東京ビックサイトなどで開催される「展示会」。設営される展示ブースは、木材で作られたものが主流ですが、展示会が終了後は、利用された木材の多くが廃棄されています。
企業の展示会出展をサポートする空間デザイン会社であるSUPER PENGUIN株式会社は、木工ブースからの廃棄を減らすための構法を開発。2024年3月12日(火)から東京ビッグサイトで開催された「JAPANSHOP」に出展しました。
展示会の木工ブースで廃棄される木材の量について
SUPER PENGUIN株式会社は、この木材廃棄量がゼロにできれば、日本の社会に与えるインパクトは大きいと考えています。
「JAPANSHOP」で、実際にSUPER PENGUIN株式会社が設置したブースでは、18㎡の床面積に対して木材の総量が約400kgだったそうです。
同社によると、全国で実施される展示会のおよそ8割が、東京・名古屋・大阪で行われ、出展総面積は約200万㎡。その6割が、木材で建築されたブースだと仮定すると、年間の木材廃棄量は2万トンとなると推計されるといいます。
木材廃棄をゼロにするための再生板紙構法(仮称)
SUPER PENGUIN株式会社は、展示会終了後に廃棄される木材をゼロにするために、あらたな展示ブースの構法を開発しJAPANSHOPにて試験設置しました。
今回はふたつの構法を開発しており、再生板を使った構法と、使いまわしが可能な金属フレームユニットをつかった構法を展示しています。
再生板を使った構法は「再生板紙構法」と仮称しており、日本化工機材株式会社の協力により完成したとのことです。
木工ブースの木材を再生紙の板紙に置換し、木工ブースのよさである寸法やデザインの自由度を保ちながら、木材の廃棄を減らすことを狙っています。
<参照>
【展示会業界から木材の廃棄物をゼロに】 展示会から「木工ブース」をゼロにしたい、展示会デザイナーの苦悩とは?
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