誰でも一度はやったことのある確認不足によるミス。対策はもちろん必要ですが、ヒューマンエラーの一種なので、どうしても確認不足は発生してしまいます。大切なのは、確認不足による不手際が起きた後の対応です。
本記事では、お詫びをするメールの基本構成について解説する他、状況やミスの内容別の例文もご紹介します。謝罪の気持ちを伝えつつ、相手との関係を継続するために注意したい文面作成時のポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- お詫びメールを作成するときの3つのポイントをご紹介
- 確認不足をお詫びするメールの基本構成とは?
- シーンや内容別にお詫びメールの例文をご紹介
確認不足に気づいた際のお詫びメールを作成するポイント
取引先や上司などからの連絡を見落としてしまった場合、お詫びメールを送るのはビジネスマナーの基本です。確認不足によって仕事に支障が出るだけでなく、相手からの信用も失っているわけですから、お詫びする際は細部にまで気を配りましょう。お詫びメールを書く際のポイントを3つご紹介します。
ポイント1.なるべく早く対応し、お詫びメールを送る
確認不足に気付いた際はすぐに対応し、お詫びをすることがもっとも重要です。
例え、重要な連絡ではなかったとしても、返信がないことで相手はちゃんとメールが届いているのか不安に感じています。ミスの大小にかかわらず、確認不足に気付いた後は迅速にお詫びメールを送りましょう。
ポイント2.お詫びメールであることが伝わる件名にする
お詫びメールを送る際は、謝罪の連絡であることがひと目見て分かる件名を付けます。例えば、「◯◯についてのお詫び」「【お詫び】◯月◯日のメールに関する対応遅れについて」などの件名が好ましいです。
確認不足により納期が迫っている場合には、件名に「重要」や「至急ご確認願います」と例ます。ただし、自身の確認不足により至急対応が必要になっているので、相手に不快感を与える可能性があります。状況や相手との関係性を見極めて、適切に使い分けましょう。
ポイント3.自分が原因であることを潔く認める
お詫びメールを書く際は、自分が原因であることを潔く認めることも大切です。確認不足が起きてしまった原因は説明する必要がありますが、理由をただ述べただけだと言い訳に聞こえてしまいます。
原因や理由が何であれ、結果として確認不足が起きてしまったことは事実です。自分の過失によって見落としが発生したことを真摯に受け止め、反省している姿勢を見せましょう。相手の信用を取り戻すためにも、自分の誤りを潔く認めて誠実な対応を心がけてください。
確認不足をお詫びするメールの基本構成
確認不足をお詫びするメールの基本構成をご紹介します。通常のビジネスメールを意識すれば問題ありませんが、お詫びメールの特徴は最初に謝罪をした後、ミスが発生してしまった経緯や今後のミスを防ぐための対応策を伝えることです。
-
宛名…社名や相手の名前
-
挨拶…いつもお世話になっています、お世話になっていますなど
-
自分の名前と所属する社名
-
お詫びの言葉
-
原因や経緯
-
今後の対策
-
締めの挨拶
確認不足をお詫びするメールの例文
確認不足をお詫びするシーンは、社外・社内を問わずさまざまあります。謝罪しなければならない内容もさまざまです。よくある確認不足をピックアップし、それぞれ例文をご紹介します。
社内向け
社内で確認不足によるミスが発生した場合も、お詫びのメールを送る必要があります。ただ謝罪の気持ちを伝えるだけでなく、今後の対応策をしっかりと明記し、実行に移す姿勢を見せることも大切です。
- 件名:契約書(◯◯社宛)の確認漏れの件について
本文:
◯◯部
◯◯部長
お疲れ様です。
◯◯部の◯◯です。
表題の件、確認依頼をいただいた◯◯社宛の契約書につきまして
確認と対応が期日より遅れてしまったこと、誠に申し訳ございませんでした。
◯◯部長にお声掛けいただき早急に対応ができましたが、
部長を含め関係各位の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたこと、お詫び申し上げます。
原因は私のスケジュール管理不足にあります。
タスク管理ツールやリマインド機能などを活用し、
二度と不手際が発生しないように対策した上で、業務に臨む所存です。
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
社外向け
社外の方とのやりとりの中で確認不足による不手際が発生した際は、ミスの大小に関係なくお詫びメールを送るのが基本です。ミスにはさまざまな種類がありますが、特に多くの方に迷惑のかかるサービスのシステムトラブルに関するお詫びの例文をご紹介します。
- 件名:システムトラブルに関するお詫び
本文:
◯◯株式会社
◯◯様
お世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯です。
平素は弊社サービス「◯◯」をご利用いただき誠にありがとうございます。
◯月◯日◯時〜◯時までアクセス障害が発生し、
一部機能をご利用いただけない状況となっておりました。
◯◯様にはご迷惑をおかけしてしまいお詫び申し上げます。
システムトラブルによるアクセス障害であったことが原因です。
至急対応を行い、現在は全ての機能を正常にご利用いただけます。
同様のことが起こらないように、システム改善に努めて参りますので、
今後とも弊社のサービスをご愛顧いただきますようお願い申し上げます。
資料送付ができていなかった場合
資料送付の失念は比較的起こりやすいミスのひとつです。送付できていないことに早めに気付くことができれば大きなトラブルに発展することは避けられますが、長時間が経過している場合は相手から催促されて気付くことも少なくなく、その際はより丁寧な対応が求められます。
- 件名:【お詫び】◯◯資料の送付について
本文:
◯◯株式会社
◯◯様
お世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯です。
先ほどお送りしたメールにて◯◯資料の送付が漏れておりました。
私の不手際により、◯◯様にご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございません。
今後はより一層確認を徹底する所存ですので、
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
