大手企業の賃上げが連日報じられています。賃上げ率は、就業者の意識に影響するのでしょうか。
Indeed Japan株式会社は、20歳~59歳の正社員の男女計2,400人を対象に「賃上げに関する意識調査」を実施しました。
賃金上昇率と就業者の意識にはどんな関係が?
報道される賃上げ率と、受け取る給与の変化に差があれば、人びとは不満を感じるはずです。
調査では「この上昇率を下回ると、給与に不満を感じはじめる」賃上げ率をたずね、全体では平均+4.8%との結果に。勤務する企業規模別(※)に見ると、大企業に勤める就業者では平均+4.2%、中小企業では平均+5.2%でした。
就業者全体では、約+5%を下回る賃上げ率で給与に不満を感じはじめる傾向に。なお、大企業の就業者よりも中小企業の就業者のほうが、不満を感じはじめる賃上げ率が高いようです。
※大企業は従業員数(アルバイト・パートを含む人数)1,000人以上、中小企業は1,000人未満と定義
「この上昇率を下回ると、転職・退職を検討しはじめる」賃上げ率についても質問。全体では平均+4.0%でした。勤務する企業規模別にみると、大企業に勤める就業者では平均+3.6%、中小企業では平均+4.2%という結果になりました。
中小企業の就業者は、大企業の就業者と比較して、より敏感に賃上げ率をめぐって不満を感じ、転職・退職を検討をはじめる傾向があるようです。
調査概要
調査主体:Indeed Japan株式会社
調査対象:現在就業中の20~59歳の正社員(勤務先の従業員規模が2人以上、現在の勤務先の勤続年数が2人以上) 男女計2,400人
割付方法:性別×年代(10歳刻み)×勤務先の従業員規模別に均等回収
補正:「令和4年就業構造基本調査」を用いて、性年代・従業員規模別の構成比にあわせて補正
調査方法:インターネット調査
調査期間:1月16日(火)~19日(金)
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や、小数第1位までの計算とは数値が異なる場合があります。
<参照>
Indeed、「賃上げに関する意識調査」の「就業者の意識・行動」に関する結果を公開。「転職・退職を検討しはじめる」賃上げ率は平均+4.0%
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