというデータがあります。
たとえば単純作業や暗記科目をするときは机の上に物を置かない、レポートや企画書を書くときはあえて物を出すというように、作業内容によって机の状態を変えてみるのもいいでしょう。
ただ散らかすのではなく、お気に入りの文房具やガシャポンの景品、グッズなどを飾るのがおすすめです。好きなものが置いてある作業スペースなら、やる気も自然と出てくるでしょう。
水をたくさん飲む
集中力や生産性を維持するために、水はこまめに飲みましょう。水をこまめに飲むことで身体から老廃物が排出されやすくなります。気持ちがポジティブになる効果もあります。1日2~4リットルを目指して、こまめに水を飲んでみましょう。
参考:水分摂取量の変化が飲酒量の多い人と少ない人の気分に及ぼす影響 - PMC
立って仕事や勉強をする
テレワークの普及により、スタンディングデスクを使う人が増えました。立っていると血流が良くなり、勉強や仕事が捗りやすくなります。眠くなりづらくなる、身体的に疲れるので休憩中に休憩に集中しやすくなるなどの効果もあります。
何より、長時間座り続けることは身体に良くありません。スタンディングデスクに変えることで腰や背中の痛み、便秘が改善したという人もいます。
ただ、いきなり高額のスタンディングデスクを購入するのは抵抗があるかもしれません。デスクの上にテーブルや踏み台を重ねてみる、立って読書をしてみるなど、まずは「立って作業をするとどんな感じなのか」を試してみるといいでしょう。
本格的にスタンディングデスクを導入するなら、デスクの高さを変えて立ったり座ったりできる電動昇降デスクがおすすめです。
やる気がなくても仕事や勉強、家事ができるようになる、たった3つの方法
ここまで紹介してきた方法をすべて取り入れても、やる気の波をゼロにすることはできません。やる気がないときでも仕事や勉強、家事ができるようになるのが理想です。
そのために必要なのが、規則正しく健康的な生活習慣です。生活リズム、食生活、運動の3つの軸から、やる気や集中力を維持する方法を紹介します。
生活リズムを安定させる
やる気を保つために、まずはとにかく生活リズムを安定させましょう。毎日なるべく同じ時間に起床・就寝すること、勉強や仕事をする時間を決めることが大切です。
早寝早起きが正解とは限らない
生活リズムを安定させるといっても、早寝早起きをしようという話ではありません。早寝早起きが向いている人もいれば、向いていない人もいるからです。
私たちには「一人ひとりに合う生活リズム」があり、これをクロノタイプといいます。簡単にいえば朝型・昼型・夜型のことです。昼型・夜型の人が無理に早寝早起きをしても、やる気も生産性も落ちてしまいます。
「クロノタイプ診断」と検索すれば、自分はどのタイプなのか診断できるWebページがたくさん見つかるでしょう。
みんなが休んでいる早朝・深夜はやる気が出やすい
周りの人が休んでいる早朝・深夜はやる気が出やすいかもしれません。人が休んでいるときに勉強や仕事を済ませ、人が働いているときに休んだり遊んだりするのは気分がいいでしょう。
フリーランスのように時間の融通が利く働き方をしているなら、朝3時に起きて午前中のうちに仕事を終わらせ、午後からフリータイムのような生活リズムもつくれます。
クロノタイプや性格にもよりますが、この「毎日が半休」のような生活スタイルは、「やるべきことを早く終わらせて、午後からゆっくりしよう」とやる気を高めてくれるかもしれません。
バランスの取れた食事を取る
心身のパフォーマンスを維持するために大切なのが、バランスの取れた食事です。肉・魚・野菜などを意識的に取ること、ジャンクフードをはじめとする塩分や油分の多い食事を控えることを心がけましょう。
「1日3食が最適解」は時代遅れ
「1日3食が最適解」はもはや時代遅れです。1日1~2食の高パフォーマーは珍しくありません。身体を鍛えたいなら、1日4~6回に分けて少しずつ食べるのもいいでしょう。
食事を取ると眠くなるなら
食事を取ると眠くなるなら、勉強や仕事の前には食事を取らないようにしましょう。先述のとおり、1日1~2食で高いパフォーマンスを発揮する人もいます。
リーンゲインズといって、14~16時間、水分以外取らないという断食法もあります。これまで消化に使っていたエネルギーを勉強や仕事に回せる、胃腸をきちんと休められるため心身が安定しやすくなるなど、高パフォーマーから人気の断食法です。
慣れるまでは空腹で集中できないかもしれませんが、2週間も続けると空腹が気にならない、むしろ心地いいと感じる状態にたどり着けるでしょう。
ただ、断食法・食べ方には向き不向きがあります。いろいろな食べ方を試し、自分に合う方法を探してみましょう。
朝一番の運動を習慣にする
やる気と生産性を高めるためにおすすめなのが、朝一番の運動です。朝起きてすぐに軽め~少しきつめの運動をすることで、やる気と生産性、そして自己管理力を高められます。
ただ、起きてすぐに激しい運動をすることにはケガのリスクがあります。少しきつめの運動をする場合、まずは早歩きで散歩をしたり熱いシャワーを浴びたりして身体を温めてからにしましょう。
軽い運動を20分すると、その日1日の生産性が高くなる
自己管理力を高めるには少しきつめの運動がおすすめですが、やる気や生産性を高めるだけなら、散歩やサイクリングなどの軽い運動を20分するだけでも十分です。
軽いものでも20分ほど運動をすると、その日から生産性アップの効果が得られます。身体を動かし血流が良くなり、やる気も高まるでしょう。
運動の習慣化ほど自己管理力を高める方法はない
やる気を維持するためにも、やる気がなくても勉強や仕事に取り組むためにも、大切なのは「自己管理力」です。自己管理力を高めるためにおすすめなのが、少しきつめの運動を習慣化することです。
運動は疲れます。つらいものです。慣れるまでは「1日くらい休んでも大丈夫」「別にすぐに筋肉がついたり痩せたりするわけじゃないし」と、理由をつけてサボりたくなります。だからこそ、これを毎日欠かさずやることで高い自己管理力が身につきます。
習慣化を目指すなら、やはり運動は朝にすべきです。私たちの意志力は朝起きた瞬間が最も高く、時間が経つほど低くなっていきます。よく眠りリフレッシュした、意志力が最も高い朝のうちに、やりたくない運動をやってしまうのです。
どうしてもやる気が出ない人に向けた5つの質問
最後に、どうしてもやる気が出ない人に向けて5つの質問をします。これらの質問に答えることで、やる気が出ない原因を見つけられるかもしれません。
趣味の時間や休日は取っていますか?