支払日が誤っていた場合
支払日を誤って伝えてしまっていた場合には、早急な対応が求められます。すぐに相手にお詫びのメールを送り、正しい支払日を改めて伝えましょう。金銭が関わる確認不足は、プロジェクトのスムーズな進行を妨げる他、信頼関係にも悪い影響を与える可能性があるので、慎重に対応しましょう。
- 件名:【お詫び】◯◯の支払い期日について至急ご確認お願いいたします
本文:
◯◯株式会社
◯◯様
いつもお世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯でございます。
「◯◯」の支払い期日を誤って伝えておりました。
◯◯様には多大なるご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。
正しくは、◯月◯日がお支払いの期日となります。
お手数をおかけいたしますが、社内でのご共有をお願いできますと幸いです。
今後はより慎重な確認を行うよう社内の確認体制を強化する所存です。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。
修正点を見落としていた場合
契約書や見積書など、資料に対する何らかの指摘を受け、その修正を見落としていた場合も、お詫びメールを送っておくと相手に丁寧な印象を与えられます。修正点の見落としにより、相手が再度連絡する手間が発生してしまっているので、丁重に謝罪の気持ちを伝えましょう。
- 件名:資料「◯◯」の修正漏れについてお詫び申し上げます
本文:
◯◯株式会社
◯◯様
いつもお世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯でございます。
資料「◯◯」についてご指摘の点の修正が反映されておらず
再度ご指摘を受ける形となり誠に申し訳ございません。
改めて、全ての修正点を反映させたファイルを送付いたしますので、
恐れ入りますが再度ご確認をお願いいたします。
私の不手際により、◯◯様にご迷惑をおかけしてしまったことをお詫び申し上げます。
資料のダブルチェックなどの対策を行い、再発防止に努める所存です。
本来であれば電話で謝罪するべきところ、メールにて失礼いたしました。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
就活の場合
連絡が遅れてしまうと就活の結果に響きかねません。もし内定をもらっているのであれば、入社前に悪い印象を与えてしまう可能性があります。しっかりと謝罪の気持ちを伝え、誠実に対応しましょう。
- 件名:◯◯のお返事に関するお詫び
本文:
◯◯株式会社
採用ご担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学◯年の◯◯です。
◯月◯日にお送りいただいた◯◯に関するお返事が遅くなってしまい
大変申し訳ございません。
私の確認不足が原因でご迷惑をおかけしてしまい
深くお詫び申し上げます。
このようなことがないよう、今一度しっかりと気を引き締め
二度と同様のことが起きないよう対策する所存です。
この度はご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした。
ビジネスシーンで確認不足を防ぐためのポイント
確認不足はビジネスシーンにおいて起こりやすいミスのひとつです。「ヒューマンエラー」とも呼ばれており、大小さまざまなトラブルに繋がるため、企業としてはできる限りの対策を行っておきたいところです。
確認不足を防ぐためのポイントは、システムの導入や社内のチェック体制の強化・改善、ナレッジの蓄積などがあります。
例えば、資料の送付を失念してしまったのであれば、本文に「添付」「送付」「資料」などの単語が入力されている場合に、送信前の確認アラートを出すシステムを導入してみるのも対策方法のひとつです。
システムの導入が難しい場合は、人的な対応策ではありますが社内の確認体制を強化・改善することも検討してみてください。過去に起こったミスを同様の業務を行っている従業員に共有することも、確認不足を防ぐことに繋がります。
メールを見落とさないようにするポイント
重要なメールを見落としてしまうと、後々大きなトラブルに発展してしまいます。取引先や顧客との信頼関係にも悪い影響を与えるため、メールの見落としがないように問題が発生する前に対策しておきましょう。すぐにできる2つの方法をご紹介します。
メールボックスを確認する習慣を付ける
メールを見落とさないようにするには、まずメールボックスを確認する習慣を付けることが大切です。例えば、毎日同じ時間に「メールをチェックする」と予定を入れておけば、メールボックスを確認する習慣が徐々に身につきます。
朝の通勤時間をメールの確認時間に使うのもひとつの方法です。電車やバスの中で昨日の夜から朝にかけて送られてきたメールを確認し、すぐに返信できるものは対応してしておきます。会社に着いてから対応する必要がある連絡は、スケジュールのタスクに入れておけば、対応忘れを防げます。
メールボックスの整理を行なう
メールボックスを確認していたけれど、見落としが発生してしまった場合はメールボックスの整理を行いましょう。
使っているメールツールの中には、連絡を色、タグで分けられる機能が搭載されているものがあります。頻繁にやりとりしているメールアドレスは重要度高のボックス、営業メールは重要度低のボックスと振り分けられるようにあらかじめ設定しておけば、重要なメールが埋もれてしまうトラブルを避けられます。
また、日頃から不要なメールを削除することも、メールの見落としを防ぐのに効果的です。
メールの見落としに気づいたらすぐに対応し、お詫びをしよう
- 確認不足による謝罪は迅速に行う
- お詫びメールの構成は基本のビジネスメールにお詫びと対策を入れるだけ
- 確認不足が起こらないような対策も重要
受信箱が整理されていなかったり、メール対応を後回しにする癖があったりするとメールの見落としが発生し、ミスやトラブルに発展します。そのことに気付いた場合は、すぐにお詫びの連絡を入れることが大切です。丁寧な謝罪と今後の対応策を明記するだけでも、相手に与える印象は変わります。良好な関係を継続していくためにも、ミスが発生した後のお詫びや対応は迅速かつ誠実に行いましょう。
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