とくに中国系観光客が数多く訪日する「春節」期間を迎えています。旧正月を祝う休暇のことですが、2024年はつい先日始まったばかり……なぜ多くの人たちが、例年1月中旬~2月中旬頃に長期お休みを取っているのでしょうか。
今年は人びとが「新年快楽 龍年大吉」とあいさつを交わしあう、春節とはどんなものでしょうか。
春節とは?
日本を含め、グローバルに採用されるカレンダーは、「グレゴリオ暦」と呼ばれるもの。1582年にローマ教皇グレゴリオ13世によって導入されたといいます。
もちろん、旧正月を祝う国・民族もこのグレゴリオ暦を用いていますが、中華圏では月の満ち欠けを基準とした「旧暦」のカレンダーをもとに新年を盛大に祝う習慣があります。
中国以外に華人・華僑が多い台湾・マレーシア・シンガポールをはじめ、韓国ではソルラル、ベトナムであればテトと呼ばれ、同じタイミングに「新年」を祝います。また、日本でも沖縄に「ソーグヮチ」という旧正月を祝う風習が残っています。
2024年は大晦日(除夕といいます)にあたる2月9日(金)を含めて2月17日(土)までの期間を、中国では公的な祝祭日としています。
JETRO|中国|祝祭日
そのほかの「旧正月」は?
月の満ち欠けを基準にしたカレンダーではなく、旧正月を祝う国もあります。
タイで行われる「ソンクラーン(水かけ祭)」は、月だけでなく、太陽の動きも参考にして閏(うるう)月を入れ、月日を定めるという太陰太陽暦にもとづいた旧正月のお祝い。現在はタイ王国政府が「例年4月13日から15日の期間」と定めています。
タイ以外でも、ティンジャン(ミャンマー)、シンハラ・タミル(スリランカ)、クメール正月(カンボジア)といった太陰太陽暦にもとづいた新年が祝われています。
ちなみに、イスラム教の断食月「ラマダン」を終えた祝日「レバラン」も例年日時が変動しますが、これらは新年を祝うものではなく、イスラム暦(ヒジュラ暦)の第9番目の月に行われます。
日本のチャイナタウンで春節イベントを体験
横浜・長崎の中華街では、春節を祝う催しが開催中。
横浜では、中華街をはじめ、山下公園やランドマークプラザ、みなとみらい線の元町・中華街駅、石川町駅、JR線の横浜駅、新横浜駅など32カ所に巨大なランタンオブジェを設置。
1994年から行われている「長崎ランタンフェスティバル」では、中華街や、浜町・観光通りアーケードなどの市内中心部が極彩色のランタンなどで彩られ、新しい年を祝っているそうです。
<参照>
【横浜春節祭2024開催】巨大ランタンオブジェを巡り、冬の横浜を楽しもう!(2/1~2/24)
ゼンリン、長崎市‐「2024長崎ランタンフェスティバル」で公式サービスとして観光型MaaSアプリ「STLOCAL」を活用した観光DX推進に関する実証を実施
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