HOMEイベント Vtuberプロダクション運営のカバー、初の海外拠点「COVER USA」を開設 北米に設置したワケとは?

Vtuberプロダクション運営のカバー、初の海外拠点「COVER USA」を開設 北米に設置したワケとは?

川上雅結

2024/03/12(最終更新日:2024/03/12)


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同日に開かれた記者会見で話す谷郷元昭代表

VTuberのプロダクション運営やバーチャルライブサービスの開発を行うカバー株式会社(以下、カバー)は3月12日(火)、初の海外拠点となる「COVER USA」をアメリカ・カリフォルニア州に開設することを発表しました。

Vtuberコンテンツの海外市場が拡大するなかで、北米・英語圏でのビジネスやコンテンツ展開をさらに強化します。稼働は7月からになる予定です。

現地でのローカライズを目指す

同社は、「VTuber」というカルチャーを海外で浸透させるために重要なこととして、「各地域でのローカライズ(特定の地域に適応させること)されたコンテンツ提供や営業活動などの事業環境を整備していくことである」と指摘。

「COVER USA」の開設は、その取り組みの一環であるといいます。

カバーが運営する「ホロライブプロダクション」所属のVTuber「ときの そら」

コンテンツ供給は、人員や設備の整った日本で引き続き行い、「COVER USA」では、現地でのコミュニティー拡大やPR、企業とのビジネス機会創出などを進めていくとのこと。

設立初期は、日本から少数の社員を派遣しますが、将来的には現地でライセンスセールスの経験者も採用し、“ハイブリッド”型で事業を展開していきたい考えです。

なお、現時点では、北米での新たなVtuberのスカウトなどは検討していないそうです。

なぜ北米に拠点?

同社によると、すでに海外展開している言語圏のなかで、アメリカは年間コンテンツ消費金額が最も高いとのこと。

そのため、まずは、収益の拡大が一定程度見込める北米エリアに拠点を設け、現地で得たノウハウを生かして東南アジアやヨーロッパへの拡大も検討していくそうです。

2020年から海外展開を強化

国内だけでなく世界でもVtuberは人気が増してきており、さらなる市場の拡大が予測されているなかで、カバーは2020年から海外展開を強化してきました。

日本国内で活動するVTuberグループ「ホロライブ」「ホロスターズ」に加え、インドネシアを中心に活動を行う「ホロライブインドネシア」、英語圏で活動を行う「ホロライブEnglish」の運営や、海外イベント企画に注力する「hololive Meet」プロジェクトなどもスタートしました。

その結果、同社によると、現在では、所属タレントのチャンネル登録者のうち海外の割合が35.3%(2023年12月末時点)、物販の海外顧客も3割を占めている状況となっているそうです。

<参照>

矢野経済研究所「VTuber市場に関する調査(2023)」

VTuber事務所「ホロライブプロダクション」、海外イベント企画「hololive Meet」プロジェクト開始のお知らせ

カバー株式会社、初の海外拠点「COVER USA」を発表

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