株式会社帝国データバンクは、国内における2023年の新規株式公開(IPO)市場の動向と特徴について集計・分析した結果を公表しました。
IPOを果たした企業数は96社
2023年にIPOを果たした企業は、前年の91社を超える96社となりました。リーマン・ショック後の約15年間では、新型コロナ対応として世界的な金融緩和が行われていた2021年の125社に次ぐ水準となったものの、依然としてリーマン・ショック前の水準には戻っていない状況です。
規模別では、初値で換算した時価総額が1,000億円を超える大型IPOは前年から倍増し6社となり、なかでも半導体製造装置を手がける株式会社KOKUSAI ELECTRICの初値ベース時価総額は約4,800億円で、2018年に上場したソフトバンク株式会社の約7兆円に次ぐ規模となりました。
業界別では情報サービス業のIPOが盛ん
業界別にみてみると、ソフトウェアの受託開発やパッケージソフトウェアの開発・提供などを行う「情報サービス」が25社で、全体の26.0%を占めるもっとも高い割合となりました。一例では、デジタルプラットフォーム事業を運営する株式会社ABEJAや、建設業のDXコンサルティング事業などを展開する株式会社Arentが東証グロースに上場しています。
次いで「金融」が14社で、全体の14.6%でした。グループ傘下のアミューズメント施設運営のエンターテイメント事業会社を経営支援する株式会社GENDAや、ネット銀行の住信SBIネット銀行株式会社や楽天銀行株式会社などがあります。
<参考>
新規上場社数、リーマン・ショック後2番目に多い96社 業種別、「AI」「DX」支援事業目立つ
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