1つ目の質問は「趣味の時間や休日は取っていますか?」です。記事冒頭でお伝えしたとおり、疲労が溜まるとパフォーマンスもやる気も落ちてしまいます。
休む時間や休日をスケジュールに組み込んでおかないと、いつまで頑張ればいいのかわかりません。終わりのないマラソンがつらいのと同じで、休日・休息のないスケジュールはつらく、踏ん張りがききません。
趣味や好きなことがあるなら、そのための時間もきちんと確保してあげましょう。「後で気持ち良く好きなことをするために今頑張るんだ」と、やる気がわいてくるはずです。
1日に多くのことをやろうとしていませんか?
2つ目の質問は「1日に多くのことをやろうとしていませんか?」です。やることが多すぎたり目標が高すぎたりすると、「こんなのできるわけない」と、気力が萎えてしまいます。一つひとつのやるべきことにも集中できません。
1日のやることリストは多くても5個、それぞれのやるべきことにかかる時間は予想の2倍で見積もるなど、余裕のあるスケジュール・リストづくりを心がけましょう。
仕事や勉強の時間を決めず、ダラダラ続けていませんか?
3つ目の質問は「仕事や勉強の時間を決めず、ダラダラ続けていませんか?」です。時間を決めておかないと、いつまでもダラダラと勉強や仕事を続けてしまい、休息が足りなくなってしまいます。いつまで頑張ればいいのかわからない状態が続くと、半ばうつのような状態になってしまうかもしれません。
時間を決めておかないと、「今日はなんとなく疲れたから」「昨日頑張ったし」などと、途中で勉強や仕事をやめたくなってしまうこともあるでしょう。
休息を取り心身を回復させるためにも、サボりを防ぐためにも、勉強や仕事の時間を決めておきましょう。
完ぺきを目指していませんか?
4つ目の質問は「完ぺきを目指していませんか?」です。何度もお伝えしてきたとおり、高すぎる目標はやる気を削いでしまいます。100%の状態を目指すよりも、70%の完成度で次々進めて行く方が効率的ですし、「進んでいる感じ」がしてやる気も出ます。
お金や成功など、外発的な動機ばかりに頼っていませんか?
5つ目の質問は「お金や成功など、外発的な動機ばかりに頼っていませんか?」です。お金や成功、周囲からの評価などの動機を、外発的なモチベーションといいます。外発的なモチベーションは短期的に頑張るときには有効ですが、長期的にやる気を維持する力はありません。
長期的にやる気を保つために必要なのが、内発的なモチベーションです。「勉強や仕事そのものが楽しい」「自分で立てた計画を守れているのが嬉しい」のようなモチベーションです。
たとえば英語を勉強するなら、「英語ができた方が就職に有利だし、給料も変わってくる」が外発的なモチベーション、「昨日まで読めなかった英文が読めて嬉しい」「ハリーポッターを原書で読んでみたい」などが内発的なモチベーションといえます。
もちろん、内発的なモチベーションだけではやる気が続かないときもあります。短期集中で踏ん張りたいときは外発的なモチベーションの方が強いです。
自分は何のために頑張るのか、内発的と外発的、両方の動機をハッキリさせることが大切です。
やる気で仕事や勉強をするのはリスキー!常にフラットな気持ちで取り組めるようになるのがゴール
- やる気が出ないなら、まずはほんの少しだけ手をつけてみよう
- やる気は出すものではなく、維持するもの
- やる気に頼らずやるべきこと、やりたいことをできるようになるのが理想
仕事や勉強、家事などのやる気が出ないとき、まずはほんの少しだけ手をつけてみましょう。仕事ならメールやチャットを返信してみる、勉強なら参考書を開いてその前でボーっとしてみる、家事ならコップだけ洗ってみるというように、とにかくハードルを下げて手をつけてみることが大切です。
ただ、やる気に頼り過ぎるのはリスキーです。やる気には必ず波があります。やる気があるときは何時間でも頑張れるかもしれませんが、その反動はきっときます。生活リズムを整えたり運動を習慣化したりしてやる気を維持すること、やる気の波に左右されず常に一定の努力をすることを心がけましょう。
最終的には、やる気に頼らず、常にフラットな気持ちで取り組めるようになりたいです。この境地に達すると、やる気があるときもないときも常に同じ気持ち、同じ姿勢、同じ時間、やるべきこと・やりたいことに取り組めるようになれます。
そのために有効なのが規則正しく自分に合った生活リズム、栄養バランスの取れた食事、運動の習慣です。まずは毎日きちんと寝ること、毎朝軽めの運動をすることからはじめてみましょう。
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