HOMECareer Runners 【26年卒向け】インターンルール変更で学生はどうすればよい? マイナビの研究員が背中を押す「キャリア形成への第一歩」【インタビュー後編】

【26年卒向け】インターンルール変更で学生はどうすればよい? マイナビの研究員が背中を押す「キャリア形成への第一歩」【インタビュー後編】

川上良樹

2024/02/06(最終更新日:2024/02/26)


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25年卒以降、インターンシップのルールが変更になりました。

26年卒のなかには、ルール変更により就活がどのように変化するのかわからず、悩む人が多いのではないでしょうか。

「インターンの重要性が高まっている今こそ、キャリア形成(※)を大切にしてほしい」

そう語るのは、株式会社マイナビの研究員である東郷こずえさんと、沖本麻佑さん。

※就活生における「キャリア形成」とは、やりたい仕事を見つけ、必要なスキルを身につけること。

今回は、マイナビキャリアリサーチLabにて、就活生の最新動向を分析し続けている2人に、インターンルール変更にともなって26年卒がやるべきことを聞きました。

前編はこちらから「【26年卒向け】インターンルールは具体的にどう変わった? 企業・学生側の動きに変化は? マイナビ研究員に聞いた【前編】

―――インターンルール変更において、26年卒が注意すべき点があれば教えてください。

東郷さん:現在、「インターンで得た学生情報が採用選考に使われる」という情報だけが先行しすぎている点には注意しなければなりません。

その情報に加えて、企業が学生の情報を使えるのは求人情報の掲載・エントリーが開始する3月1日以降であることも把握しておく必要があります。26年卒でいえば、2025年3月からですね。

ちなみに、インターン自体は、大学3年の夏休み(サマーインターン)と、冬休み(ウィンターインターン)に合わせて実施されることがほとんどです。

26年卒が未来のためにできることは「キャリア形成」

―――26年卒は、インターンのルール変更をどのようにとらえればよいのでしょうか?

東郷さん:ルール変更をふまえたうえで、インターン期間を「キャリア形成期」としてとらえてほしいと思っています。

自分にとって良い就職先を見つけるためには、仕事について深く理解することが大切です。インターンを通しての実務体験は、仕事の理解が一気に深まるため、キャリア形成に役立つ優良な経験になるんですよね。

繰り返しますが、現在「インターンで得た学生情報が採用選考に使われる」という情報だけが先行している状態です。このままだと、インターンを就活としか認識できない人が増えるかもしれません。

これから未来を描いていく26年卒のみなさんは、インターンをキャリア形成の機会としてとらえておくと、行動を開始しやすいのではないかと思います。

―――26年卒は、実際にはどのような行動をしていけば良いのでしょうか?

東郷さん:働きたい企業や業界が定まっている人と、そうでない人で行動が変わります。

26年卒で働きたい企業や業界が定まっている人は、インターンに向けて仕事理解などを深めていく必要があります。今回のルール変更により、学生のインターンへの姿勢や適性などの評価を、選考に利用する企業の増加が予想されるためです。

ルールが変更されたばかりの25年卒の時期は、まだ変化に対応できていない企業が多かったかもしれません。しかし、26年卒からは、企業がインターンの体制を昨年より強化し、学生評価を重視するスタイルになっていく可能性が考えられます。

働いてみたいと思っている企業のインターンで成果を出すためにも、仕事や企業への理解を深めておくことが大切です。

参考:インターン開催予定企業が利用する予定の学生情報 引用:マイナビキャリアリサーチLab 2024年卒企業新卒内定状況調査

一方、現段階で行きたい企業や業界が明確でない場合は、「タイプ1:オープン・カンパニー」や「タイプ2:キャリア教育」へ参加して、キャリア形成を進めていきましょう。 まだ将来のことがわからない状態でも、不安に思う必要はありません。26・27年卒対象のキャリア意識調査によると、まだ将来の方向性が定まっていない人は6割をこえています。

引用:マイナビキャリアリサーチLab 大学生低学年のキャリア意識調査(26・27年卒対象)

タイプ1・2のプログラムを利用し、さまざまな企業や業界に触れていけば、自分のキャリアが見えてくるはずですよ。 

キャリア形成への第一歩は難しくない

―――大学2年生の今、まだ就職のことなんて考えられない人も多いかと思います。

東郷さん:まだ自分が社会で働くイメージを持てない人は、大学が用意しているプログラムに参加し、意識を変えるきっかけをつかむことから始めてみましょう。

大学では、キャリア教育のサポートを目的とした授業やイベントが用意されており、基本的には誰でも気軽に参加ができます。また、キャリアセンターへの訪問も、就職について考えるきっかけづくりに適しています。

3年生になってからでいいやと思わず、時間をかけて準備をしていくことが、自分にとって良い就活をするために必要です。

マイナビ研究員からのメッセージ

―――最後に、これからインターンへ向けキャリア形成をしていく26年卒のみなさんへ、お2人からメッセージをお願いします。

東郷さん:大学2年生の今は、目の前の学業やアルバイトなどが忙しく、将来を見越した行動を起こすのは難しいと思います。ただ、キャリア形成ができる今の時期だからこそ、まずは動いてみることが大切です。

今のうちにキャリア形成をして、ぜひインターンへのチャレンジをしてみてください。社会人と接触した経験が刺激となって、将来のビジョンを描きやすくなるはずです。

沖本さん:インターンへの参加をべースにしてしまうと、ハードルの高さを感じてしまい、就職について考えるモチベーションが下がってしまうかもしれません。

キャリア形成への第一歩を踏み出すためにも、オンライン開催のオープン・カンパニーや大学主催のプログラムなど、気軽に始められる手段から試してみてください。

ルール変更で重要性が高まるインターンを活用し、キャリア形成を大切にしていけば、後悔のない就活につなげられると思います。

インタビュイープロフィール

東郷 こずえ

株式会社マイナビ キャリアリサーチラボ 主任研究員。
国家資格キャリアコンサルタント。
2007年、毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ)へ中途で入社。企業の新卒採用を支援する就職情報事業本部において、営業推進、サイトデータ分析部門などを経て、現職。雇用や労働に関連する様々な調査やレポーティングを行う「マイナビキャリアリサーチラボ」の主任研究員として、年間約40件の学生および企業向け調査の立案・運用・分析を手掛けている。

沖本 麻佑

株式会社マイナビ キャリアリサーチラボ 研究員。
新卒採用領域を担当。2016年入社。「マイナビバイト」の原稿制作担当としてアルバイト採用に携わった後、現在は新卒採用を行う採用担当者への調査やUターン就職、低学年のキャリア意識に関する調査などを主に担当。就活生と採用担当者との意識の違いなどに関心が高い。

マイナビキャリアリサーチLab 雇用や労働に関連する様々な調査データやレポートを通じて、雇用の在り方や個人のキャリアを考える上で役立つ情報を提供するサイト

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