内閣府が2月15日(木)に発表し、日本は世界4位に転落したと報じられた“GDP”。
日本経済にとって良くないニュースだということはとりあえず分かるものの、GDPについて明確に説明できないという人もいるのではないでしょうか。
GDPとは「国内総生産」のこと
GDPは、「Gross Domestic Product」の略称で、日本語にすると「国内総生産」のこと。国内で生産されたすべてのモノやサービスの合計値です。
ただ、純粋にすべてを合算してしまうと、商品と、その原材料の分など同じものが重複してしまいます。そのため、原材料や流通費用を差し引いた「付加価値」、シンプルにいうと“もうけた分”の総額を示すこととしています。
GDPには、物価の変動を考慮しない「名目GDP」と、物価の変動を考慮して数値化した「実質GDP」があります。
日本では、内閣府が3カ月ごとに前期と比べた成長率なども含めて発表しており、その国や地域の経済状況を測るためによく使われる数値です。
今回発表された数値は?
内閣府は、2月15日(木)に、2023年10~12月分と2023年分のGDPを公表しました。今回、特に注目されているのは2023年分の名目GDPです。
成長率では前年と比べて5.7%のプラスとなったものの、総額は591.5兆円となりました(実質では、1.9%増の558.7兆円)。ドル換算で、これまで日本はアメリカ、中国に次いで第3位でしたが、2023年分ではドイツに抜かれたということです。
また、2023年10~12月分の成長率は、前期と比べて実質0.1%減、名目0.3%増となっています。
<参照>
GDP(ジー・ディー・ピー)/国内総生産(こくないそうせいさん)
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