HOMEビジネス サブカルに特化した就労支援とは? 障がいのある人の「好き」を仕事に……‟推し活”ショップも開業

サブカルに特化した就労支援とは? 障がいのある人の「好き」を仕事に……‟推し活”ショップも開業

服部真由子

2024/03/21(最終更新日:2024/03/21)


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社会のグローバル化などを受けて、日本でもさまざまな価値観を認め、多様な働き方を尊重しようと変革が進もうとしています。また、障がい者雇用についても、1つひとつの課題を解決しながら、その間口を広げていこうと、取り組みが進んでいます。

アニメやゲームといった「サブカルチャー」を軸としたクリエイティブな仕事ができるという就労継続支援B型施設「でじるみ」と「にじげん」が、全国に事業所を増やしているようです。

就労継続支援B型施設とは?

障がいをもつ人や、難病と闘う人たちの就労を支援する福祉サービスは、障害者総合支援法にもとづいて「就労継続支援」「就労移行支援」「就労定着支援」など、さまざまな取り組みがおこなわれています。

企業などと雇用契約を結ばずに働く「就労継続支援B型」は、障害福祉サービスのひとつです。取り組む活動・業務は、それぞれの事業所ごとに特色があるようですが、こういった施設で作られたパン・お菓子などを見かけたり、買ったりしたことがある、という人も多いのではないでしょうか。

厚生労働省|障害者雇用対策

エンターテイメントアカデミーでじるみ

サブカルチャー型就労継続支援B型事業所だという「でじるみ」は、北海道・東北・関東・中部エリアに事業所を展開しています(7月には大阪府にも1事業所がオープン予定)。

「自分らしく仕事がしたい」「挑戦したいけどやり方がわからない」「楽しい環境で学びたい」などの要望にこたえられるよう、動画作成・キャラクターデザイン・Webメディア/SNS運営・eスポーツ・グラフィックデザインなどのコースで学びながらスキルを身につけていくそうです。資格取得、一般就労や独立開業などのサポートも行われるといいます。

北海道芸術高等学校、東北芸術高等専修学校、クリエイティブ事業者である株式会社ニチデLabなどが、教育パートナーとして参画しています。

また、クリエイターを目指す通所者を応援するという「でじるみ応援団」にはマンガ家の赤松健さん、桂正和さんらも名を連ねています。

推し活ショップを開店するにじげん

イラストや動画編集などクリエイティブに特化した学習型就労支援を行うという「にじげん」も、障がいのある人たちが「好き」を仕事にできるよう、資格取得や就労までを支援。プロの漫画家・イラストレーター・声優による講義を受講できるといい、応援講師として、マンガ家の藤沢とおるさん、山田貴敏さん、声優の松本梨香さんらが協力しています。

さらに、東京・池袋の施設「にじげん池袋」には、3月19日(火)に併設の‟推し活”ショップ「にじげんマルシェ」が開店しました。

通所者がグッズの企画やデザイン考案、刺繍データの作成を行い、自らも‟推し活”をしているというデザイナーが監修した商品を販売。刺繍グッズは、セミオーダー品の受注販売として、推しのぬいぐるみをつくるための「ぬい顔刺繍」などに対応します。

NIJIGEN MARCHE(にじげんマルシェ)
所在地:東京都豊島区東池袋1丁目32-1 第2アムスビル3F
営業時間:10〜15時
 

<参考>
【日本初 就労支援×"推し活"】業務用刺繍ミシンで障がい者の新たな働き方を創出 刺繍と推し活の専門ショップが池袋に新規オープン

貴方の“好き”を“仕事”にするなら『でじるみ』へ。サブカル特化型・就労継続支援B型事業所エンターテインメントアカデミーでじるみ岐阜駅前、岐阜県岐阜市に6月1日オープン予定

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