人手不足や燃料費高騰が続くなか、全国各地で初乗り料金が上がっているタクシー運賃。4月には、タクシー業界にも影響を与えるとみられるライドシェア(※)が条件付きで解禁されます。
株式会社ナビットは、20~80代まで全国のモニター会員1,000人を対象にタクシー利用に関するアンケートを実施しました。実際、日本国民はタクシーを使っているのでしょうか。
※ライドシェアリングとも呼ばれ、出発地や目的地が同一の人びとが相乗りすること。第二種運転免許を持たない一般ドライバーが有償で顧客の送迎を行います。
この1年でタクシー使った?
調査では、まず「1年間の間でタクシーを利用しましたか?」と質問。すると、「利用した」は48.2%、「利用していない」が51.8%となり、およそ半々という結果となりました。
値上げしてもタクシーを使う?
「初乗り料金が値上がりましたが、値上がりしてもタクシーを利用したいですか?」という質問に対して、「これまで通り利用する」が31.1%、「回数を減らして利用する」が18.2%と、半数近くの人が利用継続を選択しています。一方、50.7%の人が「利用する予定はない」と答えています。
タクシーを呼ぶ手段については、最も多いのが「道で拾う」が22.0%、次に「電話を掛ける」が18.6%、続いて「タクシー乗り場に行く」が15.1%、「アプリを使う」が9.0%の結果に。
どんな時に利用しているのか
「タクシーを利用するのはどのような場面ですか?」という問いに対するコメントでは、「1人では乗らない。複数人での徒歩15分程度移動で使うことが多い」や「交通機関で行くのに、面倒なところへ行く場合。また、年配の人と同行するときも利用」など、数人で移動する時に使う声も。
ほかには、「旅行先」「通院の時」「終電を逃した時」などの回答が多かったそうです。どうしても必要な場面で使っているという印象でしょうか。
深刻な人手不足のタクシー
帝国データバンクは2023年11月、「全国タクシー・ハイヤー業界」動向調査を発表。新型コロナウイルス感染拡大による移動制限が緩和され、観光やビジネスの移動需要が急速に高まったことに加えて、初乗り料金の上限が引き上げられることから客単価が上昇した企業は多く、「タクシー需要に強い追い風が吹いている」と指摘しています。
ただ、従業員数が10年前と比べて半数以下に減少したタクシー会社が14.5%(352社)に上り、特にコロナ禍でタクシーの売り上げが落ちた2020年から2022年にかけて、前年からの減少率がさらに大きくなったそうです。
タクシーの現場で、ドライバー不足が深刻化していることがよくわかる結果です。政府がライドシェアを条件付きで解禁する理由には、人手不足に伴う交通不便の解消が背景にあります。
調査概要
調査期間:2023年11月
調査機関:株式会社ナビット
調査対象:20~80代の男女
有効回答数:1,000人
調査方法:Webアンケート
提供:ナビット「1,000人アンケート」はこちらから
<参照>
便利で早い!タクシーについての調査【1000人アンケート】
タクシーの1割超 10年で人手「半減」半数が「赤字」 賃上げコストの負担重く
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